死人 vol.22 | 見えない世界の真実が此処に®

見えない世界の真実が此処に®

霊能力を生業としている方や、一般の方、霊媒体質の方のためのブログです。

この物語は、シックスセンス管理人が今に至るまでを語るものです。


一番最初は、ココから

 

 

 



■死人

死ぬ人が透けて見えるようになったのが、いつ頃であったか…。はっきりとは思い出せません。私にとっては、死ぬ人は薄く見えます。この死ぬ人が分かるというのは、霊能力を持っている人によりその見え方、感じ方は違うはずです。たとえば、線香の匂いであったり、身近な人が死ぬ時は、激しいポルターガイスト現象であったり、時空が音を立てたり、身体が半透明に見えてしまったり…さまざまであるはずです。私は、このどれもを体験しましたが、確実なのはやはり、死ぬ人を目の前にすれば、薄く見えてしまうことでしょう。

その出来事が何度目であったか忘れましたが、師に出会うほんの少し前の事にも同じようなことがありました。営業先のお宅に行くと、最初は奥さんが出迎えてくれました。奥さんと話しをし、無事に商談を終えるとリビングに通され、旦那さんと二人でお茶を飲むことになりました。椅子に腰をかけ、テーブルでお茶を飲んでいたのですが、その旦那さんと世間話を始めると、彼の姿は薄くなっていきました。私には、その男性の顔は死人の顔として見え、お腹から下は薄くなっていました。

二人の息子を無事に育て上げ、自らは古物商としてヨーロッパの方に足を伸ばし、日本に持ち帰っては売りさばく商売をしている。おまえはまだ若いのだから何でも可能性はある。がんばれ!そんな話しを延延としていらっしゃいました。おそらく、息子さんと私の姿がダブって見えたのでしょう。一生懸命に、私に話しをしていました。最後のメッセージであったのかもしれません。 

1ヶ月くらい経ったある日、奥さんから電話がありました。私がお伺いした翌日にご主人が亡くなったという内容でした。悪性の癌で、末期癌であったようです。

忙しさの為、検査などしておらず、癌は気付かないうちに進行し、急死したということでした。おそらく、ご主人は相当な痛みに耐えていたことでしょう。

購入した商品を返却しようとも考えたけど、主人が一生懸命に私に話をしていた姿を思い出し、キャンセルしなかったのよ。そのようにも奥さんは話していらっしゃいました。電話口で、奥さんは肩を震わせて泣いていらっしゃったのではないでしょうか。

人の死とは、運命であり、変える事はできません。

たとえ、それが分かっていたとしても、その事を告げることは必要ないと、今も思います。

 

ただ、数人の死ぬ人達と話しをしましたが、皆、とてもそれが近くにきているとは思えないほど元気な、精力的な人達でした。

彼らからの最後のメッセージを何故か聞くことになりましたが、もしかしたら、死を覚悟していたからこそ、私に夢や希望を語ったのでしょうか。 

ある時、通夜に呼ばれこの方が発見してくれたのです…と、親族に紹介された時、涙が止まりませんでした。なんで助けてあげられなかったのか!?ガラス一枚、蹴り破ってでも、人工呼吸していれば良かった。救急車を呼ぶ前に、そうしていればよかった。いや、昨日会った時に、姿が薄くなっている事を伝えればよかったのか…。まさか、昨日の今日なのか!


マンションの廊下を歩いていると、ある家の前を通った時、赤ちゃんの泣き声がしてきました。しばらくした後、またその家の前を通ると、まだ泣き声がしていました。これは…幼児虐待か、育児放棄か、DVか!?幼い時の記憶がよみがえり、助けなければという思いで、隣の家や近くの家のインターホンを押しまくり、赤ちゃんが泣いているのです!と、伝えました。しかし結果として、その家は空き家でした。さて、どうしたものか…。今思えば、未来か過去の出来事であったのでしょう。

未来、現在、過去は、やはり同時進行しているのです。 



つづく