すぐ風邪をひいて治ったと思ったらまたすぐ、胃腸炎にかかる人がいます。
それに対し、ほとんど風邪もひかないし、常にピンピンして旅行、趣味、プライベートを楽しめる人がいます。
この違いは、「免疫力」にあります。
男性の一生は、女性より短い。
男性がもっている染色体(Y染色体)は、『短命の遺伝子』といわれています。男性がもつY染色体は、いったん傷つくと回復しないのです。これが男性が短命である原因のひとつです。
男性は、強がっていますが、傷つきやすいのです。
いったんポキッと折れると、なかなか回復しません。それに対して、女性は、折り曲がっても、またバネのようにまた元にもどる力(レジリエンス・回復力)があります。それは染色体の違いにあるのです。
それ以外に、男性が短命である原因として、女性より免疫力が低いことがあります。
「胸腺(きょうせん)」が早くしぼんでしまうのです。
胸腺は、腸とともに、免疫力の中枢です。
免疫力を作っている重要な臓器なのです。
胸腺が、免疫細胞を育て、成熟させます。
胸腺は、胸の「胸骨」という骨の下にあります。
この胸腺は、年齢とともにしぼんでいきます(萎縮)。
ただ、動物のオスでも、ヒトの男性でも、女性より早く萎縮してしまいます。
男性の胸腺には、酸化ストレスがかかりやすいのです。
「じゃあ、おれたちはいいよ、もう諦めるよ」とすねることはありません。
胸腺の萎縮を抑える物質があります。
それが『ルテオリン』です。
ルテオリンを多く含むのが、ピーマンです。
高齢者に1日3個のピーマンを食べさせました。
すると、2週間で、免疫力の強さを示す数値がグッと上がり、胸腺の免疫機能が改善することが科学的に示されたのです
(くわしくは、免疫力をつかさどるTh1/Th2、NK(ナチュラルキラー)活性を測定した研究があります。 ピーマン弁当2週間で、 Thl、Th2ともに上昇し、リンパ球幼若(芽球)化能は向上し、胸腺免疫細胞が改善することがわかりました)。
強がってる男も、女も、免疫力を高めるために、ピーマンを食べよう。
そして、腸とともに、胸腺をきたえよう。
じつは、腸と胸腺は、深く関係しているのです。
そして、ピーマンは、低FODMAP食です。
医療法人信証会 江田クリニック 院長 江田証