母は、変形性股関節症と診断されている。

 

 

それも、妹が生まれてすぐのことだから、30年以上も前だ。

 

 

しばらく、

 

 

有名な病院に行ったり、著名な先生がいると聞けば遠くまで通ったりしていたのを覚えている。

 

 

手術を提案してくる医者も居たが、

 

 

まだ年齢が・・・と止める医者も居た。

 

 

母は、手術を受けることもなく、今は治療にも通っていない。

 

 

側から見ると、歩き方に違和感を覚えると思う。

 

 

右の股関節が時々痛むって、今も言う。

 

 

ボディワークに出会ってしばらくは、

 

 

母に施術したくて仕方なかった。

 

 

ボディワークで絶対良くなるのにって、説き伏せたくて仕方なかった。

 

 

久しぶりに実家で、一日母とふたり。

 

 

のんびり歩いて近くのスーパーの初売りへ。

 

 

母の動きを観察していたら、

 

 

時々症状の出る右股関節に負担をかけないように

 

 

とても上手に体を使い、近くの物の助けも借りて動いていた。

 

 

背骨の可動域には確かに制限はあるんだけど、

 

 

首や肩に負担かかってるんだろうなって予想したけど、

 

 

でも左足を上手に支えにして、

 

 

近くにある壁や椅子、テーブルを使って、なるべく快適に動作が行えるように工夫してた。

 

 

利用できるものを利用して、バランスを取ってるんだ。

 

 

母は67歳だ。

 

 

毎日とても充実した忙しさで過ごしている。

 

 

今も現役の教師で、

 

 

図書館をこよなく愛し

 

 

自転車を乗りこなして、近くのスーパーを巡り

 

 

家でも、ほぼ座ることがないほどテキパキと用事をこなす。

 

 

内臓が驚くほど元氣で、全く病氣知らずだし。

 

 

ボディワークの学びを深めていくのと併せて、

 

 

母の暮らし方を改めて身近で見てみて、

 

 

「健康」ってなんだろ、って思った。

 

 

「理想の良い」を簡単に押し付けてないかなって思った。

 

 

より良いがあるのは重々承知で、

 

 

興味がもしあればボディワークにはぜひ関わってほしいって思ってる。

 

 

でも、

 

 

彼女は「健康」なんじゃないかな。

 

 

やりたい仕事をして、

 

 

住みたい場所に住んで、

 

 

食べたいものを食べ、

 

 

行きたい場所に、自分の意志で行ってる。

 

 

わたしは

 

 

「健康」ってやつが、ますますわからなくなってしまった。