以前、職場の後輩から「母親が帯状疱疹(たいじょうほうしん)になってしまい大変なんです」という話を聞き、小さい頃、故郷(九州)で帯状疱疹になった人を短期間に治す”まじない”の言葉があったはずだと古い手帳をめくりました。
というのも、数年前に病院で勤める妹がなかなか帯状疱疹治らないで苦しんでいる同僚に「母から教わって(効くかどうか確信はもてないが)まじないの言葉があるのでもしよかったら」とことわった上で教えたところ、1度やって1週間もしないうちに完治したという話を聞いたので、手帳に記しておいたからです。
見つかった、そのおまじないの言葉は
「この剣は神の剣 たいかずら たいかずら たいかずら千里山奥のたいかずらも根を切れば葉も枯れる あぶら(お)んけんそわか あぶら(お)んけんそわか あぶら(お)んけんそわか」
というものです。
この言葉を3回唱えるのです。
また、唱える際には、錆(さ)びた金物(包丁など)を用意して患部をトントンと切るマネをしながら行います。
最近は特にそうですが錆びた金物がない場合は、手を使って”手刀”でやってもかまいません。
「あぶらんけんそわか」に(お)を加えてあるのは、このまじないについて調べてみたところ、自分の故郷だけではなく、他の地域でも、「やけどをした時」や「歯が痛い時」などに同じ「おぶらんけんそわか」を唱える風習があることがわかり、地域によっては(お)を入れた言葉になっていたからです。
私の故郷である鹿児島では、(お)抜きのまじないの言葉でした。
職場の後輩のお母さんは一週間ほどで完治したと喜びの報告をいただきましたが、私が教えた時にはすでに病院にもかかっており、このまじないの言葉で治ったのかどうかは定かではありません。
なんらかの真言であることは間違いと思いますが、新たなことがわかったらまた書き記したいと思います。