死と向き合う | 22歳がんと闘う!ステージIII期→胸膜転移→Ⅳ期へ

22歳がんと闘う!ステージIII期→胸膜転移→Ⅳ期へ

21歳でがんになり、手術で摘出後、1年後に再発を宣告されました。
今までの経験や感情と、これから始まる闘病生活について記録していきます。


89歳の祖父が 寝たきりになりました。


6年程前から いろいろな事情が重なり
母方の祖父母と同居を始めました。

株に 競馬に 80代でも祖父は
自分の好きなことを楽しみ、
また、家族を喜ばせるのが好きで
美味しそうなものを見つけては
自ら足を運び 振舞ってくれました。

4年前、私の病気が発覚した時、
慣れないスマホを使ってくれたメッセージ。

「元気をなくさないでね。
良い先生もついてるし、持ち前の
粘りと明るさで心配はしないけど。
人生長いからね。悠々と、病を治してね。
待ってるからね。」


再発が分かった時にくれたメッセージ。


「今日はショックの1日だったね。
これも長い人生の一こまだよ。
明日から新しい生活の出発点だよ。
たっぷり睡眠と、栄養を取って、
楽しく生きよう。じいさんより。」



苦しい戦時中を生き抜いた
年長者の言葉には本当に重みがあって
私はこのメッセージに随分と励まされました。




2〜3年前から 物忘れが激しくなり、
体も徐々に衰え、
転んだり怪我したりする回数が増えました。

もともと何でも自分でやっていた人だから
できなくなることを認めるのが嫌だったようで
ボケと同時に怒りっぽくもなりました。

足腰が弱っても 内臓機能は強く
風邪も滅多にひかなかったため、

行動範囲は狭まってしまったけれど
家で 競馬やお酒を嗜んだりと、
楽しみはそれなりにある様子でした。

が、半年程前、ついに排泄機能が弱り
家に救急車がくることもしばしばでした。


そして先月から
自宅に介護ベッドが導入され
寝たきりの祖父に話しかけにいくのが
私の日課となりました。


きっとこんな光景は日本中にありふれていて
高齢化社会の象徴とでも言うのか、

90を迎えようとしている人間が
ベッドの上でその時を待っているのは
珍しいことでも何でもない。


でもやっぱり
いつ訪れるか分からない、
いつまで待てばいいかも分からない、
そんな得体の知れないものが
死であって、


気になって 気になってしょうがないけれど

「おじいちゃん。今 どんな気持ち?」

そんなこと聞けないなぁ。



生とか死とか、
そんな概念なかったらいいのに
って、たまに思います。


生きることと向き合うのってつらい
死と向き合うのもつらい



けれど、そういうものと向き合わないと
人間って多分 成長しないのかもな。





おじいちゃん、暑い夏がやってくるけど
頑張って乗り越えようね。