2012全日本の道化師
気迫溢れる演技を会場で見ることができた。
トランス状態
すごい演技はこれからも見られると思うが、意識がぶっとぶほど入り込んで滑っている大輔さんは
そうそう見られるものではない。
「お客さんの心をどれだけ掴めるか」と言っていたが、会場のほとんどの人の心を
持っていった演技だった。
2010全日本のピアソラをテレビで見て、会場に行かなければと強烈に思い、
試合やショーに出かけるようになった。
あれから2年。この演技を見て打ち震えた。
これぞ高橋大輔!歴史に刻み込まれる名演技。
ジャンプの前、会場中が緊張して見守っていた。
最初の4回転、きれいに降りた。
2回目の4回転、着地をこらえ、2回転をつけた。
迷子になっていたトリプルアクセルをきれいに降りて、やっと息がつけた。
サーキュラーステップは美しく、彼の想いが伝わってくる。
トリプルアクセルにダブルトゥループ、ダブルループ、
勝つために構成を変えたと思った。
トリプルループ、トリプルサルコウ、トリプルルッツ+トリプルトゥループ
そして最後のトリプルフリップも決めると、会場は異様な空気に包まれた。
地鳴りのような歓声。
彼が作り出す世界が観客を呑み込んでいく。
コレオシークエンス、雄大な曲にぐいーんと伸びるスケート。
スピードが半端なく速い。
スピンで終わりを告げる時には観客は総立ち。
そして大輔さんの“カーッ”と見開いた目、ガッツポーズ、
自分で拍手をしている姿。
何回もしたガッツポーズ
横にいる友達とぴょんぴょんはねて喜んだ。
あんなに喜んでいる大輔さんを見て、嬉しくて泣いた。
観客に感謝する大輔さんの美しい顔。
歌子先生との熱い包容
歴史に残る演技、記憶に残る演技を生で見ることができて、本当に幸せ
あの場にいれたことに感謝します。
結果が2位だったことはやはり悔しいです。
でも悔しさがこの演技を生み出したのだから、これも4大陸や世界選手権への布石になるはず。
心に響く演技はそのままで、4回転が安定し、レベルもとって凄い演技になることを期待しています。