指定されたカフェでもう30分も待ってる
時計を見るとため息が出ちゃうから
時間の経過を意識しないようにしてるのに、
連絡入ってるかも~って携帯を確認しちゃって
表示時間が目に飛び込んでくる。

聞き間違えだったのかな?
今日このカフェで5時にって・・・言ったよね。

遅れんなよ
って、じよんは電話の向こうで笑ってた。
あれってもしかして夢??だったのかな?
会いたい会いたいって想ってるから
夢との境目わかんなくなったダケ?

あと10分待って来なかったら
もう帰ろう。

弄んでいたカップの冷えたココアを一口飲み込むと
ミチは立ち上がった。

「あれ?ミチちゃん?じゃん」
ってタプ声でかっ!そんな大きな声出さなくても聞こえるって。
しかももともと目立つのにそんな手振って近づいてこなくてもいいよ。
ってほら周りの人みんなこっち見てるし。

「あ~うん」
「なに??誰かと待ち合わせ?」
「う~んそんな感じ・・・かな?」
じよんと付き合ってるのは内緒だから
じよんもメンバーには話してないし
もちろんあたしも誰にも言ってない。
なのでタプにもじよんを待ってますとは・・・言えない。

「俺さここでテソンと待ち合わせなんだけど、来なくてさ~仕事押してんのかな?ココいい??」
と返事も待たずに

目の前にドッカリ座って携帯架けたりメールしたり忙しそう。
「あの~そろそろもう行くわ、チング来ないし」
とトレイを持って立ち去ろうとしたら。
「付き合って~。一人じゃ暇だしさ、もう少しまったらチングも来るかもしれないって~」
とトレイを奪い取られてしまった。

「ココア飲んでだの??じゃぁマフィンと紅茶おごるからさ」
とミチの返事も聞かずにカウンターに向かっていくタプ。
B型すぎる行動に怒る気にもなれなくて
笑いながら席に付いて、ジヨンにメールをしようとした途端。
タプがテーブルに置き忘れた携帯に着信が!