昨日は、私の愛弟子であり、

今は編集プロダクションを経営するT女史からの日経おとなのOFF の取材を受けました。


T女史は、私が就職ジャーナル 編集長時代に信頼を寄せていた元部下だったので、

取材する立場と受ける立場になって、なんとも面映ゆかったですが、

相変わらず律儀で一生懸命仕事をするT女史の姿がとても微笑ましかったです。


大人向けのビジュアル重視雑誌らしく

撮影してくださったカメラマンは、デジタルカメラではなく

6×6のポジで撮られてらっしゃったので、逆に新鮮でした。


来月発売される号で、上司の部下へのねぎらい方について

コメントさせていただきましたので、もしよろしければご覧ください。


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さて。

撮影のあと、急いで友人の出版記念パーティへ。


二次会では、いつも業界の集いでお会いするものの、

大人数のなかで、ちゃん意見交換させていただけていなかった
ジャーナリストの池上正樹さんのお話を伺いました。


同氏には、痴漢「冤罪裁判」―男にバンザイ通勤させる気か! など

社会の矛盾を鋭く突く著書が多々ありますが、「引きこもり」生還記 という著書もあります。


そして、現在注目されているのは、大人の引きこもりだとおっしゃいます。

ある時期。
東大の玄田有史さんが提唱した、ニート問題に世の注目が集まりました。

ニートの定義は就職もしない/進学もしない/35歳未満の若者 でした。


しかし、ニートの定義である、35歳未満という点は、その年齢までに定職につかないと、

将来の年金受給資格が得られないところから来ているという説もあるとか。


60歳を定年とすると、25年以上年金保険料を納めなければ将来年金がもらえない
という規定から来ているからだそうです。


私は長年の会社員生活に終止符を打ち、今年独立したため、

数か月前に、年金の説明を自治体に聞きに行きました。


役所仕事らしく、将来の受給金額についてはいっこうに明確な回答は得られないのに、

「納付保険料」と「納付期間25年以上」という部分だけは明確に伝えられたので

とても憤ったことを思い出しました。


脱線しましたが、

池上氏は、社会的弱者で支援が必要なニートという定義は、国の制度の都合で、

便宜上34歳までとされていることが問題だと摘されていました。
むしろ、いま日本で問題なのは、ニートという定義に入らない 「大人の引きこもり」だ、と。


私も玄田さんがセンセーショナルにニート論を発信された当時、

就職したあとも就労意欲が高まらず苦しんでいる

隠れニートのような若手社会人たちと日々接していました。


そのため、池上氏と違った角度から、ニート論の不完全さを感じてましたから、

同氏の主張にとても興味を持ちました。


今朝の日経では、日雇い仕事で暮らすネットカフェ難民の記事が掲載されていました。

厚労省の昨年6月の調査によると、全国で約5400人もいるとか。

大人の引きこもり予備軍も多く含まれることでしょう。


池上氏の論に一気に引き込まれた私は、

私の持論である 若者の価値観を表すキーワードである

「大人免疫力の低下」「プラネタリウム型視点」となどを語らせていただきました。

これら私の若者論と大人のみなさんへの提言をまとめた

最新刊が来週17日に発売になりますので、もしよろしければお求めください。

『頭痛のタネは新入社員』

議論の熱はさめず、友人と この国の若者の未来について、語りながら
帰り路についたほどです(笑)。

うーむ。
まだまだ、やらなければならない仕事は山ほどあります。




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※前川タカオが代表を務めるFeelWorks

http://www.feelworks.jp/