Aug 10.Los

















3年経とうが、臆病な私は変わらない。

愛すべき家族との離別を図る書類は重く私に圧し掛かり、役割を主張する。

彼の家族に会って、すぐに提出しようと息巻いてきたのに・・・

長時間のフライトは決意を、鈍らせる。

その結果、愛する両親にも会わず、3年前の書類も提出できないでいた。


もう、愛する人は違う人を見つけてしまったようなのに。

わずかな希望があるのではないかと、思考を巡らせてしまう。

なんと滑稽なのだろうか。

思い出の地はなんとも幸せな過去を主張し、愛された日々が鮮明になる。


こちらに着いててすぐに、日本に帰ってきているであろう彼に連絡を取った。

能天気にも程があるっと叱責したくなるくらい、明るい声で私の名前を呼ぶ夫に苛立ち・・・




嘘、をついた。







実際にはまだ夫婦であり、私は「キョーコ・ヒズリ」のままだったが、悔しかったのだ。

自分を最大に悩ます彼にも、彼を絶対的に惹きつけきれない自分にも・・・

身動きが取れない程に、溺れきった自分を認めることも。

だからささやかとは言い難い、嘘をついた。

焦る彼の声がノイズが入り混じる電波を介して伝わることに、愉悦を感じた時に病的ではないかと思ったが、男女の関係が絡む甘やかなものではないと、一蹴する。

何故ならモラリストである彼に、勝手に離別したと伝えた時のリアクションなど考えるまでもないからだ。






きちんと覚えているのは入国手続きをしたところまで・・・


一日目は、ビバリーヒルズの公園を何もせずに眺めて。


二日目は、お気に入りのカフェとレストランを一人で巡って。




ハニーブロンドの女性との報道に、自分たちの過去を上塗りするように、ひとつひとつ丁寧に過去を紐解く。

未練がましい女と罵れば良い。

事実そうなのだから、否定はしない。


電話口の彼の態度からすると、そろそろこちらに来るかもしれない。

確か彼の連休は一週間。

その時までにこちらに来なければ、けじめをつけることすら疎ましくなったのであろうと思う。

永遠を誓った日から3年目。

良くも悪くも、今のままの関係ではいられない。















三日目の今日は、ささやかな式を挙げた教会へ行こう。

そこで、久遠を待つ。

どうせならここで終焉を迎えたい。










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朝から暗いね。ごめんなさい。

嘘の成分はもうちょっとあるので、後はあたしのテンションとの化学反応待ち( ´艸`)


夜はパンドラ、桃色風味。

そして10年振り位にコミケに行ってきますー

もちろんス キ ビww大御所様のHPで行く決心が着きました(●´ω`●)ゞ