皆さんご存知!
蓮キョ☆メロキュン推進!ラブコラボ研究 素敵企画第10弾に参加します♪



『メロキュン☆卒業レポート』


第5弾の《夏といえば・・・》より、うろちょろ参加させて頂きました。

ピコさんからお声を掛けて頂いた時の衝撃は言葉に言い表せないほどのもので、今でもしっかりばっちり覚えております。

素敵な皆さんの素敵な卒論のように、ファンタスティックでドラマティックな展開なんか全くございませんが・・・・(´□`。)
やっぱり(←)いつも通りな我が家の二人をご覧頂ければ、幸いです。


風月所長・ピコ副所長・seiさん

一年という長い間、お疲れ様でした。











******






春一番は疾うに過ぎ去って。

麗らかな日差しと、凍てつくような風が混在するこの季節。

日本を象徴する花が咲き誇る『今』は、全ての人に再生と変化をもたらすように思えるから、春の季節は不思議である。




           A.M5:15




遮光性のカーテンを通して、夜から朝に切り替わろうとする光が差し込む。

ぼぅっとした頭を覚醒させるべく、キョーコは一度寝返りを打った。

とんっと優しく当たるのは、隣で健やかに寝ている恋人。

同じ素材のパジャマを着て、ひとつの枕を分け合って、ひとつの布団を取り合って。

そんないつもが急に幸せに感じてしまうのは、今日が特別な日だからなのだろう。


「・・・・・起きなきゃ」


まったりと、まったりと。

このまま寝ていたい気持ちに駆られるのは、温かな布団と大好きな人の温もりから。

懐いて二度寝してしまっては、取り返しのつかないことになってしまうから、渋る腹筋に力を入れてむくり・・・・と起き上がる。

朝日を浴びたフローリングを横目で見ると、光に反射する埃がうっすら見えて、思わず舌打ちをしそうになるが、布団の温もりが消え去ったことでもぞもぞと動く恋人に意識を向ける。

声を掛けようとしたところで、長い腕に囚われてキョーコは再び横たわった。


(いきなり寒くなったのは分かるけど・・・・・布団と一緒に抱き込まないで欲しいわ)


そんな呆れた思いとは裏腹に、キョーコの口元は面白そうに弧を描く。

囚われたままの身体に力を入れて、そのまま仰向けに寝る人の上に意地悪く乗っかってみる。

同時に身体の力を抜いて、全体重を預けた。


「・・・・・ッ」

「起きてるんでしょう?オハヨウゴザイマス」

「・・・・・おはよう、キョーコ」


薄目を開けて見えたのは、深い深い蒼。

意識がぼんやりしている状態での瞳の色は深海を切り抜いたようで、密かなキョーコのお気に入りだったりするがそれを当人にはなんとなく伝えていない。

いくら鍛えているといっても起き抜けに人ひとりの体重を支えるのは、少し無理があったのか、彼は眉間に皺を寄せていた。


「重い?」

「大丈夫、朝から積極的だな・・・と思って喜んでいたところ」

「朝から・・・・・」


まったく、もぅ・・・・とわざと溜息をついて身体の上から降りると、すかさず絡みつく、腕と足。

さらっと顔に触れる金色の髪がくすぐったくて思わずキョーコは笑ってしまう。


「なにが面白いの?」

「ふふ、秘密です。ほら起きないと」

「あと5分」

「5分で済んだ試しがないので、了承しかねます」


いつものやり取りをやっぱり幸せに感じて、甘やかしてしまいそうになる気持ちに鞭を打つ。

上半身はぴったりとくっついて動けないので、自由に動く足をぱたぱたと急かす様に動かした。





早く、早く。

今日という日が始まってしまうから。


早く、早く。

動き出さなければ後悔してしまうから。


早く早く。

幸せに、なろう。


早く、早く・・・・






逸る気持ちが伝わったのか、蒼い瞳を細めて、ふっくらとした唇に微笑を携えて、キョーコの大切な恋人は囲う腕を緩めていった。


「今日は、大人しく従おう」

「いつもそうして下さい」

「・・・・・出来ない約束はしないことにしています」


ここで駄目息をついたからといって、相手を揺さぶることなど出来ないと分かっているから、キョーコは気持ちを切り替える。

一度、あいた距離をゼロにするようくっついて。


「早く行かないと。シンディのドレスが私を待ってます」


キラキラ光るパールホワイトのプリンセスラインが美しいドレス。

まるで御伽噺のお姫様が着るようなそれは、初めての出会いでキョーコの心を攫っていった。

対で誂えたシルバーホワイトのタキシードも合わせると、それだけでひとつの芸術作品のようだった。

それらに袖を通して、今日という日を過ごす。


「そうだね、幸せが待ってる」

「そうです、幸せが待ってます」


ささやかに、密やかに、愛を育んできたふたりの関係を変える特別な日。

神さまではなく、お互いにそれぞれのこれからを誓う、いつもと違う朝。

近しい人たちだけを招待して、今日という日の証人になってもらう。

だから、こんなにゆっくりとのんびりとしてはいられないのに・・・

体温を分け合うようにくっついてしまうのは、何故だろう。


触れ合うだけのキスをしていたら、A.M5:30にセットしておいたアラームが高らかに鳴り響いく。

お互いに行かないと・・・・と名残惜しげにされたキスは、いつもの甘く優しく、幸せに満ちていた。



「さぁ、久遠。行きましょう」

「ようやく家族になれるね。キョーコ」

「・・・・・うん」



いつもから繋がった、今日という特別な日。

まずは身支度を整えて、いつものようにこの家を出よう。

その先に続いているのは、きっと今よりも幸せな日常のはずだから。












いつも通りに←

ひっそりこっそり営業中です~




******

最初に参加させて頂いたのが、ベットの中のふたりだったりしまして。

今回の卒論を考えた時に、原点に返ってみようかなと、思いつきました。

お布団の中での桃なしイチャコラが大好きです・・・・!!←


相変わらず、ゴージャスター様の欠片もございませんが、結婚式に向かうふたりを書けたので満足な私でございました。←(自己満足最高潮)

お付き合い下さって、どうもありがとうございます(‐^▽^‐)