超撥水の現実 | フロロサーフ 技術情報

フロロサーフ 技術情報

撥水・撥油・耐酸・防汚・指紋付着防止・防湿・低摩擦などの機能を発揮するフッ素系コーティング剤【フロロサーフ】の最新技術情報を紹介いたします。 

最近、超撥水に関するお問い合わせを時々いただくようになりました。


超撥水性を得る方法は,意外に簡単です。

物質の表面に0.1~50ミクロン程度の凹凸を形成しておいて、

この表面にフロロサーフをコーティングして撥水性を持たせると、

水滴が玉状になってコロコロと転がり落ちる状態になります。

この表面構造はハスの葉が水をはじくことをモデルとして考えられたため、

「ハスの葉構造」とも呼ばれております。


ハスの葉などの植物には,表面に撥水性のある微細な毛が生えておりまして、

この毛により超撥水性が得られるわけです。






弊社でも、10年ほど前に、超撥水性コーティング剤として

フロロサーフ FS-7010を開発いたしました。



FS-7010


先日のTV番組「ほこたて」では、この商品を使用しました。

実はこの商品は10年前に開発してから、しばらくお蔵入りになっていた商品です。

それは、原理的な問題により実用化できない、大きな欠点があったからです。

それは、、、、、 




1.耐久性がない。


表面の凹凸がかなり微細なので、指で押さえたりするとつぶれてしまい

超撥水性が消失してしまいます。

屋外のアンテナに塗ってあったものが、カラスが止まって足跡のところだけ超撥水性が

なくなってしまったという笑えない話を聞いたことがあります。


2.付着した汚れが取れなくなる。

超撥水表面は凹凸があるがために,実際に使用していくと凹の部分に

汚れが引っかかってしまい取れなくなります。

屋外で使用されたときは、砂・ホコリ・鳥の糞などが、

屋内で使用されたときは、指紋などの脂汚れが付着して取れなくなります。



3.外観が白っぽくなる。

超撥水表面の凹凸により光が乱反射され白っぽくなります。

なので、超撥水をアピールする場合,白っぽい色の素材を使うケースが多いです。

弊社のFS-7010も白い塗膜となっております。 


最近、Youtube や AMAZON などで、売られている超撥水スプレー(輸入品)も、

これらの弱点を克服はできていないようです。




これらの問題がクリヤできる用途はなかなか少ないのですが、

プリント配線板に塗布した場合は、絶縁性の高さ+超撥水性というダブルの機能で

水などの液体からプリント配線板を防護することが可能となります。

Youtube で、超撥水による配線板保護の動画を公開しております。 






 現在、弊社では無償の塗布板サンプル と 有償サンプルのFS-7010

超撥水実験キットを提供しております。


ご希望の方は下記の弊社サンプル請求ページよりご請求ください。


http://www.fluorotech.co.jp/sample_request_form.htm