【全国制覇の旅〜3日目〜】 | かわむらともこの「しなやか」な生き方ブログ

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ともこ流の
柔軟だけど芯はブレない
「しなやか」な生き方に
ついてゆるふわに語るブログです。

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「嫌な感じがする」
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不協和音を思わせる心のザワつきを
感じずにはいられなかった。
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天気予報とずっとにらめっこしてきたけど
どうしてもこの日だけは天候の乱れは
避けられないようだった。
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嵐や台風が来ているわけではないなら
計画は続行なんだけど
10月はやっぱり季節の変わり目であることは
間違いない。
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『女心と秋の空』
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そんな風に例えてくれるなよ。
移り気なのは男の人もでしょ。
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朝イチは今回のしまなみ海道サイクリング旅で
私がもっとも楽しみにしていた
「能島水軍潮流クルージング」🚢
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天候が気になるから早くクルージングは
済ませておきたいと焦る気持ちがあるものの
宿のチェックアウトの都合で1便には間に合わず
2便に滑り込み。
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思わぬ偶然で1便は地元の小学生の
社会科見学とおぼしき団体仕様。
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2便で結果オーライだ。
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「ツイテル」
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不安をかき消すかのように声に出して
つぶやく。
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2便出発の時にはたくさんの小学生たちが
無邪気に船に向かって手を振り
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「楽しいですよ〜!」
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「楽しんできてくださぁ〜い!!」
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と明るく送り出してくれた。
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気恥ずかしさは隠しきれないけれど
こちらも小さく手を振り返す。
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コレまた旅の醍醐味なり。
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私の中の瀬戸内海はいつも穏やかな
優しいイメージだったのが一転、
能島水軍城址の島周辺の荒波や海流の渦には
「瀬戸内海を制してきた証」が刻印されていた。
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約500年ほど前の戦国時代、
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「東方見聞録」で日本を『黄金の国ジパング』と
紹介したことで有名なマルコポーロが
活躍したのは約700年前。
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航海技術は発展しても、まださして海上における
戦術、戦略について未開であったこの時代に
この潮流をコントロールし、船を意のままに
扱っていた技術があったことが圧巻だ。
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資料館には船の陣営を描いた図などの展示もあり
技術や戦略による圧倒的な統率力をもってして
戦国時代を制してきたことも納得。
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村上海賊は日本遺産にも認定され、
能島村上の城址も発掘やら力を入れている
ようなので今後の展開に期待✨
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お昼はそんな荒波を生きる勇ましい
瀬戸内の鯛を定食でいただく。
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控えめに言って「最高✨」
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プリプリちゃん❤️旨し✨
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「欲張り欲子」の私の旅は
桔梗信玄餅詰め放題ぐらい詰め詰めだ。
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午後イチには今治に降り立ち、レンタカーで
松山へ移動し、坊ちゃんやら、坂の上の雲、
道後温泉を楽しむ、という詰め込みようだ。
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何とか天候が保たれ、今治にさえ到着すれば
車移動だから何とかなる!
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お昼ご飯を食べ終えた後、必死に今治を目指すも
雨は降り始めた☔
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無情にもゴール1つ手前の島、
大島は「亀老山(きろうやま)展望台」付近
では前が見えないほどの激しい雨に変わっていた。
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防寒に関しては万端な準備をしてきたが
荷物の軽量化、縮少化を狙って
雨具の用意を怠ったことがあだとなった。
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南無三…
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初日の尾道の天候からうってかわって
暴風雨が冷たく身体を打ちつける。
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「亀老山(きろうやま)展望台」までもう目と鼻の先
というところで激しい悪寒と震えを感じる。
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登山経験もあり、雨に降られた経験もあるが
急激に体力が奪われていくこんな感覚は初めてだった。
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友人のヤル気を目の前に言い出すことが
躊躇されるものの
意識を失ってアンコントロールな状態に
なることのがよっぽど迷惑をかけると判断し
旅の中断を口にした。
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私の人生においてこのような決断をすることは
ほとんどなかっただけに自分でも決断するのに
かなり逡巡し心が苦しかった。
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でもそれぐらい自分の頭の中でアラートが
鳴り響いていた。
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とにかく身体を暖めて体力の回復をはかりたい。
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スマートフォンで近隣地図を確認すると
5㎞ほど先に「道の駅よしうみいきいき館」を発見。
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なんとかそこまでは、と最後の力を振り絞り
自転車を漕ぐ。
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道の駅を目指す道中には前が見えないほどに
雨の降りが強くなる。
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風も強くて自転車を漕いでも漕いでも前に
進まない。
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道の駅には避難してきたサイクリストが
たくさん集っていた。
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暖かい飲み物を買って建物に入り、
今後の対策を考えねば…。
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食券の券売機でホットココアを選び、
建物の外の受付に差し出す。
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「飲み物は外でお飲みください。」
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「え?…」
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めちゃめちゃ雨風凄いの見えてるよね?
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「雨に濡れてしまって寒気がするので
建物の中に入って暖まらせてもらいたかった
のですが…。」
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「は?
そもそもご飯を頼んだ人しか中に入れないし、
そんな格好で椅子に座られたら
椅子が濡れてしまって迷惑なんですけど。」
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食べ物を買うのが必須なら買いますけど
そんなことを言われてしまったらもう中には
入れませんけど…。
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座るな、というなら立ったままココア飲ませて
もらうし…。
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いや、もう目の前のお姉さんだかオバさんだかが
鬼に見えてきて何語を話せば伝わるのか
分からなくなってきた…。
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最後の力を振り絞ってやっと暖かい飲み物に
ありつけたのにすっかり門前払いされてしまい
最後の糸がプツンっと切れる音が聞こえる
思いだった…。
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「お店の中には入れないんですか???」
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私は膝から崩れ落ちて地面に手をついた…。
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生きて〜る 生きている〜🎶
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『ザ・ノンフィクション』のオープニング
中孝介「サンサーラ」がどこからともなく
虚しく響き渡る。
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「人間ってぇ」
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「人間ってぇ…」
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「こんなハズじゃなかっただろぉぉぉ…」
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泣きながら拳を何度も何度も地面に叩きつける。
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(ぐらい悔しかった…)
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ま、実際それに近いぐらいの空気感を
醸していたんだと思われる。
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(お前が雨の中をチャリで勝手に走って
勝手にリタイアしただけだろうが…)
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表情に思いっきり表れちゃってる姉オバ。
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そうだよな。
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別にお店側もサイクリストだけを対象に
商売してるわけでもないし
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助ける義理もない。
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手を差し伸べてくれる人の居ることの
ありがたみを噛み締める😭
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そうだ。当たり前なんかじゃない。
有り難いことなんだ。
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生きて〜る 生きている〜🎶
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あたしゃ人生の本当の厳しさを
何でこんなとこで味わってんだよ…。
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私は困ってる人が居たら絶対見捨てない。
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そう心に誓った。
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トイレをお借りして着替えを済ませ
雨風にさらされた軒下で次の手を考える。
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レンタサイクルの返却所は島のスポットスポットに
用意されており、ありがたいことに
立ち寄った道の駅のすぐ隣にも返却所が
あるのは幸いだった。
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事情を話すとイレギュラーながらその台数で
あればと引き受けていただいた。
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捨てる神あれば拾う神あり、か。
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バス会社の人に尋ねると経由を重ねて
何とか今治駅まで行けることも判明した。
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ただでさえ旅を途中でドロップアウトする
ことに対しても意気消沈なのに天候などとも
合間って相当力落ちしてしまった…。
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バスから見える景色は私のメランコリックな
気持ちそのままだった。
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今治の予定も松山の予定もすっかり返上。
愛媛県リベンジ確定で。
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今治からレンタカーで道後温泉まで。
宿に着いてひとっ風呂して繁華街へ。
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何とか道後温泉のど真ん中は目に納め。
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候補に挙げていたお店の1つ。
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「🐡しまなみ直送 真鯛・海鮮料理専門店 鯛将」へ
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冷え切った身も心も温めるが如く
アホほど熱燗をいただく🍶♨️
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そして何を食べても美味ちぃ😋💕
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ネット情報だけでお店選びするのなかなか
当り🎯に出会えなかったりもするけど
大満足😆
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途中、さんざんな旅になってしまったけど。
こうしてンめぇ酒とンめぇ食べ物にありつくと
やっぱり幸せゼッチョーでございますな😆
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愛媛県!
またね!!
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つづく
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こんな思いまでしたのにまた旅の後半戦に
苦難が待っているとはこの時は知る由もなかったのだ…
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