「れでぃー!ごー!」
相葉さんの掛け声とともに……
「いっってぇ!!」
櫻井翔、あっさり完敗。
「あれ?しょーちゃん、どした?」
「くっそ、もう1回!」
楽しそうな声がムカつくんだけど!
くそう、俺を舐めんなよ!
「あー!くっそ!もう1回!」
「まだまだ!」
「もう1回!」
「しょーちゃん、そろそろ諦めたら?」
「うぁー!ちょー悔しい!」
マジでガチでめっちゃ強いんですけど、この人……
俺の右腕、どうにかなりそう。
「じゃ、決まりね?」
「決まり?何が?」
机に突っ伏した俺の頭を撫でて、相葉さんが笑う。
「俺が上♡しょーちゃんが下♡」
「はぁ?!ふざけんなよ!エキシビションマッチって言ったろ?!」
「えー?そんなこと言ったっけ?」
唇に指を当てて、にやっと笑う相葉さんを睨みつけた。
「じゃあ、やっぱり帰る。嘘つきに用はない」
「えー!たんまたんま!しょーちゃん、ごめんって!」
立ち上がった俺に、相葉さんがしがみついた。
「反省してんの?」
「してるしてる!超してる!」
「ふぅん?」
相葉さんごとくるりと向きを変えて、相葉さんを壁に押し付けて、びっくりした顔の相葉さんの顎を掴んで上を向かせた。
長い睫毛の下で、黒目がちな瞳が揺れる。
やばい。
超そそる。
理性って、なんだっけ。
「んんっ……」
初めて聞く甘い声に、脳みそが痺れる。
やばいって、ほんとに。
「ねぇ……しょーちゃん……ほんとに俺としてみる?」
目の前で艶やかに笑う相葉さんの唇を、無言のままもう1度塞いだ。