脂肪融解注射もだが、薬がすごいんじゃないか。

おとといラジオを聞いていたら、DJが40時間断食というのをやっていた。どういう体型の人かわからないが、体が大きい人なのだろう、9kg体重が落ちたと言っていた。前に断食をした経験では、1日最大2kg、普通は500g~1kgぐらいのペースで体重は落ちていく。普通はそんなものだろうと思う。40時間=1日半なら、1.5~3kgぐらいの体重減少だ。

日曜日に注射され、丸3日経って体重が変わらず、体中の配管が蛇口を締めたような感覚にイラッと来ていたので、真似して2日ほど飯を抜いてみることにした。

昨日がその1日目で、コーヒーだけで1日過ごし、アンディ先生からもらった薬を飲むときだけ、牛乳を飲んだ。飯食わないのはマラソンを走るようなもので、もうやめたいもうやめたいの繰り返しだ。一度、食べ物の方向に頭が向くと、向き直るのに苦労する。だから断食の最初は本当にいろんなパフォーマンスが落ちる。

アンディさんの薬は食欲抑制と脳に満足感を与えるもので、食べ物に気をとられる時間を小さくする。だからといって食べたい気持ちがなくなるわけではないが、気を逸らすのが比較的簡単になる。

昨日1日何も食べずにいて、なるほどなあと感心した。空腹感があまりないのだ。食欲は脳の作用だから、脳は快楽神経を満足させるために食事を摂る。カロリーが必要というのは言い訳だ。純粋にカロリーと栄養のために食事をするなら、料理なんて不要だし、病気以外での肥満は地球上にない。おいしいと思うと脳が満足するから食べる。食べて、食べ過ぎる。

アンディさんの薬は脳を先に満足させてしまうので、食べ物を見なければ別に食べなくても平気になる。食べ物を遠ざけておけば、非常に容易に断食ができるのだ。

今日は2日目なので、今日次第だが、食べないで平気というのはすごい。

体重は微減の83.8kg→82.5kg。1.3kgダウンは予想通りだ。特に腹から減っている感じはしない。やはり顔から減っている。

結局、やせ薬の正体とは、食事制限の補助をする薬なのだ。それ自体を飲んでいれば食べたいだけ食べてもやせるというものではない。食べれば太る。薬で多少は脂肪の代謝が良くなるかもしれないが、そんなものはとんかつ一切れでご破算だろう。

やせるには食べないことと運動。問題はどちらも脳みそには苦痛だということだ。その苦痛をどう誤魔化すかがダイエット法のキモだろう。そしてアンディさんの薬はその誤魔化しがうまいのだ。

風呂に入り、一瞬やせたかなと思ったが、1~2kgはやせたうちに入らない。むしろ多少肌が柔らかくなり、余計に腹が出っ張って見える。

ポコンと出た腹を鏡で見ながら、ラクダのこぶみたいもんだなと思う。この脂肪を使えば、20日ぐらい食べなくても生きていける。

20日ぐらい食べない方が、これから生きていくにはいいんじゃないか。このだらしのない腹には、人生を怠けた時間が詰まっている。