ふんわり風船ハート みぶき えみ@月の記憶の声を聴く人

   

月の記憶の声を聴きながら綴る

みぶきえみの世界観🌙

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前のお話

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父が入院して、働けなくなって

多分仕送りの金額は

かなり減ったのだと思う。

 

もしかしたら、なくなったのかもしれない。

 

母は、病院の付添婦として

働くようになった。

 

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泊まりでの仕事の時もあり

その間の家事は、私の仕事になった。

 

中学の時に

一緒に暮らし始めていたいとこは

 

普通の高校へは進学せず

県外の企業の付属の高校へ入学し

寮生活を送っていた。

 

なので、私と中学生の弟は

母がいない間、ふたりで暮らしていた。

 

それ自体は

そんなに苦しいというわけじゃなかった。

 

この時は、知らなかったけど

母は、付添婦として働く中で

私の進路のことをいろいろと考えていたようだ。

 

大学進学は無理でも

なんとか手に職をつける方法はないか?

 

男に頼らなくても

自立できる道はないのか?

 

それは、男に裏切られ続けた母が

娘の幸せのためにと思って

考えていたのだろう。

 

男に頼らない生き方っていうのは

子供のころからよく聞かされていた。

 

だからきっと

母もいろいろと悩んだんだろう。

 

けど、今のように

情報が手に入る時代じゃなく

母は、情報を得る手段も時間もなかった。

 

 

 

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