千葉市助産師会講演会 | 胆道閉鎖症・乳幼児肝疾患母の会 肝ったママ’s

胆道閉鎖症・乳幼児肝疾患母の会 肝ったママ’s

胆道閉鎖症や乳幼児肝疾患の早期発見に力を入れております。
便色カードで早期発見 No more 脳出血!

 7月6日に、千葉市助産師会のお招きで、「母子健康手帳の便色カード収載を働きかけたママたち~児への想い、現在、これから~」というテーマで講演してきました。



 この講演会に参加してくださったのは、千葉市助産師会会員・妊産婦新生児訪問指導員・保健師の皆様でした。医療従事者では、助産師さんと保健師さんが一番妊産婦さんや赤ちゃんと接する機会があります。胆道閉鎖症という病気を新生児の早期に発見してもらうには、助産師・保健師の協力が不可欠です。こうして、助産師さん・保健師さんを相手に講演できることは、本当に活動の中でも有意義なことと思ってます。

 今回の講演会で、私達にとっても収穫がありました。講演の後の質疑応答で、ある助産師さんから、「胆道閉鎖症の赤ちゃんの症状を見極めるには、便の色・肌の色・尿の色とわかりましたが、他にも何かありますでしょうか?例えばおっぱい・ミルクの飲みなどはどうでしょうか?」と聞かれました。胆道閉鎖症の赤ちゃんは、母乳でも、ミルクでも私達の経験ですと、「飲みっぷり」はとてもよかったのですが、「体重の増えがあまりよくない」ということがあるとお答えした所、会場にいた助産師さんから「おお~~」と大きな反応がありました。その反応に驚いたぐらいです。後で、助産師さん方に聞いた話では、助産師さんや保健師さんは、必ず新生児の「飲み具合」をチェックするのだそうです。そして、常識ですと「飲みっぷりがいい=体重増えてる」と思ってしまうので、胆道閉鎖症の赤ちゃんが「飲みっぷりはいいけど、体重が増えない」ことがあるというのは、驚きだったそうです。

 講演会の後、お招きくださった千葉市助産師会の方数名とお話しましたが、「飲みっぷりはいいけど、体重増えない」という情報は、助産師にとってはとっても重要な情報で、ひとつのサインとして、今後も医療従事者に伝えていった方が良いとのご意見をいただきました。私達はどうしても「親の経験談」として一方通行的にフィードバックしているだけど、本来ならばこうして「フィードバックしたことに対する相手の意見を聞くこと」もまた、大事なことだなと思いました。

 疾患の啓発…という活動は、一方通行だけでは啓発にはなりません。親の立場からの体験談、医療従事者の臨床経験や知識、双方の交流があることで、初めてより現実的に、早期発見へのきっかけづくりになります。そして、何より患者とその家族、助産師や保健師・小児科医などの医療従事者が協力しあうことがどんな疾患においても、不可欠であると再認識いたしました。今回の講演会は、私たちにとってもとても収穫のある講演会でした。

 千葉市助産師会の皆様には、こうした機会を設けていただき、ありがとうございました。今後も胆道閉鎖症の早期発見にご協力よろしくお願いいたします。