奥多摩に向かう途中、睦橋通りで後ろから華麗に私を抜き去って行った大型バイク。
乗用車を抜き去っていく車線変更の上手さ、一々挨拶をして行く心配りと技術、それに車線変更の際に必ず目視をするために後ろを振り返る基本の心得。
中々できそうでできないことなので感心してしまい、バリオスで追いつけるもんかと頑張って走ってみました。
どこかで止まってくれないもんかとずっと後を追って走っていましたが、とうとうどこにも止まる様子が無いので諦めてあおっぴは休憩所に入りました。残念。
と、思ったらコーヒーを買っているところに件のバイクが戻ってきました。
こんにちは、と声をかけると気さくに挨拶を返してくれた背の高~い若者。
「いや~、ずっと後ろから走ってきていたのにいなくなっちゃったから探しに戻ってきたんですよ。」
え?まさか私が事故ッたとでも?
「いえ、ミラーで見ていてきっとここに良く来る人なんだろうと思って。道の様子を聞きたかったんですよ。」
そうでしたか(笑)
はるばる千葉から奥多摩まで走りに来たというこのライダーさん。
道が凍結していないか、ちょっと心配だったご様子。
これから山に入るにはちょっと日が翳ってしまっています。
この季節にわざわざここまで走りに来るとは相当走るの大好きと見ました。
そこで山を降りてくるライダーさんがいたら様子を聞いてみようと待つ間にインタビュー。
このバイクは?
「NINJA1000です。今年の7月に新車で買いました。」
おお、新車ですか。おいくらでしたか?
「130万ぐらいでした。」
これの前は何に乗られていたんですか?
「CB400です。」
あ、家にもいますよ。大型に乗り換えたんですね。
「そうです。長距離走るのは楽になりましたよ。余裕があります。」
乗り換えてみてこのバイクどうですか?
「一言で言って大型バイクの入門編みたいな感じでしょうか?ツアラーに分類されますが、どっちかと言うと走りたい人向け。荷物も乗らないし(笑)」
車高高そうですが、あなたならきっと余裕でしょうね~。
「ローダウンしてるのもありますよ。でも僕は180センチはありますからそのまんまで。」
恒例のお試し跨りもさせてもらいました。
まあ、予想通り足は片方ついたら片方ブラブラ。
タンクが大きいのでハンドルが遠そうに見えましたが、今まで跨ってみた他のバイクに比べてハンドルが近い位置にあるので体勢は楽。
ローダウンなら乗れるのかも。
「大型取りに行くなら早いほうがいいですよ。こっちでは教習車が750から一気に1300に変わりましたから。」
え~、そしたらあおっぴにはもう無理かも。
この余裕の姿勢。
極端な前傾でもなく、風をもろに受けるわけでもなく。
自分の体格にぴったりのバイクを選んだからこそなのかもしれません。
しばらく談笑していると、山を降りてきた別のライダーさんに道の状況を聞くことができました。
本日は凍結もなく、危ないことも特別なかった、と。
今日行かないと今年はもう無理かもだよ、て!
私が教えてあげると、それは嬉しそうな顔で愛車に跨るライダーさん。
手を振って奥多摩湖一周の旅に出発されて行きました。
去って行く姿もやっぱり華麗な走り。
今日の奥多摩が平和で、彼のツーリングが楽しいものになりますように。