「大人の傘」を捨て、子供の「自立心」を育てる | 横浜ミラオーネFC STAFF BLOG

横浜ミラオーネFC STAFF BLOG

横浜ミラオーネFCの運営スタッフのブログです!
サッカーシーン以外にも触れていきます!
よろしくお願いします!

人間は雨が降れば、自分の身が雨で濡れないように傘を差します。





雨に濡れると、

服が重くなり、通気性も悪くなってとても気持ち悪い…
せっかくオシャレして出掛けたのに、テンションも下がりまくり…
これから彼氏・彼女とデートなのに、服が濡れたまま登場出来ず
雨で服が濡れれば、風邪をひく可能性も…あるでしょう。



ですが人間には「考える力」と「判断力」があるので、状況に応じて行動を起こすことが出来ます。
そのため、その状況に応じて「傘を差すかどうか」はあくまで自分の判断になります。

例えば、

「雨がパラパラ降りだから、傘を差さなくても大丈夫かも知れないな!」
「大雨でも、走って30秒だけなら傘を差さないで走っていけば大丈夫!」
「午後は快晴になるから少しぐらい濡れても乾くから大丈夫だな!
「大雨に降られても濡れた後にすぐに対処すれば問題ないな。」

というのが、判断になります。


しかし、時に想定外の事や判断ミスで失敗することも往々にしてあります。

パラパラ降りのはずの雨が突如大雨になってびしょ濡れに…
雨の中、走ったことで足を滑らせ転倒してせっかくオシャレした服が台無しに…
午後には晴れると思っていたのに、午後も雨で服が乾かなかった…
濡れた服と髪をタオルで拭こうとしたら、タオルまで雨で濡れていた…


そういった失敗を経験するからこそ人間は「考える力」が成長して「判断力」が高まります。

そんな経験の中から「やっぱり傘を差しておけば良かった!」と本人が気が付くことが重要なのです。




ですが、世の中には「子供たちが雨で濡れると風邪を引いてしまう」と極端に心配して傘を差し出してしまう人たちがいます。



本人が気が付くことが一番大切なのに、子供が気が付く前に、大人が手を出して助けてあげてしまいます。


そうやって「大人の傘」に守られて育っていく子供たちは、いつまで経っても真に「自立心」を持つことはありません。



自立心が身に付いていない選手は、サッカーを続けていく上で、なかなか大きな成長が見られません。

それはサッカーが「判断のスポーツ」だからです。(※この話はまた今後触れていきます)




ミラオーネでは、4つの育成方針を提言しています。
その中の一つに『人間的自立と主体的行動』があります。

この育成方針は、実際の指導に色濃く反映されています。


Concept(育成理念)

育成理念④
『人間的自立と主体的行動』
サッカー(On The Pitch)だけでなく、サッカー以外の生活(Off The Pitch)でも大人(保護者・指導者など)から自立し、自分自身の判断力で主体的に行動出来る選手を育成します。
大人からの指示・命令で行動するのではなく、自分から積極的に「観る」、「聞く」、「感じる」を実践することで、自らの判断で主体的に行動を起こせる人間を育てます。
育成年代の選手が主体的な行動を起こす時、ミスや失敗は付き物であることを保護者や指導者が理解した上で、強制するのではなく選手の主体性を一番にサポートする姿勢を持って教育的な指導を目指します。
選手にはそのために、「まずは他者の意見を真剣に聞いてみる」ことを伝えています。真摯に話を聞く姿勢を持ち、その上で自ら主体的な意見を持つことを指導の中で実践していきます。




毎年2月頃、「入会説明会」を開催しています。
この説明会で必ずこの育成理念を選手と保護者に伝える機会を設けています。

育成理念とクラブ方針を理解して頂き、年間を通じて選手が自立出来る環境を作りたいと考えているからです。


「大人の傘」を捨て、子供の「自立心」を育てるために、選手も保護者も指導者も共通理解が必要です。

そこまで環境を整えても、「大人の傘」で選手を守ってしまう大人が存在するのもまた事実です。





選手の成長に携わる大人の皆さん

子供の「自立心」は確実に育っていますか?
無意識に「大人の傘」を広げていませんか?

今一度、見直してみてはいかがでしょうか!