ラブコラボ研究所素敵企画第五弾!!『夏といえば・・・』に恐れ多くも乗っかってしまった妄想の産物:ふたりの朝**の別バージョン。おまけってことで。
ピコ副所長様の後押しに、色々吹っ切れました。←
・・・の吹っ切れ具合が見て取れます。
蓮さん不在、キョコさんちょこっと。
うふふふ。
ご覧頂いた後の苦言提言は是非お伝え下さい。自重します。
でもでも!!
なかったら続けて良いってことで、色々とやっちゃおうと思います。
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夏といえば、この突き刺さるような日差し。
戦闘着がスーツな俺は、少しばかりげんなりしながら雲ひとつない晴天に目を向ける。
呼んだタクシーが渋滞に嵌り、1キロほど目的地まで歩くことを余儀なくされた自分のことなど、太陽は知りうるはずもないのだろう。
出てくるのはため息ばかりで、首に流れる汗をハンカチでふき取り、じっとりとした不快感に眉を顰める。
担当俳優に恨み節をぶつけてやろうと、あれこれ考えるが、今日は何を言っても無駄だろうことを思いつく。
「蓮のやつめー。
キョーコちゃんと朝の時間がかぶる時は、タクシーで来いとか酷いだろー」
兄として応援している、ふたりの恋。
仲が良いことは、素晴らしいことだと思う。
蓮の機嫌が良いし、何より仕事が円滑に回る。
演技の幅に厚みも出てきた。
素晴らしい。
キョーコちゃんも綺麗になったし、仕事を選べる立場になった。
自分に自信が持てるようになったようだ。
素晴らしい。
だ・け・ど!!
この仕打ちはないと思う。
社は自分自身で了承した経緯をすっ飛ばし、脳内の甘やかなふたりに不満をぶつける。
まだまだ日差しは弱まる兆しを見せず、さんさんと誰に対しても平等に降り注ぐ。
「ぁッつい。
キョーコちゃんは蓮を甘やかしすぎなんだ。
だから付け上がるし、だから俺がこんな目に合う」
うんうんと一人で頷きながら、ようやく目的地のエントランスに到着した。
上がった息を整えて、チャイムを鳴らす。
以前そのまま部屋に行ってしまい、大変気まずい思いをした経験を苦々しく思い出し、過去のふたりに今までの毒気を抜かれてしまった。
『社さん!!
おはようございます。
今あけますね』
「おはよう、キョーコちゃん
冷たい飲み物用意して貰っても良いかな?」
『もちろんです!!
お部屋も少し涼しくしておきますね』
「ありがとう」
キョーコの心遣いに、愚痴を言うのは蓮だけにしようと、心に決め最上階に足を向ける。
今日の仕事はここからスタート。
キョーコにべったりの蓮を引っぺがし、アルマンディの冬物コレクション用の撮影に向かう。
その後はFTVで収録・・・
「そういえば、明日キョーコちゃん休みだったな。
・・・んー、少し予定調整してやるか」
冷えてきた頭でふたりの明日について考える。
どんなに悪態をつこうが、兄はふたりを大切にしているのだ。
しかし担当俳優がごねた時の切り札として用意することを忘れない。
ご褒美を目の前にした彼は、人ではないと確信する程の力を発揮してくれる。
そしてそれを受け入れるキョーコもまた、人ではないと思う。
「仲良きことは、素晴らしきかな」
繋がり深いふたりの為に、尽力する喜びを見つけ出した。
彼らの闇を共有することは難しいのだろうけど、喜びを共有することならば容易なはずだ。と気付いたからだ。
親愛を深愛に変えて、ふたりを見守ろう。
自分が出来ることなんかこの位だけなのだから。
ピンポーン・・・・
そして社はふたりの空間に足を踏み入れる。
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メロキュンなふたりを一番に見守るのは、貴方だと思いたい。