一年ぶりくらいに今ジヨン物、書いてます。気長にお付き合いくださいませw
(仮)Missing You   ←2013/7/4 UP

倉庫の中身が増えてきたので整理しました。
目録が常にTOPに来るようにしています。
なぁの~で、直接好きなところに飛べるようになりました。
好きな時に好きなのをいつでも読めるwwww
それはまさに至れり尽くせりドキドキ
おいらの好きな人順に並んでいます(随時入れ替わり制)
むははははっ

☆テソン☆
 はじめての…。 ①
 君が…。

☆ジヨン☆
 戸惑い ①
 SHE'S GONE
 揺れる想い 前編 後編
 St. Valentine's Day 2011 ①
 七夕 2011 前編 後編
 明け方の空に
 BLUE ①
 (仮)Missing You ①

☆タプ☆
 恋は突然に ①
 別れの朝、始まりの夜に ① 21 22 23 24 
 七夕 2011 ①
 シャンパンと、君と 
 眠れない夜 
                                  
☆ヨンベ☆
 わがままな夜 ①

☆スンリ☆
 3日遅れのBirthdayparty ①
 七夕 2011 ①
ペットボトルを手渡してくれれば良いのに
わざわざ部屋置きのグラスになみなみと注いで持ってきてくれる。
「こんなことしなくても良いのに」
というと
「唇に触れる部分が繊細なら、繊細な味がするんだって」
と微笑んでる。
「俺もこの方が美味しいし」
とあたしに渡す前に味見している。
あたしは、受け取ったグラスの水を
勢いよく飲み干して
「お代わり」
って少し我侭言ってみる。…なのに
「美味しいでしょ?」
ってすぐにお水を用意してくれて…。

彼がどこまで酔っているかは解らないけど
あたしの酔いは完全に醒めていて。
酔ってる彼がそのまま寝てしまって。
その間に帰れるんだろうと
漠然と思っていた。

「おいでよ」
とソファーに連れられて
彼の隣に座った。
いつも以上に警戒している…そんなあたしの様子を
彼が見逃すはずもなく。
試すように、やさしく、そしてとても自然に
唇を合わせてくる。
暖かくてとても柔らかい
飲み込まれそうになっているけれど
流される訳にはいかないと
本能で反応してしまい
「待って」
と細い声で彼の体を押し留めた。
そんなあたしの態度に
「何かあったの?」
と聞いてくれるけど、慌てて
「なんでもないよ」
と答える。

今の気持ちを話したところで何が変わるんだろう…と思う。

そうでしょ?だって
もう最後…だから。

「ほんとに何でもないからwww」
と笑うと
「じゃぁなんで俺を避けるの?」
と聞かれる
「避けてるわけじゃないよ、自己防衛本能が自動的に作動してるんだと思う」
とかなんとか、わけのわかんないことで誤魔化して。
「よくわかんないよ」
と言われると
「うん、あたしもわかんないもん」
と笑う。
どこまでが本当の自分でどこまでが偽りなのかも
もうこの時点で解らなくなっていたよね。
そしてそのほうが良かったのかも知れない。

彼の手が肩にかかる
そっと体を押し付けてくるから
ゆっくりとソファーに体が沈んでゆく
「ねぇ、まだ逃げたいの?」
と彼の両手が軽く二の腕にかかって
それでも答えないあたしに
「逃げられないって解ってるから、何も言わないの?」
と真剣な口調で…。
「そんなこと…なっ」
言葉の途中で
唇をふさがれる

逃げたければこのホテルに来ることなんてないよ。
今この場所にいるのは、あたしがここに居たかったから。
そんなことも解らない彼にまた絶望を感じている。

それなのに、合わせた肌の感覚
心地いい彼の体温、そして繊細な彼の息遣いに
反応してしまう。
感じるまま反応する身体
抑えきれない声
彼の手がそっと胸をつつみゆっくりと
指を這わせてきて、そのゾクゾクとした感覚に
身をゆだねてしまいたいと思う。


ホテルの入り口に止まる車
『家に帰る』と伝えていたはずなのに…。

ここでジヨンが降りて、その後送ってもらえるのかな?
と期待して彼を見つめていると、少し困った顔をして
「えっと、地下駐車場まで回してくれる?」
と運転手に指示している。
あたしは慌てて
「今日は家に帰るつもりなんですけど、時間も遅くなっちゃうし」
って言ったのに…ちゃんと言ったのに。
「帰すはずないでしょ?時間だってあるし」
と顔を近づけてきて
「それに俺、まだなにも…してない。」
とあたしの顎に手をかけ親指で唇をゆっくりとなぞる。
その残った感覚の上にそっとキスを落としてきて
何も考えられないのに。
「早く部屋に行こ~。」
と満面の笑顔で言うのは止めてください。
頷いてしまいたくなるでしょ?

「やだよ、今日は帰るもん」
って涙が出そうになる。
声だって自分でもわかるくらい震えてるのに
酔っている彼は、あたしが駄々をこねてるんだと勘違いしているらしい
「我侭言っていいよw今日は特別~、あいかのして欲しい事ひとつだけ叶えてあげましょ~ぅ。ハイ車降りて~」
ってニコニコしてる。
酔うと頬が赤くなるんだよね
潤んだ目をしてる。
「酔ってるでしょ?」
と聞くと
「あいかは酔ってないの??」
と聞き返される。
酔いなんてもうとっくに醒めている。

「ん~?でも大丈夫だよ、部屋にはビールもシャンパンもあるからね」
と自慢げな彼。
今日はもう、飲むつもりはないけれど
要らないとは言えなかった。
『珍しいな、どうして?』
と聞かれて答える自信がないから。

ドアの前で立ち止まるあたしの正面に回りこんできて。
カードキーを差し込むと、ゆっくりと振り返り
後ろ手でドアを開けている。
すこし屈むような姿勢で下から覗き込むように
こっちを見てる。
見られてるって思うだけで
胸が痛くなる
緊張と恋しさと切なさが一気に溢れてきて
複雑な痛み…。

「さあ、こちらへwww」
と執事のように右手を胸に当て深々と頭を下げている彼に促されるまま。
部屋に足を踏み入れた。

間接照明だけの薄暗い部屋
穏やかな香りが微かに漂っている。
「いい香りでしょ?スンリが持ってきたアロマキャンドルw」
彼はそういってソファーに深々と座り
つないでいる手を軽く引く。
あたしは倒れこみ、彼に身を寄せるように腰をかける。
彼の煙草の残り香とアロマとが混じりあって
懐かしい香りがする。

とても、心が落ち着く

そう長くはないあたしの髪を彼はつまんで、クルクルと指に巻きつけ遊んでいる。
その指が髪から耳、首筋からうなじへと伝ってきて、そして
微笑を浮かべた唇が…近づいて来る。
あ、またキスされる???と思った瞬間
楽しそうに耳たぶを噛みながら
「俺、水取ってくる、あいかは何がいい???」
って。

なんだコレ、ものすごく可愛い。
こんな気持ちになっちゃ、ダメなのに。
ほんと可愛い…どうしよう。

「っあ、あぁ~~、あたしも水でいいよ」

焦って声が裏返りそうになるのを、必死に抑えて
「お酒じゃなくいいの?珍しいw」
と笑われてる。

逢うと流されてしまう、それが解っていたのに
こんな所まで来てるあたしって
本当にバカだ。

こんなにも好きにならなければ
満足できただろうに。
今の関係でもきっと、幸せだと思えたはず。

たくさんいる彼女の、その内の1人という役割でも…。


タクシーを乗り付けて店に入ると
カウンターの一番奥に座っている彼が見えた。
胸元まで上げた手を振りながらにこにこしている。
待たせ過ぎたのかほんのり顔が赤くて
「飲みすぎてない?」
と心配になった。
「そんなに飲んでないけど、今日は日本酒だから」
と言ってあたしの椅子を引いてくれる。
小さい気遣いができる人。

「なにから食べる???あ、でもまずは乾杯だね」
と大将に合図をしてお猪口をもらい
「あいかも冷酒でいいでしょ?」
と注いでくれる。
「うん、でもあんまり飲みすぎると酔っちゃうよ?」
「いいよ~酔っても。あいか酔うとアノ時の声大きくなるでしょ?あれ好き」
「ちょっ、何いってんの!!!」
「ん~~~~」

頬杖をついてあたしをじーっと見つめながら
「あいかの好きな、うにを、2つ、お願いします。」
とわざと丁寧に注文して。
「1つは俺のだからね~」
と念を押される。
けどそれは冗談だってすぐにわかるよ。
もうお腹いっぱいの顔…でしょ?
「食べれるの???」
「食べれないw」
なんだろこの会話www
「俺はあいかが食べてるの見てる」
「っ!そんなの恥ずかしくて、食べれないじゃん」
「そうなの?どうして?」
「どうしてもなの~、もぉジヨンは飲んでてください」
「あいかがこれ空けたらね」
と冷酒を1本渡されて

本気で酔わせる気なんだと…そう思った。


うには甘くて深い海の味がした、その後を海苔の香りが追いかけてくる。
口の中でほどける酢飯のちょうどいい酸っぱさが
よりうにの甘さを引き立てている。
美味しいものを食べるとすごく幸せな気持ちにれる。

あたしも本気で飲んで食べてやるんだから!

「中トロにサーモン、あわびもお願いします」
と元気に注文して。
よく食べてよく飲んでるあたしをジヨンは楽しそうに見つめている。

「もうこれ以上飲んじゃダメだよ」
そう低く抑えた声で囁かれ
手を引かれてその店を出る。
歩き出すと軽く足がもつれて
それが可笑しくて笑ってしまう。
彼はそんなあたしの腰に手を回し、支えながら車に乗せた。

この匂い、タクシーじゃないなぁ~
ふかふかのシートに体を沈めて
「眠たくなっちゃった」
と彼の肩に頭を預ける。
彼の手が頬にかかった前髪を優しく耳にかけてくれて
それがくすぐったくてふふふと笑う。

『まわりの事、これからの事なんて関係ない
今、この瞬間が幸せであればそれだけでいい』と思える。
…今までのあたしが居る。



でもね、もう限界。
これ以上は…。

仕事を終えて時計を見る。
ん~、やっぱり間に合わない…か。
この時間からだと東京に着くのは20時を過ぎる。

約束といっても、場所と時間のメールが届いただけで
返事はしていない…。
行くとも行かないとも答えてないのに、遅れると連絡するのも変な話だ。

指定席に座り、いつものように缶ビールを開ける。
がんばった自分へのご褒美に、軽く2本は飲んで帰るのに
1本目がなかなか終わらない。
しきりに時間が気になる自分が嫌で
眠っていこうと決めた。
東京止まりの新幹線だし、乗り過ごすことはないから安心だ。

列車の揺れが心地よくてすぐに眠りがやってくる。
意識と無意識の境目を乗り越える瞬間に
iphoneの着信音が鳴り響き、起きてしまった、
マナーモードにし忘れてたんだっ
焦って一気に目が覚める。
慌てて確認してみると画面いっぱいに『うに』のお寿司が。

$妄想倉庫

『まだ~~????もう時間だよ~
あいかが来ないから、先にうに食べちゃう!!!』


っ!!!なんてかわいいメール

いつも一方的にしか連絡してこないし
こっちから連絡しても繋がった試しがない
都合のいい時にだけ呼びつけて
あたしがNOと言えないのを利用してるんでしょ?
もし捉まらなければ他の人を呼ぶ…きっとそう。

うにが好きだってこと知っててこの画像だし
ほんとにずるい…けど憎めなくて…。

よく解ってるね、
こんな風に誘われたら、行かずにはいられないあたしの事を。

2本目のビールは開けずに新幹線の到着時間を確認する。
「もう少し待っててくれる?」
とメールをしている。

でも、もうこれで最後…。
と自分に言い聞かせてる、
あなたが思ってるよりあたしは弱く、そして…怖がりで
あなたが思ってるよりももっと

あながたが好きだから…。