筒香選手の提言から感じること | 横浜ミラオーネFC STAFF BLOG

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横浜DeNAベイスターズの筒香選手にはいつも勝手に注目しています。ですが、私は野球ファンでは無いですし、ベイスターズファンでもありません。

 

筒香選手が選手として残している成績が素晴らしいことは、皆さん周知の事実ですが、選手育成に関してご自身の感じた指導現場への提言をメディアに発信されているということはご存知でしょうか??

 

 

DeNA筒香「球界の変わらない体質」にモノ申す

子供の「野球離れ」は大人が作り出した必然だ

https://toyokeizai.net/articles/-/204757

 

 

 

ミラオーネはサッカーという競技のクラブなので、当然我々スタッフは野球の指導者では無いです。

私はあくまでサッカー指導者に過ぎませんが、この記事を読み、筒香選手の発言に非常に共感しました。

(※野球の現状に何か意見がある訳ではありません)

 

筒香選手が提言されたことは、野球界だけに当てはまることではないと思います。サッカー界でもいまだに記事にあるような指導方針で活動しているチームはたくさんあります。(以下)

 

 

① 勝利至上主義

試合における指導者のコーチング、保護者の応援を見たらすぐに分かりますが、目の前の試合に勝つことだけを念頭に考えて指導・応援しているかどうか。それとも長期的視野に立ち、その試合で選手に将来を見て指導しているかどうか。

もちろん試合に勝つことは大切ですが、その試合に勝つことが最終目標ではないはずです。年代が低いうちはコーチが勝利至上主義でサッカーすると結果が出やすいです。大人が答えを与えてプレーさせているので、相手チームが「考えてプレーする」より先に答えに達してしまうためです。

そもそもサッカーは選手がピッチ内で判断してプレーするスポーツです。誰かに指示されてプレーするものではありません。

 

② (子供たちが)大人、指導者の顔色を見てプレーをしている

これも試合を見ていると良く分かります。

試合中、選手がミスをしたシーンでベンチや観客席の様子を伺い顔色を見てプレーする選手がいます。

単純にプレーで失敗したらコーチに怒られる。保護者が選手のミスに対して露骨なため息をつくチームが時々います。

チームの方針に従わず、ドリブルではなくゴールに繋がるラストパスを出したら頭ごなしに怒られるというチームもあります。

普段からそんな方法で指導・応援されていたら、選手は大人の顔色を見てプレーしまいます。

自分自身で考え、判断し、行動したにも関わらず、それが否定されたり、頭ごなしに怒られれば、自主性も無くなります。

 

③ (子供たちが)指示待ちの行動しかできない

勝利至上主義で育った選手は、「指示待ち」状態に陥ることが多いです。目の前の試合に勝つために指導者が選手をリモコンで操作し、答えを与えてプレーさせているからです。

選手をリモコンで操作してプレーさせれば、一見、上手くプレーが出来ているように見えるでしょう。ですが、選手が自分で「観て」、「聞いて」、「感じて」から判断していないため、その場しのぎでしかありません。

俗に言う「言われないと出来ない状態」になっています。(=指示待ちの状態)

もっと踏み込んで言えば、それは「大人がその選手の判断の機会を奪ってしまっている」ことが原因と言えるでしょう。

 

 

 

今の日本のサッカーには、指導者ライセンス制度があります。(私はこの制度が指導者の全てでは無いと思っています)

この指導者養成講座でも「指導者の役割」や「プレーヤーファースト」について触れられています。

この視点が大きく足りていないため、まだ勝利至上主義から抜け出せない指導者が多数存在するのです。

 

どこにも勉強する場が無い、学ぶ環境が無いなら上記①②③のようなことは起きてしまうかも知れません。

でも、現状は昔とは異なります。我々指導者が学ぶ環境はたくさんあります。

 

違う種目のスポーツではありますが、筒香選手という球界のスター選手が提言してくれたことに意味を感じました。

今度、一度横浜スタジアムにプロ野球観戦に行ってみたいと思います。