伊沢千夏、「自分でもわからない」限定復帰を観た。新宿ニューアート4結。圧巻はまりあんぬのアート。 | A300yamadaのブログ

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現在、踊り子さんの世界に特化しつつあります。

 
ロック座のスターだった伊沢千夏を私は見ていないうちに彼女は引退した。
その彼女が4月21日からの週でSNA,新宿ニューアートに限定出演するという。
鶴見つばさへのファンレターに「あなたは伊沢千夏の後継」と言われていると書いたら、そこまでには及ばない、みたいな返事が返ってきた。そういわれたら元を観なければいけないと思いながら、ついに私は引退までに拝見しないままで終わってしまったので、今回のチャンスは見逃すまいと思ったのだった。

4月26日SNAを訪れる。今のSNAは開場、開演が遅く、12時半開場だから、12時10分ごろ行くと、中途半端な列ができている。お互い顔見知りが多かろう連中が、荷物を置いたり、所在なげに並んだり、近くに集まったりしている。私は誰一人顔見知りがいないので、適当に並んでいると、マスクをした踊り子さんらしき人が、半開きのシャッターをくぐって入っていった。理屈の上では千夏さんだが、断言はできない。12時半直前に係がシャッターを開けると、ばらけていた人が当たり前のように荷物や仲間を手掛かりにして順番を作って入っていくので、仕方なく私は列のびりから二番目に入場していった。

入っていくとすでに最前列はふさがって、2列目の端に座ったのだった。

香盤1番目、須王愛さん、1回目はかさぶたというタイトルだったらしく、曲の歌詞にかさぶたという、あまりきれいでない言葉を使った意欲的な作品。ただダンスにあまり強い印象はなかった。2番目の早瀬ありすも同様に私としては退屈だった。二人ともキャラクターとしては嫌いではないのだが、そのあとの3,4番目の二人のベテランと対抗するには演目は弱い。

ちなみにありすちゃんのオープンは意欲的なアップテンポの新機軸で工夫があり、それは2回目の時も感じた。

ここでわたしの「bad habit」をカミングアウトする。ストリップを観ても演目の中身を頭に入れられないので、少しでも残そうとノートに記録しようとするのである。これはあまり成功していないのだが、やめられない。

ノートはすぐにしまおうと思うのだが、気になるとすぐカバンから取り出して絵や字でメモしたくなる。2回目のありすさんのオープンの時に、ノートを取り出したところ、彼女は明らかにそれを見とがめて、場内に響くように「まん×の絵を描いている!」と叫んだ。私はあわててノートをしまったが、まん×の絵を描いてないが悪いのだ! 1万個でも書いてやるわ。

もっともちょうどその日私は誰かの演目中に、それを具体的に絵に描き留めたいと思ってトライしたのだ。なにかやましい気持ちになった。

私は本日は千夏さんを観たかったほかは5番目の大見はるかさんが好きで、今回のねらい目だったが、次の二人、3番目の西園寺瞳さんと4番目のまりあんぬ、もうジャスミンとは言わないんだ、こと藤咲茉莉花さんは、私が観た“L”の浅草初出演の時に共演したうちの二人である。二人ともトリクラスとは言えないが、ベテランの中堅どころ、まだまだ若々しい。その後あまり拝見する機会がないが、今回を見ていて意欲作に感激した。西園寺さんはクリスタルの水晶玉やキューブを小道具にして派手な演目を舞った。ここで申し訳なくもポラに行けなかった。今回はちょっと予算を超ケチったのである。この辺が退職無職老人の切ないところで、本当は大見ちゃんと「いなつ」さんに絞りたかったが、まりあんぬさんか西園寺さんどちらかくらい行ってもいいかなと思ったのである。私はあと一人選んだ。それはまりあんぬさんだった。2回目も含めて瞳さんに行けなかったのはちょっとつらい。次はきっとね。西園寺さん大好きだよ。浅草で写真買ったことがあります。

まりあんぬさんの1回目は意欲作だった。

イーゼルと画用紙を置いて、指と絵の具で描き始める。具体的には控えるが芸術的なまじめな絵だが、けっこう躰も張るので迫力がある。後でツイッターを観たらあの、あすかみみさんから引き継いだ演目とのこと。でもすばらしかった。作品の一部が散乱するので、拾うことができた。申し出る意味でも、ポラで並ばないわけにはいかなかった。

えのもとらんさんがやったポーズを選んで、似せていただき、ネタ晴らしして撮影した。

「あの人綺麗なポーズするもんね」

私「意外に」

「キャラに似合わず」

という会話をした。

大見ちゃんは1回目では伸びていく刀(日本刀のように反ってはいないまっすぐの中国風)を振り回すのが印象的な演目。彼女見かけによらず身体能力で魅せる踊り子さんである。多分「チャイナ」という演目だと思われる。

2回目は彼女の十八番、「キンキーブーツ」、拝見したのは2回目かもしれないが、頭を下にして足で調子をとるクライマックスの迫力がたまらない。何度でも見たい。もう見られない清本玲奈のベットと並ぶ。

伊沢千夏さんは1回目日舞の演目、視線で決める力があるとメモしている。堂々と舞ってくれた。茉莉花さんのデジコメントで、「久々のいなつも復活だし、仲良しメンバーで楽しんでおります」とあり、西園寺さんと藤咲さんが伊沢さんより先輩であると気づいた。

伊沢さんはポラの時、私が、

「もう拝見できないと思っていました」

というと

「私も」という謎の答えが返ってきた。

ベットのすばらしさを念頭に

「名画のようでした」というと

「日本語わからない」

という謎の答えが返ってきた。余は満足じゃ。