ひょんなことから、1年ぶりの親子の面会交流に付き添うことになりました。
リザルツで立ち上げる「らぽーる」では、面会交流中の付き添いや、お子さんの受け渡しなどの支援は原則行わない方針です。なぜなら、DVや精神疾患、薬物中毒、児童虐待などの特別なケース以外は、自分たちでやりとりして、子どもがストレスなく行き来できるようにすべきだ、"普通の"父母間に毎回仲介を入れていると、経済的にも負担が大きかったり、やりとりにも疲弊してしまい、頻繁で継続的な面会交流ができないのでは…という考えを基本とするからです。
では、依頼があった場合はどうするか…?
考えに考えて、信頼できるところをご紹介し、状況に応じて、オブザーブさせていただく、ということにしました。
そこで「ほいくさぽーと」にご協力いただくことに決め、お話を持ちかけたところ、快くお受けいただけました。
「ほいくさぽーと」は、保育のプロが携わっておられて、利用者との契約等もしっかりしている点等に信頼が置けると思いました。
日曜日は、いよいよその面会交流の付き添いのオブザーブの日だったというわけです。
都内某公園で10時に待ち合わせ。10時数分過ぎに、ママが第二子を連れて現れました。第一子は嫌がって連れて来られなかったとのこと。第二子も買い物に行くと言って連れ出したとのことでした。
はじめは、ママの側を離れなかった第二子を、ママがスタッフと話している間に、バイキンマンの真似をしたりしながら少しずつママから離れることに成功し、ママはお買い物に行くと告げて公園を去りました。
すぐにパパに電話をかけ、5分ほどでパパが現れました。
第二子は、驚くこともなく喜ぶこともなく、いつの間にか受け入れて、パパが持ってこられたおもちゃやボールで本当に楽しそうに遊んでいました。
ママは第二子がパパを覚えてないかも、とおっしゃいましたが、様子を見ていて確かに覚えていたと思います。 パパが来てから第二子は急におしゃべりになりましたし、最初のうちはパパから逃げたりもしましたが、逃げ方が"鬼ごっこ"のそれで、半ば笑いながら逃げていましたから。
パパが帰る際は、少ししょげた表情で顔は見ずに手を振っていました。
1年ぶりの親子の再会は感動的でした。1年前に行っていた親子独自のコミュニケーション法でやりとりして笑ったりもしていました。
第三者が少しだけ手を貸すだけで、貴重な親子の時間を持つことができるなら、軌道に乗るまで面会交流支援を行う意義もあるのかなぁ… 頭で考える理想と現実にはいつだってギャップはありますね。
それにしても、親の都合で子どもが一方の親に会えなくなったり、会う時間を大幅に制限されることは、子どもに申し訳ないことだなぁ~と改めて感じました。
次回は第一子も来れるようにするにはどう話を進めていくか、知恵をしぼってアイディアを出し、専門家のアドバイスも得て、良好な親子関係を再構築するお手伝いをしていきたいと思います。(鈴木)