仕事帰り、何冊も小説を買い込んだ。

コーヒーを淹れて、たまに啜りながら、殆ど裸で布団にくるまり、ひたすら読んだ。素肌に触れるさらさらしたシーツの感触が好きだ。

数時間が経った。ふと休むと、脳みそが溶けそうになっている気がした。

絶望に閉じ込められていて、息苦しい。

どうしていいのかわからない。このままいくと狂ってしまうんじゃないか。

早く朝になって、美味しい卵料理とベーコンの朝食を作って、またコーヒーを飲んで、朝日を浴びたい。

明日には、全く違う、新しい自分になってればいいのに。心からそう願う。

でも、現実はそう甘くはないのだ。こうして今日も、見たくないものは見ないようにして、でも、自分の気持ちに真っ直ぐ向き合って、泥のように眠りにつく。