こんにちは。深海ゆずはです。

 

今日はとっても晴れているけれど、

「あなた」は体調崩してない!?

 

ご体調を下されているすべての方が、

早く回復しますように。

 

さてさて。

臨時休校から2週間目に突入!

 

「こちパっ!」の14巻もようやく本屋さんに

並びました。

 

ブログやつばさの公式で「最終回!?」と

ドキドキさせちゃってごめんなさい!!!

 

でも読む以外の時間でもドキドキワクワク

してもらいたかったので。

とっても嬉しかったです☆(ちょっとS発言してみた!)

 

やー。色々あったんけですが。

いったん区切りがついた感じです。

 

ずっと読んで支えてきてくれた「あなた」に、

楽しんでもらえる内容なっていますように。

 

そして今回のトウマ先輩、カッコイイですよー!!!

(惚れてまうがなー!!)

 

実はつきあってから一番ベタベタに甘やかす人は、

トウマ先輩なのかなーとも思っています。

(そんな気配を絶対にさせない人だけどNE☆)

 

そうそう。

 

前から「イキナリ臨時休校になっちゃったみんなに

何かできないかな~」ってずっと思っていたんです。

 

で。

 

腹をくくってちょこっとだけ、さらしてみることにしました。

 

何をさらすって?

 

そ・れ・は……。

 

本になっていない「こちパっ!」の投稿作!

 

これを書いていたのは2013年かな?

実に7年前!!!

 

先代の先代のパソコンを久しぶりに起動して、

発掘してきました。(キリッ)

 

ちょこっと読み返そうと思ったら……。

うぎゃああああああああああ! 恥ずかしい!!!!!!!

 

恥ずかしくて何度もやめようかと思ったんですが、

休校中の「あなた」にも喜んでもらいたい! と強く思ったので。。

 

ちょこっとだけ。。。

さらします。。。。。。。

 

見直したら恥ずかしくてポチッとする勇気がそがれるので、

見直さずバーンと出します。(色々見つけても目をつぶってね。。。)

 

 

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◆【期間限定】こちらパっ! ちょこっとだけよ☆

 

【1新生活、スタート!】

「白石ゆの12才。ただいま虹ヶ丘に帰りましたああー!」

 うっ、うっ。2年ぶりに戻ってきた懐かしの我が家。
 一番気に入っていた二階のベランダから外に出る。
 あたしの地元はお寺の多い街で、東京ながら深い緑にあふれている。
 それに高い建物が少なくて見晴らしが良いから気持ちいい!
 徒歩3分の、むかし通っていた小学校。
 見慣れた景色のはるか先の方には、引っ越す前にはなかったスカイツリーが!
 遠いけどシッカリ見えていてビックリなんですけど!
 懐かしいものと新しいものが混ざり合った景色。
 それを見ていたら胸がドキドキして。
 思わず衝動的に叫んじゃった!
 だって今までと同じようで、でも新しい何かが始まっている感じ。
 これって今のあたしの状況に似てるんじゃない?
 しかも外に向かって叫ぶのって、超気持ちいいー!
 つい調子に乗って続けちゃう。
「新しい学校ではみんなが面白いっていってくれる雑誌を作りますー!みなさんどうぞよろしくー…ってくせものっ」
 パッとに忍者のように後ろの跳び退るのと、丸めた紙で頭を叩かれるのとは、ほぼ同時だった。
 突然の珍客にあたしは得意のまわし蹴りを繰り出す。
 自慢じゃないけど、地元じゃ敵なしの黒帯なんです、あたし。

 しかーしっ。

 百発百中といわれるあたしの蹴りが!
 華麗な動きで見事にかわされたんですけどっ!
 黒縁眼鏡の男子はつかつかと無表情であたしのもとへ歩みより、腕をつかむ。
「ぎゃー! 痛いっ!」
「くせものってオマエは忍者か? それとも野生の動物か?」
 わーん。どっちでもありません!
「――まさかとは思うが念のため聞いてやる。よもや本気で言ってないよな」 
 なに、この態度LLなどえらいイケメン。
 しかしよく見ると、どことなく見覚えがあるような……。 
「――あたしの蹴りを見事にかわしたってことは……王子!?」
 眼鏡の奥の切れ長な瞳には見覚えがあるもんっ。
 目の前のコイツは幼馴染でお隣さんの黒(くろ)川(かわ)旺司(おうじ)。 
 声はむかしは外国の少年合唱団に入れるんじゃないかってくらい高くてキレイで、『天使』っていわれていたんだよ! (王子の本性を知らないヤツ限定だけどね!)
 それなのに今は耳元で囁かれたらゾクっとしちゃうようなウィスパーボイス。
 眼鏡だってかけてなかったのに、今ではトレードマークのようにしっくり馴染んでいる。
 すっかりチビッコからイマドキの「男の子」に変身しているよ! 
 しかも認めたくないけど、「超カッコイイ!」って騒がれる部類じゃない!?
 ソイツは「ようやくわかったか、バカ」といって、手を離してくれた。
「だだだ、だって! 王子は目つき悪くて態度でかいけど、背はウルトラ小さいしもんっ」
「態度悪くてウルトラ小さい、か。お前が俺をどう思っていたのか、よーーーくわかった」
「うわーっ! その意地悪でイヤミないい方、間違いなく王子だ!」

 2年ぶりのイヤミ攻撃は、腹立たしいのを通りこして懐かしい!
 思わず抱きついちゃうくらい嬉しいよー!(モチロン乙女なので抱きつかないけど)
「でもさ眼鏡! 眼鏡なんてかけてなかったじゃん!」
「……視力下がって。眼鏡は中学からかけだした…って半年前に出した手紙に書いたけど」
「うっ…そうだっけ。もらったような、もらわなかったような」
 もにょもにょ。
 もらったら、忘れないと思うんだけどなぁ。。
 でもあたし片付けのできない子なので、バッグの中に埋もれてないとは断言できない。
「――どこに行ってた時だったけ?」
「春だったら、モンゴルかな」
「モンゴルだったら手紙自体が届いてない可能生もあるか」

 確かに。
 日本はあたりまえみたいに手紙が届くよね?
 でも、場所によって外国では手紙が行方不明になることが多くて、ビックリしたもの。
「オマエも相変わらず大変だな……」
「餃子みたいな色したゲルってテントで生活した! しかも挨拶が『今日も家畜は太っているかい?』だよ!? おっかしーよね」
 でも向こうの人にいわせれば、日本人が「今日はいい天気ですね」っていう方が面白いらしいけど。

 モンゴル?
 なんじゃそりゃ、だよね。(あたしだって急にいわれたらびっくりするもの!)
 ちょっとだけあたしの事を話もいいかな?

 あたしのママはマンガを描いて生計を立てているんだ。
 大人向けの辛口ギャク満載のマンガを描いてるみたい。
 大好きな少女マンガを描いてれば、クラスの皆に自慢できるけど……。
 うちのママの絵は『どーしてこれの落書きでプロなの!?』って感じ。
 小さい時に一度だけママがマンガ家だって友達に打ち明けたことがあったんだ。
 その友達は色紙を持って遊びに来てくれたんだけど、ママの絵を見てみるみるガッカリして、いたたまれなくなったのを覚えている。
 でも不思議なことに、大人にはすごく人気みたい。
 昔の作品が映画化したこともあるんだって! 信じられない!

 そんなママが『世界で居候』って体験旅行マンガを描いるせいで、あたしはママと一緒に世界中を旅してたんだ。
 現実は超しょっぱくて、オーストラリアでコアラと撮影! とかアメリカのディ○ニーランドに潜入! みたいなステキな企画じゃないんだよね……。
 羊や馬と一緒に生活したり、水を汲みに30分かけていったり。
 うら若き乙女が家にトイレがなくて、草原で用をたしたりするんだよ!
 もう信じられない!
 しかもオソロシイことにあたし、慣れてきちゃったし!
 コンビニやファミレスやマックもないけど。
 楽しいことやキレイなこともいっぱいあった。
 願いごとかけ放題な降り注ぐ流れ星。
 大草原の真ん中に突然現れる美しい湖。
 ちょっと甘しょっぱいお茶。
 一緒の家に寝て、ごはん食べて。
 笑って、泣いて。怒られて。
 そんな感じで一週間くらい生活していくと、『お客さん』じゃなくて最後は『家族』として受け入れてくれるようになるんだ。
 だから毎回お別れする時は大泣きしちゃう。。

「俺には想像しかできないけど、想像を絶するな」
 王子の言葉にあたしは少し微笑み、首を左右に振った。
「実はそうでもないの」
 慣れるまで生活面での大変さはモチロンあった。
「小さいころから本を読むのが好きだったでしょ。本の中ではどんな国のどんな年齢の人とでも友だちになれるから。現実に、とんでもない国に行ったり、とんでもない人たちの中に放り込まれたりしても、すぐに慣れることができたのかも……って思う」
 本の中で大草原も砂漠も日が沈まない氷の世界も全部、出会っていた。
 百聞は一見しに如かずなんっていうけど、それでも「こんなところかな~」って想像することってあたしには必要だった。
 だって「はじめまして」より「こんにちは。お噂はかねがね。やっぱりここは寒い土地ですねー」の方が、良いに決まってる。
 旅行ガイドブックとか遠足前の旅しおりもそうだよね。
 先に「この国ってこんなとこ!」って情報入れるでしょ。
 ガイドブックもいいけど、あたしは物語の主人公と一緒にその世界に行くのが好き。
 「本を作りたい気持になったのは、そのせいかも。あたしの作った本が、全世界、どんな場所でも読まれるなんて素敵じゃない?」

 それがあたしの夢。
 世界中に翻訳されてるような超面白い本を作って、世界中にいる『家族』たちに届けること。
 もしかしたらその本がアニメとかマンガとか映画になって、たくさんの人に届くかも。
 考えただけで胸がドキドキするよ。
「わかったわかた。でもとりあえず忠告。ここは日本だから。頼むからくれぐれもぶっ飛んだ行動とか取るなよ」
 おっと。
 王子の存在を忘れてた!
 あたしは王子の言葉にむっとし、頬を膨らませた。
「失礼ね! あたしはいたって普通のどこにでもいる女の子だよ!」
「ここは日本だぞ? いきなり隣の家が1キロ先みたいな挨拶するようなやつが本気でいってないよな?」
 あたしはシュンと肩をすくめ、改めて王子に向かい合った。
 王子は口が悪いしムカつくけど、いう事にウソはないし、いつもあたしのためにいってくれる大事な言葉だから。
「……努力します」
 そういって改めて王子に向き直る。 
「ただいま、王子。またよろしくお願いします!」
 あたしは不適に微笑み、右手を差し出す。
 すると王子は、悪意を感じるような強さで、握り返してくる。
「宿題を見ることか? 朝起こすことか? 部屋の掃除を手伝うことか? それとも…」
「わー! 自分で頑張る!(たぶん)」
「その言葉、一ミクロも信じられん」
 うっ。
 また怒られる方向に向かっているような気がして、急いで話題を変える。
「そんなことより! あたしの夢、覚えてる?」
「夢? さっき叫んでたあれは野望だろ?」
「え? なんか違うの?」
 キョトンとするあたしに、王子はあたしの頬を両手でつねる。
「夢は将来実現させたい事柄、野望は身の程を知らないヤツの大それた野心」
 きーっ、ムカつくいい方だなー。
 でもさすが王子。何でも知ってて『歩く辞書』だわ。
「中学校に入ったらみんなが待ち望んで読んでくれるような面白い雑誌を作るの! 王子は一緒にやってくれるよね?」
「無理」
「早っ」
「俺、新聞部入ってるから」
「新聞部! 王子っぽいねー」
 そっかぁ。王子は新聞部に入ったのか。
「でもちょっとだけ、手伝って! ね?」
 あたしは急いで部屋に戻り、王子の前にドーンと、本を掲げる。
「これ。欲しいでしょ? 一緒にやってくんなきゃお土産やんない」
 それを見て王子がため息をつく。
 ふふふーん。
 あたしが手にしているのは、現地を移るたびに王子に頼まれて買ってきてるお土産。
 王子は外国の新聞が好きなんだよね。
「お前ズルイな」
 肩を落とす王子に、あたしは勝利の笑みを浮かべた。
「それじゃあ、明日からよろしくね、相棒!」

 そんな訳で明日は転校初日。ガンバリます!

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……と、ここまでが一章です。

 

ははは。だいぶ違いますね。

 

ゆの、投稿作の方がおてんばというか凶暴です。(笑)

ママはホラーマンガ家じゃなかったんですねぇ。。

 

まさかまさか14巻も続くなんて。(あ、まだ続くYO!!)

本当に遠くまで来たなぁ。。。

 

 

それでは。新刊共々、少しでも楽しんでもらえますように!


↑先日食べたカラフルポップコーン