改正パートタイム労働法が施行されて一カ月。
・ユニクロが来春までに約5000人を地域限定正社員に、
・イオンがパートと正社員の資格制度を統一し賃金格差を縮小、
・横浜銀行が金属3年以上のパート社員の正社員登用制度を新設 etc.
流通・サービス業会を中心に、
非正社員の待遇改善の動きが活発化しています。
求人ニーズの高まりにより、労働集約型の採用苦戦業界は
人材の確保のために動かざるを得ないという背景もありますが、
責任ある仕事に挑戦し能力を磨く機会に恵まれなかった
30歳前後の就職氷河期世代には朗報だと思います。
去年から今年入社の新入社員より、就職市場が温暖化し
正社員への道が一気に開けました。
一方、1990年代半ばから一昨年までの就職組は
時代に翻弄され、辛い就業経験を余議なくされてきましたから、
彼ら彼女らをみつめ続けてきた私としても歓迎する潮流です。
しかし。
彼ら彼女らの声を聞いていると
「正社員と同じ待遇や安定は欲しいけど、それほど責任ある仕事はしたくない」
という人もいます。
「正社員と同じ仕事をしているので、待遇改善してほしい」というのは
当然の声だと思いますが、おいしいとこだけという姿勢はいただけません。
長く続いた不況期に
非正社員=定型でオペレーティブな仕事
正社員=非定型でクリエイティブな仕事
という構図が鮮明となってきました。
当然、正社員に変われば待遇も良くなるでしょうが
自ら課題を設定しその解を自ら模索し、主体的に行動し続けることが求められます。
心身ともに相当高い付加を感じながら働かなければならないわけです。
また、この時代、正社員だからといって安定は成り立ちません。
厳しい競争社会のなかで、非正社員のほうが実は安定しているケースもあるでしょう。
仕事は人生のなかの大きなシェアを占めますが、
かといって、仕事だけが人生ではありません。
私生活での趣味や家族を大切にする生き方も
あってしかるべきですし、尊重すべきです。
「正社員で責任ある仕事」 vs 「非正社員で私生活を優先」
どちらを選択するのか。
特に若手のみなさんには、
正社員になるということは、おいしいことだけではなく
覚悟もあわせもつ必要があることを理解してほしい。
ただ、それでも私は、若者は
正社員となり、仕事にもまれて成長してほしいと思っています。
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※前川タカオが代表を務めるFeelWorks