「生きるための」物語でした。 | ほうき日和。

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とある社会人のひと時をつづったブログです。

こんばんは。

お久しぶりです、あすかです。

 

現在も色々起こっておりますが、そちらは落ち着いたら

またどこかで書こうと思います。

 

先日久しぶりに図書館に行ったら、お目当ての本は6人待ちでした。

とりあえず申し込んで現在順番待ちです。

その足でふらっと本屋にも寄ってみたら、

『さようなら、誰にも愛されなかった者たちへ』という作品に出会いました。

正直、これだけだったら私はそのままその場を離れていたと思います。

それでも、本に手が伸びたのは、帯の言葉。

「僕たちは、なんのために生きていたのか――――」
 
その横には、”三途の川を舞台に、”と書いてあり、
自分が興味を持つには充分でした。
それでも一応、後ろの要約を見ようと思ったら

賞賛の声とされていたお二方の言葉に、迷いを捨てて

レジへ向かいました。

 

ここからネタバレありで書いていきます。

NGの方はお戻りください。

 

『石崩し』は、最初自分の好みと合わなくて何度か本を閉じてしまっていました。でも、第一話も最後には「なるほど」と思って気づいたら読み進められていたし、この1冊を読みえる時になくてはならない少女だったということも分かる分、必要だったと納得しました。

 

『すがり水』は、さすが主人公と言わんばかりの行動に少し嫌気もさしつつ、でも多分、行動や言動、思わず話してしまった話すべきではなかった言葉はすごく現実に近くて、だからこそリアルな感情を持って読み込んでしまった。

物語だからと全てが都合よく終わるわけではない部分も引き込まれました。

 

『ねがい花』。これは特にページをめくる手が止まりませんでした。千影の想いも、終一の想いも、”至”の想いも、誰も間違ってなんていないし、でも正しいのかも分からない。

それでも、周りの気持ちを受け入れた千影は凄いなと思います。

読み終わる時に分かる、初めからみんな”誠”と接してくれていた事実にも胸が熱くなりました。

 

「死」を題材にしているのは確かなのに、気づくときには向き合う先が「生」である、そんな1冊でした。

 

これもぜひ、実写で映画化してほしいなと思う作品でした。

ご興味ある方ぜひお手にとってみてください。

 

では