先日のイベントで小室友里さんからチャリティーでデジカメを買った。レゴのやつで、筐体がレゴだ。子どもにやる。心の中で、お前の手にしているデジカメはただのデジカメじゃないぞ、あともう少しで小室友里を撮ったかもしれない、フェロモン溢れるデジカメだぞ、と思う。
子どもは大喜びで、友達が遊ぶ公園に行き、写真を撮りまくってきた。嫁が、子どもの写真よねえ、低いよねえ、と笑う。たしかにカメラ位置が低い。そして写っている子どもたちはみんな走っている、跳んでいる、踊っている。子どもって、ホントに一瞬もじっとしてない。
夜になると、
「いいこと思いついた」
あっという間もなく、カメラを風呂に突っ込んだ。
バカ者! たった4時間で壊すな、バカ! 貸せ! 動いた動いた、良かった。まったくバカだな!
子どもが泣き出す。
お水撮ろうと思ったんだよねえ、いいことだと思ったんだよねえと嫁はかばうが、そんなもの、知らなかったで済んだら世の中は管直人だらけだ。知らないことが理由にならない、やってはいけないことはある。
父ちゃんは身をもって知ってるぞ。会社の撮影室が吹っ飛んだら減給されるのだ。
泣きやんだ子どもは、今度はカメラを口にくわえた。
何をしてるの?
「虫歯を撮るの」
撮れません。真っ暗です。フラッシュ? だから横にくわえて撮ったも、そうだよ……舌も撮れません。だいたい虫歯ないだろ、お前。ああ、もう、こんなのに怒っても……何してるの? そんなにカメラ押したら壊れるぞ。
「ほら、見て。手にボタンのあと」
ああ、怒っても意味ないなあ、嫁の言うとおりだ。
翌朝、階下で嫁が爆笑していた。何かと思い、下に行くと、これ見てよ、と嫁がカメラを差し出した。子どもが踊りながら、
「うんこ撮って、おしっこ撮って~うんこ撮っておしっこ撮って~」
見たら、子どもが自分で自分がオシッコをしているところを撮った画像で、オシッコで便器の左右がキレイにシンメトリー。
えーと……上手に撮れたんじゃないか? 今のところ一番うまい。
「ウンコはダメだった」
撮らなくていいよ。
「出なかった」
出なくていいよ。
「あ~あ、ガッカリしたんだよ」
したんだよ、じゃないよ。ガッカリしなくていいから。
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