ふんわり風船ハート みぶき えみ@月の記憶の声を聴く人

   

月の記憶の声を聴きながら綴る

みぶきえみの世界観🌙

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前のお話

下矢印

 

 

 

中学に入学して

クラブ活動を選択するための見学があった。

 

当時は「エースをねらえ」ブームで

テニス部に入りたい子がたくさんいた。

 

 

なので、希望者はとても多かった。

 

私も、エースをねらえ!の漫画は読んでたし

友達とも話をしてた。

 

テニス部への憧れは

大きかったと思う。

 

けど、その時に頭によぎったのは

「うちは貧乏」「お金がない」

口癖のように言ってた、母の言葉だった。

 

当時は、2Kのアパートに

母と弟の親子3人で住んでた。

 

風呂がなくて、銭湯通い。

 

母の口癖は

「うちは貧乏」「お金がない」

「贅沢は敵」

 

そんな環境だったから

テニス部に入ったら

購入しないといけないものがあるし

 

私には無理だって

自分で結論付けた。

 

何が何でも、テニスをやりたいっていう

情熱もなかったんだろう。

 

まっさらのラケットを持って

テニス部に入った同級生の多くは

イマージとのギャップや

辛いトレーニングの中

 

1学期が終わるころには

半数以上がやめていた。

 

それを見て、ホッとしたのを覚えてる。

 

テニス部に入部しなくて

正解だったんだって。

 

今になってわかることがある。

 

私の人生に大きな影響を及ぼしたのは

テニス部に入らなかったことより

入ることを諦めた理由だ。

 

家にはお金がない

 

母の考え方も

質素倹約そのものだった。

 

そして、外見を飾る女性のことを

軽蔑するような言葉を

たびたび聞いていた。

 

私の中に、その考え方が

入り込んでいったのも

無理はない。

 

お金を持つこと、お金を使うことは悪

外見を飾ることに価値はない。

 

だから、早く自分で稼ぎたかったし

大人になりたかった。

 

大人になれば

自由が手に入ると思っていたからだ。