キレイなピンク色のワインで
乾杯したらその後つるつる飲み進んでて
気が付いたらもう空になっている。
料理も「旨い旨い」って食べてくれてるけど
落ち着きなく見えるのは気のせいかな?

「そろそろケーキが登場~なはず」

と希望をサラリと告げられて。
梨緒がケーキを持ってリビングに戻ると
そこにはもう姿は無くて
「こっちこっち~」
と彼の部屋から声が聞こえてくる。
「ケーキ持ってったらいいの??」
「う~ん、いらない」

なに?なに?なんだか振り回されてて混乱し始めた。
飲みかけのワインを一気にあおってから
彼の部屋に向かう。
「ふんふんふん♪」
と鼻歌を歌ってベットに横になっているスンリは
なんだかぎこちなくて、まずこのタイミングで鼻歌なんて変だ。
「どうかしたの?」
と梨緒がベットの端に座って彼の顔を覗き込むと。
「どうもしないけど」
って言う。

そして
「キス、してみる?」
って・・・笑ってるけど目はすごく真剣で。
「どう しようかな」
って答えながら。
何も言わずにキスしてくれたらこんなに緊張しないのに。
と困ってしまう。
「キスしたい?」
って自分の中で一番可愛く見えそうな角度で
どっちでもいいような振りして
気にしすぎてて、さっきからしきりにくちびる舐めちゃってるよぅ。
ベットの上だから彼はいいよね
待ってるだけだもん。
この体勢~あたしからキスしなきゃいけない系?

ベットに右手を着いて、ゆっくり近づいて・・・。
ああああああ恥ずかしすぎて目見れない
ニマニマしてる雰囲気がスンリから伝わってきて。
余裕無いのはあたしだけ?みたい。
あと40センチ
「梨緒~」
「ん?」
「待てな~いっ」
と突然起き上がって。
彼女の体重を唯一支えている右手を引っ張るスンリ。

そんなことしたら、倒れ込んじゃうって~。
予想にもれず、すっぽり彼の腕の中に抱きとめられてて。
「なにすんの~びっくりしたでしょ」
と膨れ顔でスンリを睨むと。
「遅すぎる!」
とひとこと。
反撃する間も与えられずに
くちびるを掠めるようなキス

いきなりすぎてぼーっとしてる梨緒を
満足そうな顔で見つめながら。
柔らかく包み込むように再び触れてくるくちびる・・・。
完全にスンリモードで状況は進んでいて。
声を出そうにも。
吐息ごと彼のくちびるに絡め取られてしまって。
彼の動きに反応することしかできない。
肩にあった彼の手が髪を弄びながら耳元まで上がってきて。
梨緒の頬にかかる髪をそっと耳にかけようとしている。
時折、彼の指が頬や耳に触れると、それだけで
肌があわ立ち、呼吸が乱れる。

終わらないキス。

深い所まで、彼が入ってきて。
受け止めるので精一杯で。

髪が優しく引かれて
喉元にくちびるが移る。
軽く食むように動いて彼女の反応をみて。
わざと音を立てるキス。

ブラウスのボタンはいつの間にか外されていて
気がつけばブラに手をかけてるスンリ

「ちょっとっ」
「?」
なんかイケナイ事した?って無邪気な顔で見上げられてる



ダメだってちゃんと言わなきゃ。