お世話になりっぱなしの、皆様へ。
昨日は酔っ払いが変なこと書いてすみませんでした←
しかもメンテの時間があったから、詰め込もうにも詰め込めず。。
ふふ。結果、風呂敷を広げただけのお粗末さ☆
素敵なコメント(一部悪ふざけ)も、素敵なメッセージもありがとうございます!!
メッセでは、持って帰っていいですか?とすら言って頂いて・・・・感無量!
どうぞ!どうぞ!!捧げものですので、お持ち帰りくださいませ~(*^▽^*)
いっそ、フリーと言っても良いのでは・・・・と酔いの醒めた脳みそで考えましたが。。
そこはなんだか違う気がするので、フリーとは言いません。(頑固
では、続きをどうぞ~♪
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雪花として覚醒した彼女は、不敵に笑う。
黒猫を抱きしめる体も幾分リラックスしたようで、いつもの気だるげな感じが、よく表現されていた。
『兄さん、ごめんね・・・・』
ひょいっと小さな黒猫を抱え直して、少しも悪びれることなく言葉を紡ぐ。
伺うような視線は微塵の欠片もなくなって、俺に、カインを強要する。
『セツ・・・・お前なんだ、それ』
『あら、猫よ』
『・・・・・・』
『ごめんなさい、連れてきちゃって』
可愛くって、と良いながら、優雅ともいえる滑らかな動きでソファに腰を下ろす。
膝の上に下ろされた黒猫は、まるで彼女と一緒になって俺を試すかのように、じっとこちらを見つめてきた。
『駄目、だろう?勝手なことして』
『だから、ごめんなさいって』
『・・・・・・』
『可愛かったのよ』
ね!っと黒猫の前足に手をやって、ぷらーんと宙に掲げる。
・・・・・・・・・・・うん。
君みたいなまんまるな瞳がとっても、可愛いね。
でも、それは理由にならないかな?
『セツ・・・・・』
わざと彼女の苦手な空気を出して、問い詰める。
納得できる理由があれば、多少のことには目を瞑ろうと思うのに、それすら明かさない彼女への、ささやかな抗議。
きちんと感じ取ってくれたのか、再度びくりと震える身体によって、主導権がまだこちらにあることを伝えられた。
『・・・・・・セツ、ここはホテルだ・・・・』
『良いって、言ったの』
『ん?』
『良いって言ったのよ!!』
『誰が?』
俺以外に許しを請うたのか?と意味を込めてしまうのは、兄としての感情か。
それとも敦賀 蓮としての感情なのか。
半ばヤケになった彼女から伝えられる、誰からかの許可という真実。
思考を巡らすごとに、すぅっと腹の奥底が冷えていくのが分かる。
あぁ、危険だな・・・・・と、思うけど、止められない独占欲。
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思わず口調を荒げてしまったのは、大好きな兄さんに窘められて。
伝えた言葉の選択を間違ったのに気付いたのは、すぅぅっと冷え込む慣れ親しんだ冷気を感じて。
久々に、ヤバイと思う。
この、ぞくぞくする感じ。
先輩俳優が本気で怒った時と、B・Jたる殺人鬼が殺戮を繰り返す時との雰囲気がミックスのような、この空気。
本気で泣きを入れようかと思うが、それをしてしまったら、大事な何かが折れてしまう気がする。
心の柱の強度には、いささかの不安はあるが・・・・
膝の上の小さな命の為に、踏ん張ることを決めた。
『誰、だと思う?』
『・・・・・・俺が、聞いてる』
『そうね』
『・・・・・・セツ』
続きを促す声の、硬いこと硬いこと。
比例して、冷や汗が背中を伝う。
にゃぁ・・・・・・と、のんきに空気を振るわせる小さくな存在に、誰の為に頑張ってるの!!
空気読みなさい!!!と思わず、恨み節をぶつけてしまいそうになるが・・・・
覗き込んでしまった時、お腹がすいた!と全身で空腹を訴えるまんまるな瞳に、バッチリ心を奪われてしまった。
『誰でも・・・・・良いでしょ』
(内緒なのよ。そうしないと、このミッションが終わってから一ヶ月、社長さんの付き人にならなきゃいけないの・・・・・)
だから、敦賀さん分かって頂戴、と祈りを込めるが、当の本人は全くもっての無反応。
まぁ、以心伝心など、これっぽっちも期待しては、いなかったのだが。
少し、寂しいと思う気持ちは・・・・・・きっと雪花から来ているのだろう。
出所の分からない気持ちを振りかぶるように、空腹を訴える小さな存在を、彼に押し付ける。
思わず、といったような感じで、受け取ってしまった時の表情が、兄としてのものとは少し違って、ほくそ笑む。
『・・・・セツ?』
反抗的な態度も、いきなり押し付けられた存在にも、ビックリしているのだろう。
少しだけ、敦賀 蓮。
だから私も少しだけ、最上 キョーコを出す。
『ご飯・・・・その子にあげなくちゃ』
一晩分というには少し量の多い、子猫の荷物。
離乳食用のキャットフード。
ふやかす為に使うのだろうミルク。
きちんと与え方が書いてある手書きのメモもついている。
厚みや肌触りの違うペットシーツが三種類。
急遽連れて行かれた動物病院処方の固形のお薬。
今後、甘やかされて育つであろうことが目に見えるラインナップに、少しだけ意識が遠のく。
(ここまで揃えるんなら、今日ご自宅に迎い入れてあげてください・・・・・)
きっとホテルにだって、いくらかの特別料金を払っているに違いない。
そこまでして、一晩をここで過ごす必要がこの子にあるとは思えないのだが・・・・・
雇い主には絶対服従。
培ってきた仕事に対する姿勢を崩すことのできない自分がとても恨めしい。
『セツ・・・・・許可したのは、ボス、か?』
せっせと離乳食を作る背中に落ちる問いかけ。
沈黙は肯定だという事くらいもちろん今ではきちんと理解している。
理解してはいるが・・・・・
じわじわくるボディへの攻めがなく、いきなりカウンターがクリティカルヒットした時の衝撃が与えられたら。
人間、壊れたおもちゃのように・・・・・止まってしまったとしても仕方がないだろう。
ギギっと音が鳴ってしまうんじゃないかと思うくらいに、ぎこちなく首を彼へと巡らせる。
子猫を抱える長身の人は、カインとしての役柄をそのままに、纏う空気はまさかの似非紳士だった。
ねぇ、兄さん。
・・・・・・・・覚悟が足らなかったのは、私のほう?
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あ・・・・・またしても。。←
結果、キョコさんを追い詰めていく敦賀氏。(王道・・・だよね?)
ほのぼの甘めで終わらせたい。