約束はしてないけど
「遊びに行ってもいい?」
ってメールしてた
「何時に終わるか分らないけど、それでもいいなら部屋で待ってて」
って
今日が七夕ってコト忘れてるのかな?
まさかぁ~だってジヨンだよ?
そういうの、今まではちゃんと…????
あれ?
今までも…あたし?から…。

彼はいつも忙しいからクリスマスもヴァレンタインも
時間に余裕のあるあたしが
無理やり約束取り付けて押しかけてるパターンだった!
それに、今気が付いたよ。
そして落ち込む。
あたしの好きのが大きいってコトでしょ?

二人で居る時は
気持ちの違いなんて気にならないのに
離れてると、不安になる。
我侭言って押しかけられるのは
こういうイベントの時だけだからと。
預かってた彼のマンションの鍵を使って
そっと部屋に忍び込んだ。

締め切られた部屋は熱気がこもっていて
明りを点けるとすぐに

窓を開けたい衝動に駆られたけど。
カーテンに影が映ると大変だから
エアコンのスイッチを点けて
暑ささが引いていくまで
ソファーに座っていることにしよう。
テーブルの上には彼が表紙の【DAZED】が
何冊も山積みにされていて
こっちを睨んでるよ。

実はこっそり買っちゃったんだよね。
でも、内緒にしておこう。
ほらあたしは一応彼女だし(多分)
普通のペンちゃんとは違うんだって…思いたいし。

この表情…。
普通恐いって思うよね、すっごく睨んでるし
でもね、視線外せくなるのはあたしだけかな?
惹きつけられたまま

思考が停止しちゃうって~~~。
きゃはははは
↑声は出てなかったと思う
すっごくニマニマしてたけど大丈夫だと思う。

「何してんの」
って背後から声がするまでは。
完全に【DAZED】の世界に逝ってたね
背中越しに手に持った雑誌取り上げられて
ジヨンの顎が肩に乗っかってるのが分る