Russian of Secret10[完] | The Lilies And Roses

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Laylaの完全自己満足&文章力UPの為の修行場です(´∀`)

 

 

【メロキュンプレゼンツ!!《ハッピー♡プレゼント!!》】

風月様、ピコ様、魔人様 お忙しい中 日々のお祭り運営大変ご苦労様です。そして大変感謝しております。どうもありがとうございます!

 

今回でいよいよラストです☆

 

限定記事パスワードはス.キ.ビに関する問題を解く事で入手出来ます。詳しくはをこちらをお読みください。  




~Russian of Secret 10~

「........Давай поженимся........キョーコ...........」
(ダワイ ポジェニムシャ 結婚しよう――…。)

ロシア語で…つい無意識にそう囁いていた…。

父さんが母さんにプロポーズした時に使ったこのセリフ

幼い頃に母さんがよく嬉しそうに俺に話してくれていたから――…。


当然この言葉の意味に…君は気付かなかった。

だけど…今回はそれで良かったのかもしれない…。


どうせなら…その”永遠の誓いの言葉”は

君の為に用意した美しいバラの花束と

そして”愛の証”が刻まれたルビーの指輪を…一緒に渡したかったから――…。




* * *



明け方にキョーコは…ふと目を覚ました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん・・・

すると…目の前にはすやすやと眠る蓮の顔があり、キョーコは蓮に生まれたままの姿で大切そうに抱き締められていた。

…あれ…?私…?

…あ…そうだった…。

昨日はあの後…貴方は私の身体を労わりながら…ずっと抱き締めたまま優しく頭を撫で続けてくれて…。

それがあまりにも心地良くて…そのまま私…眠っちゃったのね…。…今まで…こんなに安心してぐっすりと眠れた事なんて無かったかもしれない…。

やっと…これまでの人生の中で…自分の居場所を見つけた気がする…。…私の居場所は…これから貴方のこの腕の中――…。

キョーコは目の前にある蓮の顔を見つめながら…満たされた幸福感に浸った。そして同時に…昨夜の出来事を思い出して顔を真っ赤にした。

どどど…どうして男の人なのに…あんなにもムダに色気があるのよ…!

逞しい肉体美…。 額から滴り落ちる…汗の雫…。

快楽を感じながらも…余裕が無くなって来て眉間に皺を寄せた時の表情…。

僅かに吐息の中から漏れる艶のある声…。

繋がっている最中に…貴方の逞しい胸元でゆらゆらと揺れた銀色の”独占欲の証”に優越感で満たされて――…。

そして…壮絶に美しい…宝石のような涙の雫の粒――…。

何より…涙の理由が――…。

あんなに…あんな風に…大切に…まるで宝物のように扱われたのは初めて――…。




・・・・・・・・・・・・・・ん・・・キョーコ・・・

蓮は寝言を言いながらキョーコをぎゅっと…抱き締めた。同時にキョーコの心臓の鼓動が一気に高鳴る。

ドクン…ドクン…

ドクン…ドクン…

もう…!!本当にどうにかなってしまいそう――…!

キョーコは床に転がって悶えたい衝動に何とか堪えながら蓮に声を掛けた。

「めっ…目が覚めましたか……?」

しかし蓮に目が覚めた様子は無く、すやすやと眠っているように見えた。

『…あ……。キスマーク……』

そして…蓮の胸元に昨晩自分が付けたキスマークをキョーコは見つけて…ふと考えついた。

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・/////』

…何だか…まだ起きそうな気配も無いし…もうひとつくらい…付けちゃっても…いいわよね…?

昨日の出来事が夢では無かった事を確かめたい…。貴方が私のモノになったっていう事を――…。

キョーコはゆっくりと蓮の逞しい胸元に唇を近づけていき…起こさない様に…そっと…そーっと吸い付いて”独占欲の証”を刻み込んでいった。

それと同時に…胸元から聞こえて来る蓮の心臓の鼓動が速まっていった。

「…なに…可愛い事してくれてるの…キョーコ…?」

『…ひゃぅっっ!!』

キョーコは思いっきり驚いて変な声が口から出してしまった。

『おおお…起きてたんですか…?』

「うん…少し前にね…」

そして…蓮はキョーコの唇に軽くキスをした後、彼女の胸元に紅い花びらを散らしていった。

……ぁ………ッ

「…さっきのお返し。」

そう言うと…蓮は満足そうに指で自分の唇を触りながら…妖艶な笑みを浮かべた。隠れた前髪から僅かに見える黒曜石のような瞳がキョーコを見つめる。

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・//////』

その蓮の仕草に…キョーコの体温は一気に上がった。

『・・・・・・・・もう・・・! 反則ですよ・・・・!//////』

「ん・・・?何の話・・・・?」


その後…蓮は彼女を大切に…優しく抱き締め…髪の毛を梳きながら静かに耳元で囁いた。

「…大丈夫…キョーコ…?…まだ痛い…?」

『え…?あ…いえ…別に…もう痛くはないのですが…』

「…ん…? ”ですが…”??」

蓮は心配そうにキョーコをじっと見つめる…。そして…キョーコは顔を真っ赤に染めながら小さな声で…話を続けた。

『…あの…えっと…その……まだひとつに繋がっているかのような…不思議な感覚が…ですね……////

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・//////」

その頬を赤らめ恥じらいながら…上目使いでぼそぼそと喋るキョーコに、蓮は心の中でどうにかしたい衝動に襲われたが…彼女を気遣い…何とか必死に耐えた――…。



* *



そうして…その後 起き上がったキョーコはいつも通りに朝食の支度をしようとしたのだが…なかなか準備は思うように進まなかった。

え…っと…どうして…こんな状態になっているんですかーー?!

『もうーーー!!離して下さいよ…!…私は大丈夫ですから……!!』

さっきから歩こうとすると…その度に蓮がキョーコを抱きかかえて運ぼうとするからだった。

『もう痛くありませんし…ちゃんと自分で歩けます…!』

そして運んだ後は…ぎゅっと背後からキョーコを抱き締めたまま離れようとしない。

「…でも…キョーコ…血が出た……。」

『それは…乙女の…事情…ですから…////…とにかく心配いりませんよ…!』

「・・・・・・・・・・・・・・本当に・・・?」

蓮が不安そうな声でそう言ったので、キョーコは蓮が安心するように抱き締められている彼の腕に、自分の手をそっと乗せた。

『はい…あの…昨夜は…その…とても気を使って…優しくして…くれたので……////…っていうか今日の撮影は大丈夫ですか?遅れますよ!?』

「んー今日は休みだよ…。」

『え…?そうなんですか…!?』

「うん…。流石 社長だよね…ちゃんと考えて休み入れてくれたんだろう…俺達の”愛”の為に。」

蓮はキョーコを後から抱き締めたまま…耳元でそう言うと、彼女の耳をそっと舐めた。

『ひゃんっ…!/////もう…何するんですかーー!!』

「…だから…時間は今日1日たっぷりあるから…愛し合おう…キョーコ…?」

『え…?あああ…あの…/////』

キョーコは昨夜の蓮との行為を思い出して顔をこれ以上は無いというくらい真っ赤に染めた。

すると…その様子を見た蓮はくすくす笑いながら口を開いた。

「…冗談だよ…血が出たのに…これ以上キョーコに無理はさせたくない…。まだ違和感があるんだろう…?」

キョーコは僅かにコクンと頷き…そして…蓮はキョーコの耳に口を付けてセクシーな美声でそっと…囁いた――…。

…まるで俺がまだ君の中にいるような感覚が――…。それはそれで嬉しいかな…

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!』

蓮のその言葉にキョーコの頭の思考回路は一瞬停止した。

『ななな…なんて事を言うんデスカーーーーー!!!!//////』

「…それじゃあシャワー浴びて来ようかな……。一緒に入る…?」

『けけけ…結構ですーーーー!!!/////』

その後…蓮は上機嫌でバスルームの方へと向かって行った。また…キョーコの方はその場にへなへなと座り込んだ。

もう…っ!!ひ…人の気も知らないで…!はっ…破廉恥よ…。

そしてキョーコは自分のお腹を摩りながら…昨日の蓮の言葉を思い出した。

――将来的には…ここに…俺達の…”愛の命”を宿したい――…。

キョーコは…無意識のうちに…一週間前にどうしても出来なかった”愛し合っている事が実感出来て、幸せそうな表情”をしていた――…。


* *


その後…キョーコもシャワーを浴び、2人は軽く朝食を食べ…ゆったりとした時間をソファーに座って過ごしていた。

蓮は…その間ひと時もキョーコを離そうとはせずに抱き締め、また…キョーコの方も嬉しそうに受け入れていた。

『あ…そういえば…どうして久遠さんは…ロシア語を知っているんですか…?それも…ネイティヴっぽい感じですよね…?』

「うん…実は…母さんがロシア系アメリカ人なんだ…。」

『へえーー?ジュリエナさんがですか?』

「うん。それで…父さんは…ロシア語で母さんにプロポーズしたらしくて…それを幼い頃よく自慢げに母さんに聞かされていたんだ…」

『そうなんですかーー!!先生が…ロシア語でプロポーズ…!』

キョーコは瞳をキラキラとさせながらクーとジュリエナの話を聞いていた。

「…そう…こんな風にね――…。」

『・・・・・・・・・・・え・・・?』

蓮はキョーコをソファーから立たせて、自分は昨日のルビーの指輪とバラの花束をテーブルから取った。

そして…キョーコの足元に跪き…愛おしくて…堪らない…熱い視線で彼女の瞳をじっと…見つめた。

『…つ…っ…久遠さん…?!』

その後…蓮はキョーコの手を取って軽くキスを送り…バラの花束を差し出し…”愛の誓い”の言葉を囁いた――…。

「........Давай поженимся........キョーコ...........」
(ダワイ ポジェニムシャ 結婚しよう――…。)

『…え…?ダワイポ…なんとかって…昨夜…もしかして…?』

「そう…俺らが…愛し合った後に…俺が無意識にキョーコに囁いていた言葉だよ――…。」

蓮は…愛おしくて切ない顔をしながら…甘い美声でそうキョーコに話した…。

『うそ…。無意識に…だったんですか…?』

「うん…。それくらい…心の底から願っている事だから…。俺の気持ち…受け取ってくれる…?」

「キョーコ…俺と結婚して…?君としか…考えられないから…他の誰にも絶対に渡さない…!」

蓮のその真剣な熱い想いはキョーコの胸に響き…瞳からは感激の涙がポロポロと流れ落ちた。

…そして…キョーコはバラの花束をそっと受け取った――…。

『嬉しいです…私…昨夜…貴方にとても…とても深く愛されているのか…分かりましたから…。』

『…貴方が私の為に流してくれた…美しい涙で――…。』

そう言ってキョーコは心の底から幸せそうに優しく微笑み…蓮は彼女の左手薬指に”愛の誓いの指輪”をはめた後…力強く…力強く彼女を抱き締め…誓いのキスを交わした――…。


「......Я люблю тебя............キョーコ――…。」
(ヤ リュブリューティビャ ・愛してる――…。)




* * *




次の日…蓮は仕事が終わった後、社長室へ向かった。ラブミー部の依頼が終わった後、報告するように言われていた為だった。

『おぉ…来たか蓮…!まぁ座れや』

「はい…社長…。失礼します」

ロシアの民族衣装に身を包んだローリィーは、真面目そうな顔で話し始めた。

『…夕方に緒方君から連絡があったんだが…今日の最上君…とても艶やかな”愛される”演技をしたらしいぞ…!』

「そうですか…それは…良かったですね」

『あぁ…役者として…どうやら一皮剥けたようだ。これから伸びるぞ…!
”女優京子”は…!』

そして…ローリィは顔をニヤニヤさせながら得意げに話を続けた。

『で…どうだったんだ…蓮…? 俺の渡した”例の箱” …戸惑った顔して受け取ってたが…結局アレは役に立ったんだろう…?』

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!/////」

「…そんな話をする為にアナタは俺をここまで呼び出したんですかっ…!////それならもう帰りますよ…!時間がもったいないので…」

『ちょ…蓮…!!待っ……』

「社長には感謝していますよ…あなたの協力があって…俺達うまくいったような感じですし…。ありがとうございました…!」

蓮はそう言うと綺麗なお辞儀をして社長室を出て行った。

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』

『ふふ…蓮の奴…いい顔してたな…。』

これは…2人とも今後…益々”良い役者”になるぞ――…。

ローリィーは地球儀をぐるぐると回した後、ハリウッドを指差し…ニヤリと微笑んだ。





* * *




そして…愛を誓い合った2人は”愛の言葉”をロシア語で囁き合い…それは結婚後も変わる事は無かった――…。


「ねぇーせんせー!」

『ん…?なぁに…?レオン君。先生といっしょにお外で遊ぶ…?』

「キャサリンせんせー、”やりゅぶりゅーてぃびゃ”!!」

『…え…? やりゅ…?何かなぁそれ…何の言葉なの…?』

「あのねー?パパとママの”あいのことば”ーー!!たまにグランパとグランマもいってるーー!」

父親譲りの輝くような金髪に…母親譲りの焦げ茶色の瞳をした少年は朗らかな笑顔でそう言った。




そして…彼自身もその”愛の言葉”を 愛しい女性に向けて囁くようになるのは…それから約20年後の話――…。



「......Я люблю тебя............」
(ヤ リュブリューティビャ ・愛してる――…。)

「........Давай поженимся........」
(ダワイ ポジェニムシャ 結婚しよう――…。)

(完)



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風月様、ピコ様、魔人様、そして読者の皆様…10話までお付き合い頂きありがとうごさいました。以上で完結です。

また…今後の予定としておまけの番外編という形で、2人のあの夜のシーン(限定)を蓮様バージョン…蓮様Sideから書いてみるかもしれません♪(Hiddenの後ですが) Layla