花粉症・・から、肥後の守 | せからしか!

花粉症・・から、肥後の守

肥後もどき

うちの長男坊、可愛そうにひどい花粉症です。

毎朝、ひんひん半泣きで登校準備。(何度、学校休んだ事やら。)

 

なぜか、中学校で野球部に所属してます。(おいおい、そんなんでまともに練習できんのか?)

 

この前、山火事と間違われた程すごい量の杉花粉が飛散してるニュースが流れてましたが、

(なんでも、去年1年分の花粉量の2倍の花粉が飛んだとか、飛ばないとか。)

 

そこまでの量ではないけども、同じようなシーンを目撃した事があります。

 

昔、親父の手伝いで、防風用に植えていた杉の木を伐採しました、3月ごろでした。

親父が鋸を手に木に登り、切った杉がよそへ倒れないように、僕が下からロープで引っ張るわけです。

木がゆさゆさ揺れる度に空が見えなくなるほどの杉花粉がぶわ~とあたり一面に飛散。

頭の上から、足元までそれはもう真っ白。そのころ、杉花粉の知識など無かった僕。

「父ちゃん!これはなんなんだ?」

「これは、杉の花粉ゆうもんよ。」

 

花粉症に悩む方々は、決して想像したりしないでください!

 

幸いにまだ花粉症が発症してない僕でも、あの時全身に浴びた花粉の量。

思い出すだけでもゾッとしまんのやわ。・・今から10年ほど昔の話。

 

杉の話題で思い出した話。

 

僕ら小学校5年生にもなったら、男子生徒はほとんど、肥後の守がポケットにはいってました。

登校中も放課後もいつもです。授業中は、鉛筆削ったり紙切ったり、放課後は、山の中にみんなで遊びにはいり、竹や木を切って基地つくったり、器用な上級生に指導してもらい、

 

杉の実鉄砲作って、杉の実を打ち合いしたりして遊んでました。

 

杉の実鉄砲とは、小学校で工作したりする、筒と棒を使って、水で濡らした紙玉やスチロールの玉を空気の圧縮を利用して発射する空気鉄砲とまったく同じで、玉に杉の実を使うのです。玉が小さいという事で当然竹(笹)のなるべく細くて長いのを見つけなければなりません。当然、友達の荒らしたような笹林には、よい材料が少ないし、杉の実はなるべく大きな物を見つけなければなりません。

 

あちらの笹、こちらの杉、いろんな場所へ肥後の守ひとつ携帯して分け入ったものです。

 

花粉症などと言う病気のことなど、誰も気にしたことなどない平和な世の中でした。

 

平和といえば、みんなのポケットの中に、肥後の守が入っていても、凶悪な事件など起きる事などもなかったのです。

 

肥後の守とは、僕らより上の世代ならほとんどの日本人男性が知っている折りたたみナイフです。

 

駄菓子屋さんとかでも10円から20円で売られてました。30円も出せば、それはもう立派な肥後の守が手にはいったのですが、僕らはやっぱ10円のしか買えなかったなあ。

 

なにぶん子供だから、無理な使い方して、すぐに刃先を折ったり、自分の手を切ったり。安物なのですぐに切れ味が悪くなるので、祖父の砥石をこっそり使って刃を研いだりしてたものです。(素人が砥石使うと、すぐに面が荒れるので祖父さんにはいつも怒られてました。)

 

そういう経験があって初めて、刃物というのは危険だけど大変便利な道具だと知るのです。

今みたいに危ない物は持たせなければいい。なんて教育してるから、刃物はただ人を傷付ける物だと思ってる人間が増える。

道具(ツール)と武器(ウェポン)の区別がつかない馬鹿者がなんと多い世の中になってしまったんでしょう。

 

切れ味がよくて、刃先を折るだけで使えるので工作用に最高のカッターというやつも、小学生が人を傷つけるのに使う有様。自分の手切ったりして痛くて、血がでてびっくりなんて経験した子供らはほとんどいないんでしょうね。

 

えらそうな事を書きながら、実は僕、武器(ウェポン)としてのナイフも銃器も大好きです。

 

しかし、今の世の中、花粉情報というのがニュースで流れ、外出は控えましょう。なんてやってる。小・中学生の間はナイフ、エアガン禁止。ナイフ片手に山の中探索するなんてのはもってのほか!やね。

 

うちの子らみたいに一日中家にこもってゲームばかりしてるのもしようがない事かな。

 

追記。子供の頃は写真のような折りたたみナイフをみんな、肥後の守って呼んでたけど、ネットで調べると

商標登録があるそうですね。たぶん僕らが買ってたのは肥後の守真似て作った奴みたいです。値段が安過ぎるもんね。・・・・なお、写真の物はず~っと後に買ったものですが、よく見ると、これも商標登録が・・

 

備前守(びぜんのかみ)宗近 になってます。時代劇の世界ですね。