「よぉ。昶君。久しぶりだなぁ。ちょっと俺らとつきあってくんない?」
今日はすこぶる運の無い日だ。おかあにたたき起こされるは、姉貴に関節技はめられるは、授業ふけったら担任の佐藤に延々と説教されるは、生活指導の山田に呼び出されるは本当に運の無い日だ。そして仕舞いにはこいつらだ。なんなんだ今日は。厄日か?大殺界か?そんなに俺悪いことしたか?・・・まぁいい子ではないよな。それにしてもこいつらどうすっかなぁ。いつもならけちょんけちょんにして返り討ちにしてやるんだが、あいにくと今日は本当に運が無い。11月も半ば、寒空の下屋上でのんびりと昼寝をしていたせいで体調がすこぶる悪い。おそらく風邪でも引いたのかもしれない。適当に脅して帰らせるか。
「おうおう。誰かと思えば・・・。誰だっけ?」
「てめぇ・・・。先週ボッコボコにしたヤツの面すら覚えてねぇのかよ!」
「自分で言っててむなしくないか?」
「うっせぇ!!!今日という今日はてめぇをボッコボコにしてやんよ!今日この日のためにこれだけの面子そろえたんだ。いかにお前でもこの人数を相手に無事じゃすまねぇだろうよ。ま、今土下座して許しをこうなら見逃してやらんこともないがな!」
「だーー!うっせぇなぁ!こちとらてめぇらごときにかまってやってる暇なんてねぇんだよ!またやられたくなけりゃおとなしく帰んな!」
「!?こんのやろう・・・!」
「雑魚が何人集まろうと、関係ねぇんだよ!それとも何か?今度は全治数ヶ月の怪我でもさせてやろうか?俺から吹っかけたわけじゃねぇから、正当防衛、だもんな?」
「なめんなよ!」
たくめんどくせぇ。こいつだけ適当にボコってビビらせるか。
バキ!ズザァ!!
「あ?おいおいなんだよ。挨拶代わりのつもりだったんだが、なんだお前、今日は俺らにボコられてくれんのか?」
な、嘘だろ。今のぜってぇかわしたと思ったのに。体が、思ったようにうごかねぇ。
「へ、一発がどうしたよ。はんでだはんで。」
くそ。これはちょっとどころじゃないぜ。この人数相手じゃマジヤバイな。逃げ切るのも難しそうだしな。これってピンチってヤツ?
「やっちまえ!!!」
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
「おら!」
バキ!
「せい!」
ドゴ!
「おら、よ!」
ドッボォ!
「がっ!ぐぅ!!ごっほぉ!!・・・はぁ、はぁ・・・。」
「おいおい、最初の威勢はどうしたんだ?俺ら全員病院送りじゃなかったのかよ?」
「ぜ・・・はぁ、はぁ・・・。うっせぇ。ぐだぐだ言ってんじゃねぇよ。全然効いてねぇっての。」
「ふん、強がっても無駄だ。おまえ、風引いてんだろ?」
「な!?」
「分からないとでも思ったか?馬鹿が。お前殴ってりゃ気付くっての。ま、それでもやめるきはないけど、な!」
ドッボォーー!!
「うぐっ!」
「どうだ?俺の膝のあじは?」
「は、効かねぇよ。」
「じゃあ特別大サービスだ。たっぷりと味あわせてやるよ。」
ドズ!ドボ!ドスドス!ドッゴーーー!!
「ぐ、がはぁ、ごぼっ!ぐっ・・・げぇぇぇーーーー!!」
「おっとワルイワルイ、つい夢中になっちまった。」
「ぁ・・・が、ごほ!げほ!」
くっそぁ。こんなやつら、体調さえよけりゃこんなやつら・・・。
「まだそこまで睨む元気があんのかよ。さすがっちゃさすがだな。伊達にこのへんで恐れられてねぇわけだ。だが、俺らもお前をずっといじめてられるほど暇じゃねぇんだ、よ!」
ドゴォ!
「んぐ・・・!げほ!げほ!」
「おい、こいつ抑えとけ。」
「く、何、すんだよ!」
「何って、ナニ?」
「は?」
「まぁ、いわゆる脅しネタってヤツ?元気になって仕返しにでもこられちゃ面倒だからよ。こうやって」
「や、おい!やめ「御開帳ってね!」
なんなんだよ、これ、本当に今日はなんなんだ。こんな、こんなやつらに下半身さらして
ぴろり~ん♪
は・・・?
「お、おい・なんだよ、今の・・・。冗談、だろ?」
「あん?おれ、冗談とか嫌いだし。」
「てめぇ!なめ」
ゴギャ!!
「うっせぇなぁ。少し黙ってろよ。敗者に口なし。だろ?」
ギリ!こんなやつらに、何で、こんな・・・。
「あれ?あれれ?昶君まさか泣いてんのぉ?」
え、俺、泣いて・・・。はは、情けねぇ。こんなんで、こんなことで・・・。くっそぉ。くっそぉ!!
「さて、これだけじゃぁつまんねぇよなぁ。」
「な、にを・・・?」
「せっかくだしさぁ。昶君のその立派な一物イかせちゃおうと思ってよぉ。」
「な!?お、まえ、正気…か??」
「まぁもともと昶君が悪いわけだし、文句言えねぇよな?」
嘘だろ?マジありえねぇ。何考えてんだこいつら。
「あにき!お願いしますよ!」
あにき?そんな奴がいたのか?
「君が昶君?前々から話聞いてて、写真とか見て、かわいいと思ってたんだよねぇ。」
「は??」
「そのかわいい顔がさぁ。蔑んだ目で睨んでくるのもよかったけど、やっぱり苦痛でゆがむのはもっとよかったよ。その顔が、今は泣いてるなんて、それだけでご飯何倍でもお変わりできる。はぁはぁ・・・。今度は快楽でどんな顔になるのか、見ものだなぁ。はぁ・・・はぁ・・・。」
こ、こいつ、頭ぶっ飛んでやがる!
ムニ。
「ひ!?や、やめろ!触るな!」
「本当に立派な一物。おっきしたらどうなるのかなぁ。」
きもちわりぃ。こんな状況で起つわけねぇだろうが!
「だめかぁ。やっぱりすの状態じゃ無理ね。とりあえずこれ飲んでもらおっか。」
「誰がそんな怪しいもん飲むんぐ!!んーー!!」
鼻つまむんじゃねぇよ。くっそこのままじゃ飲んじまう!
ごっくん!
「ぷっは!はぁはぁ・・・。てめぇ、何飲ませやがった!」」
「すぐに分かるって。」
・・・・・・・・・
「はぁ、はぁ・・・。」
なんだ。体が、熱い。熱のせいじゃない、つか風邪のときは寒くなるもんだ。じゃあいったいこの熱さは・・・。
「そろそろ回ってきた?効果は薄いけどこういう時即効性の媚薬って便利。」
「び、薬?」
「そう、身体熱くなってきたでしょ?こっちもほら。」
「そ・・・な!?」
「すぐイっちゃいそう?」
「あ、く・・・んぁ!や、はぁ、や、め!」
いやだ、こんなわけも分からない状態で、誰か!
「そのへんにしときなよ。」
「だれだ!?」
だれだ?
「それ以上は見逃せないな。」
「誰だって聞いてんだろうが!」
グキ!!
「いでででで!!!!」
「僕が誰かってことは君たちには関係ないことだ。ただ、うちの生徒にそういうことをされるのは見逃せない。」
「おい。こいつってまさか・・・!!」
「ま、マジかよ!」
「あにき、今回はこの辺でやめときましょう!こいつはやばすぎる!」
「がきにそんなにビビること?」
「ただのがきじゃないんすよ!」
「・・・しょうがない。またね昶君☆」
助かった、のか?
「大丈夫か?」
「ぅあ!さ、触る、な!」
「媚薬か。ごめん。すぐ楽にするから。」
「ひぁ!!ぁ、だ、めだって!」
「出さないと治まらない。我慢して。」
「あ、あぁ!も、イく!・・・はぁ、はぁ・・・。」
あ、あぁ。しらねぇやつの前で、こんな。・・・だめだ、体に力はいんねぇ。しかも、めっちゃねみぃ。