満身創痍 | 合掌

合掌

俺の生存記 

左足首を捻挫したのは10月下旬。
俺は毎日早朝にランニングをするのが習慣なのだが。
その最中に道路に落ちていたスーパーのビニール袋を踏んでしまい。
足を取られてバランスを崩して尻餅をつくように転倒してしまったのだ。

転倒する瞬間に左足首が変な方向に曲がるのを見たので。
あー・・これヤベぇかも・・折れたかもしんねぇと。
夜明け前の路上に尻餅をついたまま暫し茫然とした。
しかしその後立ち上がることも痛いが歩くこともできたので。
どうやら骨は折れていないと安心した。
自宅に戻り湿布を貼ってサポーターを巻いて足首を固定して。
痛むものの歩けるので会社にも出勤したのであるが。
痛みが増してきたので会社帰りに整形外科へ行った。

ドクターは俺の足を見て「痛いのココでしょ」と。
ちょっと嬉しそうな顔で足の甲をググッと触診した。
「いっ痛ぇーーーっ」俺は悶絶した。
痛がる俺を見てドクターは満足げに頷くと言った。
「これねぇ、折れてるね。良くてもヒビ入ってると思うよ。」
 
えーーーっマジかっ!!
 
レントゲンを撮り終わって再び俺は診察室へ呼ばれると。
ドクターはレントゲン画像を何度も拡大しては顔を近づけていた。
そして物凄い笑顔を俺に向けて言った。
「期待外れだな~(笑)折れてないしヒビも入ってないね。
絶対折れてると思ったんだけどな~。うーん残念、捻挫だね。」
俺は全治1ヶ月だと診断されたが。
ともかく骨は何ともなくてホッとした。
 
南無妙法蓮華経
 
そして1週間ほどして足の腫れも引いた頃。
仕事をしていると右手首に強い電流が流れるような痛みが走った。
手首を動かすともう本当に痛いのだ。
文字も書くのも。
PCのキーボードを打つのもとにかく痛い。
仕事にも支障をきたす。
その日の夕方になると手首の痛みも一層強く真っ赤に腫れていた。
俺は再び整形外科を受診した。
 
ドクターの触診に再び悶絶する俺。
するとドクターに。
歯医者の麻酔で具合が悪くなったことはあるかと聞かれ。
いいえと答えると麻酔を打つと言って。
手首の腫れた部分に細い注射器を刺されたのだが。
これが痛いのなんのって!!
「痛い痛い痛いーーーーっ!!!!」
俺の悲痛な声はクリニックの待合室にも恐らく届いたであろう。(爆)
 
手首は【TFCC損傷】と診断された。
転倒した時に手を着いたのが原因だろうということであったが。
ドクターからスポーツは何をやっているかと聞かれて。
キックボクシングと答えると。
以前から手首を痛めていた可能性はあると言われ。
また足の捻挫よりもこっちの方が重症で。
完治には半年近くは掛かるとも言われた。
更にはキックボクシングはやめるようにとも言われてしまった。
 
今までキックボクシングはスポーツジムでやっていたのだが。
より本格的に習ってみたくて。
総合格闘技のジムに8月から通い始めたというのにさ。
全くついていない。
アイツには総合格闘技ジムに入ったことを。
思いっきり叱られた時に言われた言葉がよみがえる。

ねえ、アナタは格闘家じゃないんだよ!
アナタは一般人の会社員なのわかってる?

サポーターを巻いた左足首と。
添え木で固定された右手首を見て。
毎日うなだれている。
 
合掌