誰もが憧れるジェームズ・ボンド。
ボンドには強いこだわりがあります。
「ドンペリは3℃以下で飲むのが流儀」
「卵をゆでるのは、きっちり3分20秒で」
「ウオッカ・マティーニを。ステアせずシェークで」
こだわりは自信の表れであり、一流の男であることの証明なのです。
そんなボンドの生活は意外に質素。
古いアパートに住んでいて、家ではシャンパンも飲まないし、タバコも吸いません。
豪華な暮らしをするのは、大金持ちの悪者に合わせて正体がばれないように装う「闘いの場」だけなのです。
ボンドの生活にもこだわりがあります。
彼の生活は、朝起きてから寝るまで、決まったルーティンがあります。
かならず朝食を食べ、同じ時間に散歩に行き、きまった時間に寝る。
イギリス紳士らしく、規則正しい暮らしをしています。
じつは、これは「腸活」にとって、有効です。
腸の調子に影響を与えるのが、自律神経です。
「自律神経よ、よくなれ」と思っても、自律神経は、自分の意思では操作できないようになっています。
唯一の自律神経のスイッチは、「食事と睡眠」と呼吸です。
きまった時間に寝て、きまった時間に起きる。
きまった時間に食事をする。
これだけで、かなりお腹の不調はよくなるという科学的証拠(エビデンス)があります。
胃の調子がわるい人が、朝食を1週間抜くと、また朝食を再開しても何週間も胃の動きはわるくなったままになってしまうのです(京都大学の研究)。
つまり、胃は、朝使わないと、動くがにぶくなってしまうのです。
空の胃のなかに朝食が入ってくると、「胃直腸反射」が起こり、排便したくなります。
このチャンスを逃さずに、トイレに入ると、スムーズに便が出て、便秘がよくなります。
「低FODMAP(フォドマップ)食」をするのも、自分のこだわりです。
自分がなにを食べると下痢して、なにを食べるとコンディションを保てるのか、わかっていて、
時と場合によって、食事をきりかえる。自己を律する「自己コントロール力」が人生を決めるのです。
ジェームズ・ボンドがやっているイギリスの諜報部員は、最後まで生き残った者が勝ちです。
ジェームズ・ボンドのように生き残り、病気に暗殺されないためにも、自分の腸に合った、規則正しい「腸活」をしよう。
医療法人社団信証会 江田クリニック 院長 江田証