ども。逃亡してた風月です。

昨日の出来心が思いの外好評だったので、逃亡してたはずがうっかり続きを書いてしまいました!!(笑)

相変わらずタイトルはありません。


年齢設定無視しまくりの完全パラレルです。
お楽しみいただけたら嬉しいです。

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「こーら。ダメだろう?キョーコ先生を困らせたら…」

真っ赤な顔で固まってるキョーコ先生に低音ボイスの救世主が現れました。

キョーコ先生の胸を触って困らせているくおん君を後ろからヒョイっと掴み腕に収めます。

「レン先生!」

キョーコ先生と同じくこすもす組を受け持つ蓮先生です。
アヒルのヒナが描かれた水色のシンプルなエプロンの下に着たシャツは腕まくりをしていて、鍛えられた腕の筋肉が少しだけ伺えます。
そんな姿に密かにドキドキと心臓を高鳴らせながら、キョーコ先生はやっと我を取り戻して立ち上がることが出来ました。

しかし、ニコニコと笑っている割に、レン先生の笑顔が少し怖い気がするのは気のせいでしょうか?

「あの、あ、ありがとうございます。」

キョーコ先生は赤い顔を隠すように深々とお辞儀をします。

「きゃー!レンせんせい!レンせんせいだー!!おはようございます!!」

「レンせんせい~!エリカと遊んで下さいませ~」

「おままごとしよう~」

「ルリコはお絵描きがイイ~!!」

「レンさまだっこぉー!」

レン先生は圧倒的に女の子から人気があります。
それは子供たちのみならず、保護者のお母さん方も虜にしてしまうくらいの困ったさんなのです。

イケメン過ぎる先生として雑誌の取材が来ることも珍しくありません。

レン先生は女の子達にあっという間に囲まれてしまいました。

「はいはい。みんなで楽しく遊ぼうね~」

しゃがみこんで、子供たちににっこりと微笑みかけます。
その笑顔には特に先ほどのような怖さはありませんでした。

レン先生の腕の中でジロリとレン先生を睨みつけているのはくおん君です。
早くキョーコ先生の近くに戻りたいくおん君は、いつもこうやって邪魔してくるレン先生が嫌いでした。

「レンせんせいはなしてください。」

「ダメだよ。またキョーコ先生を困らせるだろう?」

くおん君がお願いしてもにっこりと笑顔で躱されてなかなか離してくれないのは、いつものことです。

「こまらせたりしないもん。僕がキョーコせんせいを守るんだもん!!」

元気いっぱい大きな声で、くおん君は宣言しました。

レン先生の眉が少しだけ寄ります。

「でもさっき困らせてただろう?」

「僕はキョーコせんせいのカラダが大好きだっていっただけだもん!」

「……キョーコ先生のカラダが大好きなのは何も君だけじゃないんだよ?」

ボソリとレン先生の口からくおん君にだけ聞こえるように大人気ない不穏な言葉が飛び出しました。

暫し睨み合い二人の間に密かな火花が飛び散ります。

「ちょ、ちょっと!レン先生?!くおん君?!どうしたの?!」

いつもニコニコしているレン先生のとくおん君の顔が怖いのに気づいてキョーコ先生は慌てて二人の間を取り持とうとします。

「レン先生、くおん君は私が見ますから!他の子達お願いします!」

相変わらずレン先生の周りには女の子達の群れが出来てました。
レン先生に相手にされなくて、いじけている子までいます。
四方八方から服を引っ張られ、レン先生は渋々というように、手を差し出すキョーコ先生にくおん君を託しました。

「キョーコせんせい~!!」

「はい。くおん君、おかえりなさい。」

キョーコ先生が大好きなくおん君はキョーコ先生の首に飛びつき、キョーコ先生に抱っこしてもらうことに成功しました。
ギュウッと思う存分キョーコ先生を堪能するくおん君を見て、レン先生は、少しだけ不機嫌そうな顔になりました。

「ねぇ、キョーコせんせい?」

「ん?どうしたの?」

「僕ね、大きくなったらキョーコせんせいをおよめさんにするんだ。」

ニコニコと笑うくおん君に、キョーコせんせいはびっくりした顔をしました。
レン先生も思わず振り返ります。

「え?」

「だからね。僕とけっこんしてくれる?」

密かに絵本から抜け出してきた王子様みたいとくおん君を気に入っているキョーコ先生はとっても嬉しそうに笑いました。

「まぁ、くおん君、本当に?嬉しいわ。楽しみにしてるわね!」

「うん。やくそくだからね?ぜったいぜったい、忘れたらダメなんだからね?」

「えぇ。忘れたりしないわよ。ありがとう。くおん君。」

「やった!キョーコせんせいだーい好き。」

くおん君がキョーコ先生の頬っぺたにチュっと可愛い音を響かせてキスをしました。

「ふふ。私もくおん君、だーい好きよ。」

ニコニコと楽しそうな二人を、レン先生だけが少し恨めしそうに見てるのでした。

ラブミー幼稚園のレン先生とくおん君の戦いはまだ始まったばかり…なのかもしれません。


おしまい。


応援して頂けて感謝です(*^^*)


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きっとまだ、レン先生はキョーコ先生とお付き合いすら出来てない状態だと思われます(笑)

くおん君の方がレン先生より一枚上手? 

完全に遊びまくっててすみません(笑)
キョーコ先生は研修生の先生っていう設定でもいいかも。と思ったり(笑)


くりくりさんからコメント頂いたお花を摘んでくおん君のプロポーズにしたかったですが、レン先生に見せつけるための良い機会はここじゃないかな?とお花なしのプロポーズになっちゃいました。

この約束、くおん君はぜったい忘れませんよね?キョーコ先生はどうなるんでしょう?(*´艸`)