ギター兄ちゃんの独り言… -115ページ目

ベーシスト ~そんなあなたに贈る唄 その1~

$ギター兄ちゃんの独り言…

今日はベースの話しを書きます☆

まず本題を書く前に。。
俺が考えるベースのスタイルは「シンプル・イズ・ベスト」です。
というのもベースというパートは、ギターやキーボードなどの上モノ系の楽器と違い音色で勝負するような楽器ではないと考えているからです。
だからと言ってもちろん別に音にこだわらなくても良いという意味ではないです。
ベースという言葉の通りこのパートは他の楽器の音のベースにならなくてはいけません。料理で言うならば下味です。そんな君たちベーシストはソースの下でキラリと輝く塩や胡椒になるのだ!(笑)


で、まずベーシストは他の楽器の音や曲の雰囲気に合わせて音を作る必要があります。
基本的にはドラムのキックとの兼ね合いで低音の雰囲気を固めることになるわけですが、俺の考えるベーシストの絶対条件として「空間把握能力」というものが必要だと考えています。この「空間把握能力」に関しては一度【音の帯域&耳コピとは?】を読んでみて下さい。

この空間を把握するにはまず、自分のベースの特徴やベースの音やフレーズとしての役割を認識しておく必要があります。限られた空間の中で音の存在できる量というのはそれほど多くはありません。そのなかで低音を過度にブーストしたり音量を必要以上に上げるという行為はベーシストは決してやってはいけません。ベーシストには冷静な判断力と必要な音量での適度なイコライジングと音作りが理想なわけです。

では、もう少し具体的な話しを書きます☆

ベースという楽器は低音ばかりに目がいきがちです。
もちろん他の楽器に比べて周波数帯域という意味では重心は低いのですが、ダイナミックレンジそのものは広い楽器でもあります。
それとドラムのキックとの兼ね合いも非常に重要です。
音的にもプレイ的にもベースとキックの帯域というのはとても近い位置に存在します。つまり「2つで1つの楽器」というような認識をまず持つ必要があります。
ベース単体で聴いて良い音だとしてもキックや他の楽器と混じった時にバランスが取れていなければ意味がないわけですし、このバランス(ようするに空間の周波数帯域に対するバランスやフレーズに対する音の分布のバランスのことね)に対してのほとんどの責任はベーシストになります。



で、取り合えず書き始めると毎度のごとく長くなりそうだと判明しました(笑)
なので、これから何回かに分けて「Bass」シリーズで書いていきます☆

ベースの構造やベースに合った機材の紹介、音作りのアドバイスやライブハウスやレコーディングでの理想なセッティングなどなど…を書いていく予定ですが、まぁそれほど深く詳しい話しは書く気はないので知っている内容も多いかもしれません。「知ってるし興味ねーよ」そんな人はスルーして下さい(汗)
逆にそれほど考え無しにベースを弾いている人や、自分の楽器のこと以外何も知らないアナタ!そんな人は取りも合えずも今回の内容は覚えておいて欲しい。。

そう思う。

そんな年頃、29歳の夏


でわでわ☆

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音の帯域&耳コピとは?

今日のお話しは音楽ってヤツに対してすご~く重要な内容です。
なので普段と違い一切のボケ無しで書きます!笑


今から書く内容はボーカル、ベース、ドラム、ギター 、ピアノ…etc… どんな音を出す人達にとっても絶対的に必要な知識ですが、あえて書くのを避けていた内容です。
というのも今まで基本的に効果の出やすい演奏の上達法や機材知識の比較的分かりやすい部分、それ以外に音楽好きな人が興味を持てそうな内容で書いているつもりでした。が、それでも難しいし興味もないと思う事が多々あったと思います。
なので、今までの内容ですでに興味を持てなかった人にとって、今から書く内容はすごく意味のないものです。文章も今までで一番長くなるので興味を持てる人だけが読んで下さいm(_ _ )m



例えば一般の市販CDの音を個別に調整するとしたら。。。

音響の技術としてはボーカルなどセンターステレオで位置している音を消すなどの技術があります。その場合、出ている音に対して波形の全く逆の音(逆相)をぶつけることで聴こえるはずの音を人間の聴覚上聴こえにくくする方法です。

次から書くコレがすごく大事なことです!
イコライザーを使って音の各帯域を意図的に調整する事で聴こえる音の調整はできます。もしかしたら、その技術を利用して簡易なボタンの操作で楽器の音を大きくしたり小さくしたりする機能を備えた民生機もあるのかもしれません。 がっ! ただし1つ1つの音を完全に個別に調整する事は業務機器であろうとも物理的に不可能です。
それはどういう事かと言うと、一般のCDであるならば音の帯域は1Hz~20KHzの範囲でステレオの状態で収まっています。そこに収まっているそれぞれの音の帯域が下記であったとします。

バスドラム 40Hz~600Hz
ベース   60HZ~600Hz
ギター   100Hz~5kHz
キーボード 600Hz~8kHz

実際はもっと複雑なんですが分かりやすく説明するためのあくまで簡単な例です。
見て分かる通り幾つかの楽器の音が互いに同じ帯域の中で重なり合っているのが分かりますよね?
例えばキーボードの音が存在する全ての帯域をイコライザーでカットすれば同じ帯域に存在するギターの音もカットしてしまうことになるわけです。そのかわりベースには影響しませんのでベースの音を聴きたいのであれば問題はないです。 ただしベースの帯域は全てバスドラムの帯域の範囲内に存在しています。この場合ベースの帯域を触ればバスドラムが…バスドラムの帯域を触ればベースの帯域も一緒に変化することになりますし、そこにはギターの音もあるわけです。
つまり音とは互いに共有している帯域があり干渉し合っているので、ステレオの状態では完全に音を切り離して個別に音を調整する事ができないわけです。

*補足です*
帯域とはつまり音の周波数帯域のことです。では、この帯域とは何か?
ピアノやギター、ベースを弾く人ならば誰もが「A3=440Hz」ということは知っているはずです。ただしこの音程がそのまま周波数になるわけではなく、そこには倍音といものが存在します。「音程=周波数」ではなく音程はあくまで目安となります。つまり楽器はもちろん、耳に聞こえる音というのは全て倍音を含んでおり、一つの音には倍音から導き出される周波数が多数存在するわけでそれの分布状態が音の周波数帯域となります。

このような周波数帯域をコントロールできるのがグラフィックイコライザーやパラメトリックイコライザーと呼ばれるような機材です。



ここで話しは変わって。。。


みなさん「聴音」というものをご存知でしょうか?
ピアノやバイオリンなどのクラシック寄りの楽器を習ったことのある人や音大受験向けの勉強をする人ならば「聴音」というレッスンをだいたい受けます。
この聴音とは、英語のリスニングのように、ピアノで演奏する曲を限られた回数内で正確に聴き分けて、楽譜を作成していきます。一般的な聴音の方法は。。。
最初は単音や2音の簡単な音当てから始まり、次に単音での旋律、2声での旋律、3和音、4声密集・開離の和音聴音へと進み、それと平行して4分、8分、16分、3連分、2拍3連などリズム聴音を行います。この聴音はクラシック系のプロを目指す人には必須科目でほとんどの音楽高校、大学の受験に必ず採用されています。
以前書いた日記に音楽とはリズム、メロディ、ハーモニーの3つの要素で成り立っていると【上達への長い道】メンタル編, 実践編 1, 実践編 2, 実践編 3, 録音編 で書きましたが、聴音とはそれらを耳で聴き楽譜に表すことで効果的に覚え理解するための練習方法としてクラシックの世界では王道です。

バンドマンがよくやるCDを聴きながらフレーズを拾っていき楽譜を使わずにコピーをする「耳コピ」ってありますが、「聴音」と「耳コピ」って似ていると思いませんか?
イメージからすると耳コピに比べ聴音というのは難しい感じがするかもしれませんが、実際は逆です。そもそも、この「耳コピ」の意味は単体の楽器のフレーズのコピーをすることが目的ではありません。何故間違った意味が蔓延してしまったのかは分かりませんが、ただフレーズを覚えたいのであれば楽譜を見ながらコピーをした方が断然に早いでしょうし時間も有効活用できます。フレーズは覚えた分だけ引き出しになる事を考えると、この方法の耳コピで得られるものはそれほど多くはないですよね。

【では、耳コピの目的とは?】

聴音というのはピアノの演奏を聴き取り楽譜にすることと書きましたが、所詮は楽器単体の音です。では耳コピとは何をするのかというと、楽曲の中にある全ての音の音階とリズムの把握ができる耳を鍛えることです。
例えばある何かのCDがあり、そのCDに収録されている曲がスピーカーから聴こえてくる音を聴いていると仮定して下さい。
センターの位置にボーカル、ベース、リードギター、スネアドラム、バスドラムなどがあります。またエレキやアコギなどのリズムギターがスピーカーの左右にそれぞれ振られてます。センターから少しズラした位置にはドラムのハイハットやシンバル、タムセットのほかにボーカルのサブコーラスや、その他のパーカッションが配置されていますし、ステレオ収録されたシンセパッドやピアノの音も聴こえてきます。
普通のリスナーであればこれらがまとめて耳に入り1つの楽曲でいいのですが、耳コピとはこれら1つ1つ楽器の音階とフレーズ、そして帯域を耳で聴き分けるためにやるわけです。そうなると、例えば1つの楽器の音だけ抜き出せたとして、そのフレーズを覚えたとしても耳コピではないということです。
耳コピで重要なのは同じ時間軸上(例えば1小節目から4小節目までとか)で、どの帯域にどの楽器の音があり、どんなフレーズで、どんなリズムなのかを全て聴き取らなくては意味がありません。つまり楽曲の中の全ての音の「聴音」ということです。
聴音と違い難しいのは楽器が単体ではなく複数あるため一度に耳に入ってくる情報が多いということ。音数が多いゆえ互いの帯域に干渉し合っているため単体の楽器の音が判断しづらい。だからこそ練習になるのです。そしてこれには多くのジャンルの多くの楽曲を耳コピするほどに耳は鍛えられるわけです。楽曲によってもジャンルにしても、それ独自の定位バランスや音像があるからです。

もちろん、ただ聴くだけより全部の音を把握しつつ実際に自分のパートのフレーズは覚えた方がもちろんいいし、耳コピの意識があるだけで普段から何か曲を聴くたびに耳を鍛えることになる。
それ以外に聴音と同じく書くという行為もかなり効果的です。ただし全ての楽器の採譜ができた方が良いに決まっているが、一曲丸々の採譜となればそれだけで時間がかかりすぎるので現実的でないです。
そこで俺が以前やっていた方法では耳コピをする時は、まず音の分布図から紙に書き込んでました。やり方としては十字に線を引き縦の軸を周波数帯域、横の軸をステレオイメージとして、あとはスピーカーの正面でモニタリングするかヘッドフォンを使うなどして、曲を聴きながらその紙に楽曲全体の音像、定位のイメージ図を作るわけです。

例えば。。

縦の軸の下のほうにバスドラムと書き、聴こえてくる音量のイメージの大きさで丸で囲む。同じようにスネアドラムを縦の軸のバスドラムの少し上あたりに書き込む。 スネアとバスドラの間からベース音が聴こえてくるので、その間に音量イメージ分のベースの丸を書く。 右からギターリフが聴こえてくるので縦の軸から右へズレた位置にギターを書き込む。 少し大きめの音量でボーカルがドラムセットの上の帯域から聴こえるので十字の真ん中より上あたりに大きく丸を書く …以下略…

ここまでやるだけで曲全体のイメージは頭に入るし、時間もせいぜい15分~30分ってとこです。

その次に何度か曲を繰り返し聴きながら、五線譜などに適当に音符でも言葉でもなんでもいいから後から見て、どのパートがどういうフレーズや音階、リズムだったのか分かるようにどんどん書き込んで行く。(音符は書かなくてもいいので普通の白紙に線を書きパート別で書いても大丈夫)全体のフレーズを確認し終わったら書き込んだ二枚の紙を見ながら曲を聴いてみて欲しい。それまで適当に曲を聴いていた人ならビックリするぐらい各楽器の音の位置からフレーズ、リズムの意味が見えてくるはずです。そこでさらに自分のパートなり他のパートなりのフレーズを実践してみて下さい。ここまでやった時の練習の意味と効果はもう説明しなくても分かりますよね?(もし分からないようなら聞いて下さい)


こうやって練習した耳コピであればライブやリハスタでバンドメンバーで音を合わせる時にも、もちろん有効です。メンバーがどういうフレーズで、どういう音で、どういうリズムで音を出し、自分はそれに対してどんなリズムで、どんな音を出すのか・・・☆

先に周波数帯域の話しも書きましたが、これもリハスタやライブハウスでバンド内の音のバランス(中音)を作る際にでも活用してみて下さい。互いに干渉し合っている音ならばどういう風にすれば音がスッキリするのか、誰の音をメインで出すのか・・・☆
俺の場合の中音の作り方は バスドラ → ベース → スネア → ドラムその他 → ボーカル → ギター → その他 の順です。この中音を作る時に耳コピの説明でも出てきた音像、定位のイメージ図を活用するとメンバーそれぞれが持つ音のイメージをお互いに伝えやすくなるし、バンドの目指す音に近づきやすくなると思います☆


てな感じでオッサンは長々と書きすぎて疲れました(笑)
はい、終了~(ー。ー;)

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メンテナンス

先日から知り合いにギターの調整を頼まれてて、今日やっと調整終わりました☆
いや~…預かった時のコンディションはかなり酷い状態で… 
 
芸術的な雰囲気さえかもし出しおりました(笑)

例えるならピカソ(笑) ネックは波打ってるわブリッジは歪んでるわ各部位のボルトやらネジやらは緩んでましたし…汗

で、正直ネックの交換をしなければキツい状態だったんですけど何とか使える状態にしてみましたでござる♪
Fender Japanのギターなんだけど、実はこのJapan製ってFenderのアウトレット的な存在でメーカーはサポートをきちんとやっておりません。

…つまり部品があったりなかったり…死

ネックに至っては型が合うモノすら存在せず実は特注で作らなければならないんす↓ もちろんUSA製は全てのパーツは存在する上にアフターの良さも評判なんだけどね…汗

ネックなんて作ってもらえば安くても4、5万はするし修理でそんな金はバカみたいなんで皆様、楽器のお手入れは常日頃からやっておくように!

つってもどんな楽器もリペアの知識はミリ単位の世界なんで自分でやるのは難しい…
そんな人は信用できる楽器店のリペアマンにやってもらいましょう♪

特に日本は四季があるわけで湿気が多かったり乾燥していたりと…楽器にとっちゃ体を張ったSMプレイなんで季節の変わり目にはお手入れしてあげて下さい♪
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