RCCMの添削について | 技術士の四方山話

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技術士(建設部門:道路)として、業務、資格関連等について、ちょっとしたネタを提供するブログです。

前にも書きましたが、今年から試験機関である建設コンサルタンツ協会の専門委員を務めておりますので、無料添削についてどうしようかと考えておりました。

私は採点者ではありませんし試験官でもありませんので問題ないのかなという反面、コンプライアンスといいますか、なんとなくダメだよな~という心の声が交錯しておりまして・・・・

結局、今年度と任命機関の来年度は添削を行わないことにしました。

数人の方からメールを頂いておりましたが、申し訳ございません。私から言うのもなんですが、経験論文だけは必ず添削を受けてください。

お詫びといってはなんですが、以前にブログにアップしました経験論文の書き方だけでも列記致しますので、参考にしてください。

【経験論文の書き方(例)】
1業務の名称
国道○○号道路詳細設計業務委託等の形式で構いません、業務番号は必要ないです。

2発注者名
○○県☆☆☆・・・事務所建設部道路課等、最低でも部、課までかければokです。


3業務の目的
ここで書くことは、「業務が発生した理由と、それに対する方向性・方針」です。
このため、業務の目的は○○が発生あるいは問題、○○計画に基づき・・・といった文言が序文になると思います。そして、その方向性つまり原因究明や方策の提案、私はこのような方針及び方向性を持って業務に取り組んだと記述するのが、この試験における業務の目的だと思います。
ただし、ここで絶対にやってはいけない事は、「あれもやって、これもやって」というような、「いろいろやりましたよ」的な記述です。このような記述は、その内容と結果を以降で説明しなくてはならないので、必然的に文字数が不足します。その業務の代表的な事項を一つあるいは2つピックアップして、それについて記述することをお勧めします。
例:本業務は、集中豪雨によって被災した道路切土法面において、被災原因特定のための調査を提案し、今後の再崩壊防止に適した復旧工法の立案と維持管理及び経過観測手法について検討を行った。

4業務の内容
ここでは、延長○○m等の数量は必要ありません。上記の目的に対する方針や方向性に対して、具体的に何をやったのかを記述します。結果的に、成功した、正しい対応だったことがわかれば良いです。また、必ず目的とリンクさせ、副次的効果の有無については必要ありません。ストレートな解答で十分です。技術士の試験とは違い、高度な技術は要求されておりませんので、実施したことをそのまま記述するだけです。
例:法面崩壊のメカニズムを探るために、ボーリング調査とボーリング孔を活用した地下水検層を併せて実施し、すべり面と地下水の流れを特定して、この解析結果に即した●●工法を提案した。また、ボーリング孔内に通信機能を備えた傾斜計を設置して自動観測を行い、異常時には管理者へ警告メールを自動発信するシステムを構築した。

5役割
「私は、主担当者(または管理技術者)として、発注者との協議から○○の検討、△△について・・・及び報告書のとりまとめまでの業務一連を実施した」というのをお勧めしてます。

6技術上の問題点、対応策
技術的な問題点をより具体的に示し、その対応策についても具体的に記述します。問題点と対応策はリンクし、副次的効果は必要ありません。

7業務上の問題点、対応策
この経験記述の最も評価されるポイントだと思います。基本的には、工程管理、品質管理、合意形成(アカウンタビリティ含む)を軸にするのがベストです。

8現時点での評価
ここでは、評価された事を率直に記述します(威張らない程度に)。また、今後に対するスパイラルアップやフィードバック、意気込みについて記述すれば良いと思います。