山口県周南地区産婦人科医・小児科医合同研修会 | 胆道閉鎖症・乳幼児肝疾患母の会 肝ったママ’s

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胆道閉鎖症や乳幼児肝疾患の早期発見に力を入れております。
便色カードで早期発見 No more 脳出血!

 7月22日に「患者会の体験談、声を聞かせてほしい」と、たにむら小児科の谷村先生から講師としてお招きいただき、山口県の徳山中央病院にて、「No more 脳出血~便色カードによる胆道閉鎖症の早期発見~」というテーマで、肝ったママの代表が講演をしてまいりました。



 山口県は昔から産婦人科医と小児科医の合同勉強会が行われているそうで、産婦人科医と小児科医の連携が取れています。ですので、山口県は全国に先駆けて、一部をのぞいて「一ヵ月健診は小児科医」で行われています。K2シロップの13回投与も山口県では一部をのぞいて、ほぼ全域で普及されています。今回は、代表のお子さんの症例と肝ったママ´s結成のお話から始めさせていただきました。
 母乳性黄疸と間違われやすいこと、便の色は徐々に薄くなること、ビリルビン尿が出て茶色や黄色と色がつくこと、閉鎖時期が様々ため、生後1ヵ月健診後に便の色が薄くなる赤ちゃんの発見が遅くなってしまうこと、台湾の早期発見の取り組み、脳出血の事例、便色カード4番だったお子さんの体験談とお母さんから「小児科医へのお願い」のお手紙を読み上げ、生後から1ヵ月健診での早期発見の啓発指導、4番の重要性をお話しました。
 2012年3月に、国から便色カードマニュアルが産婦人科医会・小児科医会・助産師会・行政と関連機関へ送られているのですが、個々までは届いてない現状を知り、便色カードマニュアルの内容を一部紹介して、活用をお願いしました。
 講演会で医療者からの声として、「これまで便色カードの4番を間違った使い方をしていた」「便色カード4番の赤ちゃんは多い。母乳性黄疸との判別が難しい。」などがありました。
 私達の経験から、胆道が閉鎖し、腸壁から染み出た胆汁がついた便は、時間が経過すると白くなっていることがあり、これは便自体に色がついてなくて、周りの胆汁の液体がオムツに染み込むためと思われるのですが、この経験を踏まえて、先生方から前日のうんちを持って受診を促すなどの提案をしてくださいました。
 医師会の先生方からは、国からの便色カードマニュアルを周南地区の産婦人科医・小児科医に配布またはデーターを送付し、1ヵ月健診、便色カード4番は注意観察をすること、黄疸の経過観察や尿の色の確認をすること、生後2ヶ月の予防接種時に便色のチェックをすること、など今後の指針の検討をしてくださいました。
 徳山中央病院の小児科の看護師さんから、診療科での「啓発ポスター」の掲示、お母さんへ「リーフレット」の配布を申し出てくれました。
 今回の講演で、周南地区だけでなく山口県全域で研修会に繋がれると良いです。
 今回の機会を設けてくださったたにむら小児科の谷村先生をはじめ、山口県徳山中央病院の皆様方、山口県周南地区産婦人科医・小児科医合同研修会のご参加くださった皆様方、本当にありがとうございました。
 今後も胆道閉鎖症・乳幼児肝疾患の早期発見について、ご協力をよろしくお願いいたします。