少し色々バタついておりまして、半分潜ってました。
で、その間に書いてたスキビのSSをこちらにアップ!
夏コミ過ぎたら本サイト にもアップ予定だけど、
予定は未定…。f^_^;
夏コミの本には入れたいと思ってます。
夏コミ入稿まで、暫くはおとなしいかもしれないけど、
スキビ&ハガレン次第で叫びます!
また君に 恋してる… スキビ
朝、目覚めて…腕の中の温もりの愛おしさに再び気がつく。何度も…何度でも……。
飽く無き温もりを求めて腕の中で啼かせてしまう…愛する行為も、慣れない彼女には不安もある…。不満もある…。
それでも…分かっていても…この熱を手放せない……。
それ程に愛おしいという気持ちが手放せない…。
……こんな気持ちを…知らなかった。
恋がこれ程切ないとは…。恋がこれ程愛しいものとは……。
………君に出会うまでは……。
掌に伝わる君の寝息……。ゆっくりと静かに上下する柔らかな身体。
それは君が…息づくしるし…。生きている証…。鼓動に合わせて、君は吐息の様に息をする。
安らかな君の眠り……。邪魔してはいけないと思いつつ、そっと…その頬に触れてみる…。
……初めて触れるように、ガラス細工を壊さぬように…。
君の肌は柔らかくてキメも細かい…。そして日に焼けにくいのか、ぬける様に白い…。仕事柄、女優としても気を付けているせいもあるのだろう…。それ故に、上気するとピンクになり…、あまりの恥ずかしさでは真っ赤に染まる………。
彼女はとても恥ずかしがり屋…。未だに俺が上半身を露わにしただけでも、目を伏せて視線を逸らす…。
恋愛にも初心者であるせいもあるんだろう……。キスも初めてという状態で、俺はいきなり深く彼女を求めて、腰を抜かされそうになった。
『ずるい…』
そう言われて、可愛い顔で睨まれた。
でも俺も…もう止まらなかった…。
……『大切な人は作れない』…。
その枷が飛んでしまうと、ブレーキなどなくなった…。理性など、有って無いようなものだ……。
愛しさ故の独占欲が止まらない…。
女優故に、愛される仕事だからと分かっていても、彼女と相手役とのラブシーンともなれば、彼女の知らないところで嫉妬心に焦がれてしまうこともある。…これは彼女に知られてはならないことだけど…。
俳優の先輩としては、彼女の活躍を素直に喜んでやるべき事。口に出しては、「頑張ってるね…」と言ってみるけど、心の中は…ドロドロとした嫉妬でいっぱいになる事もある…。
先輩の顔などしている余裕がないなんて、我ながら笑ってしまう……。誰が先輩だ? 芸能界一のイイ男だ?
ただの嫉妬で狂いそうになった男…。
……そして、『幸せになる資格』のない男だ…。
『人殺し!!』
そんな事さえ叫ばれた人間だ……。
若かかったからだと言えば、それもある。
若さゆえの無茶もした。力任せの暴力も振るった。
でも、それだけで許される訳ではない程に、荒みきって荒れてしまった俺という存在…。
そして振るった暴力の末は……人を傷付け、自分も傷付いた…。
幸せの意味など、子供の頃に味わった切り…。人を愛する本当の意味など忘れていた。
そんな俺が、人を恋して、愛して、愛される事を知るなんて…思いもしなかった。
『幸せになる資格』の無い俺が、出会ってしまった『大切な存在』。
君と共に歩いていけるなど…、愛しい人と共に生きていける人生など考えていなかった。
こんな俺でもいいのだと…君は言ってくれた。
そんな俺をも彼女は救ってくれる…。
『あなたは多くのファンに、愛される人よ…。そして、何より…私の愛する人よ……』
そう言って…俺にだけ向ける微笑みで、包んでくれる。
今まで『付き合っていた』と思っていた彼女達とは、彼女が与えてくれる安らぎが違う。
他人に此ほど感情を左右されることなど無かったのに…。彼女の一挙手一投足まで神経を通わせてしまいたいほどに…、そして…この腕の中から逃がさぬように、蜘蛛の巣を張って絡め捕り…『俺だけの君』のままで居て欲しい……。
それが、『独占欲』から来ただけの…我が儘な拙い初恋の…情けない想いだとしても…。
そっと触れていた手を頼りに、柔らかな唇に口付けた…。
ほんの軽く…一瞬よりも短い時間、彼女の唇に触れることで、愛する人との口付けの甘さから思い知る……。
そして俺は、また君に恋をするのだろうか?
触れるほどに好きになり、そして…再び恋をする…。
君は、いつまでも俺の恋する人……。何度も恋をする人……。
そして、愛する人……。
すみません。長くて1回で載せられませんので続きます。(^o^;)