そうして彼女は生まれ変わった |  ZEPHYR

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ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

前世、過去生の研究が、このところ急速に進んでおります。

その結果、わかってきたことは、今生のホロスコープは、私たちが思っていた以上に、過去生とのかかわりが深いということです。

 

むろん、今回の人生は過去生とは違った生き方をしようという、魂の計画があってもしかるべきと思います。

しかし、多くの場合、今回の人生の計画は、過去生の経験やカルマの上に、「では、こうしよう」という意図のもとに作られているように思えます。

 

こういった研究は、ポイントを押さえたホロスコープ解読と信頼できそうな過去生のリーディングの二つがそろって初めて可能になります。

ホロスコープでの過去生の解読も、どこにその情報があるのか、どういう読み方をしたら良いのか理解していないと意味がありませんし、その土台となるべき過去生の情報も、退行催眠にせよ、霊能者や透視能力者によるリーディングにしろ、それが信頼できそうだと判断できなければ、研究どころか、むしろ迷路に迷い込む可能性もあります。

 

こういったことには、一つ一つの事例の積み重ね、検証による確度の向上が必要で、ホロスコープ解読とスピリチュアルなリーディングのどちらか一方的な決めつけではあってはなりません。

双方が満たされて、さらに、

なおかつ、

 

その過去生を持つ方の納得があったほうが良い。

 

そういった過去生情報を聞かされて、ご本人が納得を得られるかどうか。

もし納得が得られないとしたら、それはホロスコープなりリーディングなりに、間違いがあるのかもしれません。検証、表現の仕方、ほかの可能性。

考えてみなくてはなりません。

 

それくらいの謙虚さがなくては、この種の研究には手を出すべきではないだろうと思います。

 

そんな中で。

私がこうした過去生研究の大きな一助となった方のことをお伝えいたします。

 

この方については、ここで公表することもご了承いただいております。

私は基本的に鑑定現場で知った個人のことは、ブログや小説などに反映させないようにしております。

もし扱う場合は、ご本人の了承を得ております。

万が一、ご本人と類似した情報が、たとえば私が書く小説の人物の境遇や仕事環境、人間関係などにあったとしても、それは数多くの情報が私の中で普遍化されてのことであり、誰かの鑑定事例を許可なくここで取り上げるようなことはしておりません。

普遍化というのは、鑑定だけではなく、世の中に溢れている多くの出来事やほかのドラマや映画、小説などの情報が結びつき、私の中である形になって生まれた、ということです。

 

 

今日の記事は、ご本人が「どうぞ」とご好意を示してくださったので、皆様の目に触れることになっております。

 

彼女はかつて時の帝に召された女性でした。

平安時代末期(もしくは鎌倉の初期)くらいであろうと思われます。

 

しかし、かなりの年の差もあり、帝は早くに身罷(みまか)られます。

子供もなく一人残された彼女は身分の違いもあり、里へ返され、孤独と悲しみのうちに35歳で他界します。

 

そんな過去生でした。

 

この方は実際、お会いすると、なにやら宮中とか平安期の女人を感じさせるような、雅なお顔立ちをされています。時が時であったら、お歯黒も似合いそうな……(私の過去生にも同時代の女性であったものがありますので、もしかするとどこかで遭遇していたのかもしれません)

 

この過去生の情報は、彼女のチャートに明瞭に出ています。

露骨なほど。

 

時にはこのような事例に遭遇することもあります。

 

その過去生情報は、彼女のチャートの中で特別な重みをもつもので、彼女の女性性に大きな影響を及ぼしていました。

なにかこう、ぎりぎりの状態に自分を追い込んでいくような。

 

ふわっとした印象とは裏腹に、タイトロープを渡るような。

 

「もう少しいい相手がいると思うんだけど」

「なんか違うような気がする」

 

私は幾度もこのような鑑定を行いました。

 

そのような選択を行っているのも、きっと過去生の喪失感があまりに強く、「あきらめ」という感情が根付いていたからかもしれません。

ぎりぎりのところを追い込まれると、生の実感が得られていたのかもしれません。

子供の母親になる自分が想像できない、というのも、過去生の影響からなのでしょう。

 

その彼女が、過去生で他界した年齢に達しました。

35歳。

 

そして彼女のチャートでは、まさにそのことを暗示させるような星々の結びつきが生じていました。

そう、まさにここが一つの象徴的な「死」であり、そこからリセットが起きるような。

 

この彼女のチャートの符合には、だいぶ前から気づいていて、私は過去生の他界時というのは、今生のチャートに何らかの表示があるのではないかと思うようになりました。

自分自身も含め。

 

過去生の影響が強く出ている人の場合、そのようになっていて不思議ではありません。

 

そして、そこを超えた時――

 

本当に今回の人生の本番が始まる。

 

 

私もそうでしたし、彼女もそうでした。

 

彼女は「なんか違うような気がする」と私は連呼していた男性と結婚。

結婚以前に強制的な出来事が起きました。

 

それが彼との子を宿すということ。

 

過去生にはなかった体験であり、今回もまったくイメージができなかったこと。

 

 

それがつまり、過去生の終わり、ということ。

これでもう、チャラ……(かどうかはともかく、大筋においては解消)。

 

あとは今回のあなたの人生ですよ。

さあ、どう生きますか?

 

 

また発覚したことが。

「何か違うような気がする」と感じていたその男性。

 

過去の鑑定時には、生年月日そのものを偽っていて、じつはもっと年上だったのです。

そりゃ、なんか違うと思うわな(_ _。)

 

生年月日違っていたら、そもそも正確な鑑定はできませ~~~ん。

 

だけど、タロットは正解を出していた(そのような情報に左右されないので)。

「悪魔」のカードが二つの情報を提示していた。

 

話に嘘偽りがあることと、子供がまずできること。

 

子供ができてしまうのではないかという可能性には言及していましたが、多分もうその可能性は低くなったかな、と思ったところで大どんでん返し。

 

 

なんなのだろう。

 

 

魂の計画の精妙さ。

 

それを符合する芸術的なホロスコープ。

 

そんなものの実感を得ると同時に、この過去生研究に非常に強い手ごたえを感じた瞬間でもありました。

 

 

ともあれ、こうして彼女は本当の意味で生まれ変わった。

 

今は母となって――。

 

 

 

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