平気だって伝えたくて、笑顔で
「大丈夫って~~~赤くなってるけどそんなに痛くないし」
とミチは今日はじめてジヨンの顔をまっすく見つめた。

視線を伏せたじよんは唇をかみ締め

ミチの手首に触れる、赤くなった所をそっと指でなぞる。
恥ずかしくて、くすぐったくて
ミチは自分の両手を背中に回した。

「楽しそうだったから」
「っえ?」
「たっぴょんと話してるミチすごく笑ってて、あんな笑顔俺に見せた事あったかなって・・・なんか気に入らなかった」
「手見せて」
とじよんが一歩、歩み寄る
「・・・あ~いいよ~平気だって言ったじゃん~」
とミチが一歩、後ずさりする。
「いいから見せて」
とまたじよんがにじり寄る
「あはははは~なんか近いって」
とミチがまた後ずさりする。

・・・ってのを何度か繰り返すうち
ミチは壁にぶち当たり
一歩も動けなくなった。
「逃げられないって~諦めなよw」
とじよんは笑って右手を壁につき
ミチを見下ろしている。

恥ずかしそうにミチが手を出そうとするのを待てなかったのか。
左手でミチの手を取ると
赤くなった部分を見つめ
「俺のせい・・・だよな」
とそっとくちびるを当てる。
なななななな~~~
なにぃぃ~~これぇ~

何が起こってるのかわからないミチは
ただジヨンを見つめる事しかできない。

「付き合ってるって言おうか」
「でもそれ・・・。ジヨンの迷惑になるんじゃ・・・」
「たっぴょんにもミチに近づくな~って言えるだろ」
「・・・」
勘違いしてる・・・あたしがタプに心揺れてるとか思ってる?
そんなわけないじゃん~。
こんなに好きなのに。
どうして分かってくれないのかな。

なんだか急に悲しくなってきちゃったよ。
やばっ涙・・・。

だめだめだめ、上向こう上~。

ミチの視線が空に移ったのに気付いたじよんは

左手も壁につけて、ミチを腕に囲い込んだ

右にも左にも、もう逃げられないよ・・・。