大切なことは目には見えない | 胆道閉鎖症・乳幼児肝疾患母の会 肝ったママ’s

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胆道閉鎖症や乳幼児肝疾患の早期発見に力を入れております。
便色カードで早期発見 No more 脳出血!

“And now, here is my secret, a very simple secret:
 It is only with the heart that one can see rightly;
 what is essential is invisible to the eye.” from "The Little Prince"

「心で見なきゃ、物事はよく見えない。大切なことは目には見えないってことだ」

星の王子さまの有名な一節です。ご存知の方も多いと思います。

近年、少しずつ広まってきましたが、「見えない障害」というのをご存知でしょうか?内部障害のことです。例えば心臓や肝臓・腎臓の病気など、外から見た目にはわからないけど、生活に支障がある方がおられます。私たちの活動でいうと、肝臓疾患のお子さんの多くが抱えています。

胆道閉鎖症のお子さんは、肝臓に少なからずダメージがあり、定期的に検査をします。毎回必ず採血と腹部エコーはしますが、年に数回食道静脈瘤の検査をすることもあります。肝臓が硬くなると、肝臓を通る血流が悪くなり、食道静脈などに血のコブができることが有ります。このコブがなんらかの拍子で破裂すると、体内での大量出血となり、命に関わることもあります。
ですので、胆道閉鎖症のお子さんは、それを未然に防ぐためにも年に一回、入院して食道静脈瘤検査を行います。(絶食した後に麻酔をかけて、内視鏡検査をします。もし静脈瘤が見つかったら、処置をします。)また、肝臓が良くない場合、とても疲れやすくなります。夏場の暑い日などは脱水症状がでると、肝臓疾患の方は重症化することもあります。

でも、多くの胆道閉鎖症のお子さんは、普段は普通に生活しております。お腹の傷を見ないと病気持ちであることすら信じられないほど、元気で活発なお子さんもおられます。でも、確かに気をつけなければならない事情はあるのです。

この社会は、目に見える障害に対しても優しいとは言えません。障害者でもなく、ベビーカーを持った子連れの親にも、時には冷たく厳しい目がある社会です。その中で、目には見えない障害を抱えている方は、もっと窮屈な思いをしております。闘病で頑張ってきた赤ちゃんたちは、成長後もこうした見えない障害を抱えて、日々の生活をがんばっているお子さん達もいます。成人して、体調と二人三脚で仕事にがんばっている人たちもいます。

もし、どこかで、この「目には見えない障害バッジ」を身につけている人がいたら、どうか気に留めてください。彼らは日々の生活に一生懸命です。ただ、時々辛くなるので、その時はご理解をよろしくお願いいたします。

見えない障害バッジ

http://watashinofukushi.com/?page_id=44

見えない障害バッジ

赤いハートがあるのは、目には見えない障害当事者です。