15年前、国道端の側溝で乳離れしたかしないかくらいの3匹の子猫を拾った。


田舎の道は車は通るけど人など滅多に歩いておらず、全く偶然に通りかかった私に向かって、ここぞとばかり鳴いてきた。

「拾ってー! じゃないと道路に飛び出すぞー!!」って。


一番アピールしてきたのが紅一点の鯛だった。


自宅にはキウィ猫のいちごがいたし、工場には黒猫のじゅうごがいた。


取敢えず3匹は基地のクラブハウスに居候させることにした。


少し大きくなったころ、1匹は自宅に(キンタ)、もう1匹(カツオ)は対岸にある高台のお家の人にキュウリなんていう可愛い名前を付けて貰って、気付いたらその家の子になっていた。


鯛はそのままクラブハウスに残り、メンバーさん達から可愛がられていた。


基地の移転の時も一緒にお引越ししたけれど、パパが亡くなった翌年に基地を畳んだ際、今度は工場にお引越し。


そして今年、義母が亡くなり工場も閉鎖したので義母が住んでいた離れに住まうこととなった。


人間の都合であちらこちらと一つ所に落ち着くことが出来なかったニャン生だったけど、今度は鯛の意志で木曽のお山に修業に行ってしまった。


11月19日の朝には旅立っておりました。



パパに逢えたかな。

鯛が大好きなパパにいっぱい甘えてね。


ありがと。