ふんわり風船ハート みぶき えみ@月の記憶の声を聴く人

   

月の記憶の声を聴きながら綴る

みぶきえみの世界観🌙

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前のお話

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私といとこは、1歳違い。

 

私が転校した中学に

いとこは入学することになる。

 

私たちは、幼い頃から

姉弟のように育ってきたから

 

自分たちの関係の良好さに

疑いを持つことはなかった。

 

小学校から、その場所に住み

同級生も多い、いとこに対し

 

私はだれ一人知ってる人がいない

完全なアウェイ状態。

 

いつの間にか

 

弟がシンデレラで、私は意地悪な姉

 

っていうような構図で

見られることが多くなった。

 

 

 

 

ひとりがそう言い始めると

そこに賛同する人が集まってくる。

 

私は、仲のいい子もいたし

明らかないじめはなかったけど

冷たい目で見られることが多くなった。

 

そんなことをいう人たちは

私たちのことなんて何も知らない。

 

なのになぜ

みんなが同じような

発想になるのか?

 

そんなことを悶々と考えている頃

図書館で「ユング心理学」にであった。

 

ユングが提唱した概念に

アーキタイプ(元型)というものがある。

 

人間に生まれ持って備わってる

集合的無意識で働く

「人類に共通する心の動き方のパターン」のこと。

 

そして、神話やおとぎ話も

元型のひとつっていうことだとも書いてあった。

 

それを読んで腑に落ちた。

 

多くの人が、外から私たちを見た時

シンデレラとその姉という構図に

当てはまったんだろう。

 

それから、元型の考え方について

興味を持ち始めた。

 

その中で、個性化という考え方に出逢い

意識と無意識についても

知ることになった。

 

そして、生きてきた自分(光)と

抑圧して生きてこなかった自分(影)の

統合についても知ったけど

 

その頃に私には

非現実的なこととしか思えなかった。

 

心が光と影を統合すれば

本来の生まれ持ったものが開花する。

 

知識としては、いろいろと知っても

当時は、自分に影なんてないと思ってたから

あまり、深く考えなかった。

 

それより、シンデレラの姉扱いされたことが

腑に落ちて、すっきりした気持ちになっていた。

 

冷たい視線は、相変わらずだったけど。

 

 

 

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