ああ
以前 イサから
頭痛に効くと
聞いたことがある
そっか
そんな話
いつのまに二人で
しているんだか?
チェヨンは何も答えず
ククっと笑った
やっぱりイサと
仲がいいのね
兄弟みたいに
ウンスは嬉しそうに
チェヨンの手に
自らの手を重ねて微笑んだ
自分の知らないところで
イサに経絡を習うチェヨンを
想像すると微笑ましく思えた
チェヨンのツボ押しは
とても心地よかった
だが
頭痛持ちだと言う割に
ウンスはここ数年
現代にいた頃のような
嫌な頭痛を起こさなくなっていた
あの頃の頭痛は現代病?
ストレスが原因だったのか?
それくらいこの地に来てから
いや チェヨンと出会ってから
頭痛に悩まされることは
なくなっている
そうしてしばらく
頭を揉みほぐしてもらった
ウンスはチェヨンに言った
ヨンの肩も
揉んであげるわ
気持ちいいわよ
俺は鍛えておるゆえ
気遣いは無用だ
いやいや〜
どうぞ〜遠慮せずに〜
その肩に色々乗っていて
重たいことくらい
知っているのよ
たまには私に任せて!
これでも もみほぐすの
上手なんだから
ウンスは立ち上がると
チェヨンを椅子に座らせ
肩に手を乗せた
がっしりした骨格
肩の筋肉も隆々としている
頭皮 首筋 肩
肩甲骨周りと
ゆっくりと押していくと
チェヨンが目を閉じた
私ね・・・
ヨンと一緒にいる時間が
一番落ち着くの・・・
そうか?
目を閉じたまま
口のはしを少し上げて
チェヨンが言った
最近
自分が描く夢のことを
時々考えるのよ
夢か・・・
イムジャは最近
夢という言葉をよく口に
しておるな
ええ 好きな言葉よ
子供頃はもっといっぱい
いろんな夢があった気がするわ
でも大人になるにしたがって
だんだん
夢を見なくなって
諦めちゃった自分がいるの
そうかもしれぬな・・・
チェヨンは自分のことを
振り返った
子供頃のことなど
すっかり忘れてしまったし
ウンスに出会うまでは
夢など考えたこともない
心の傷に耐えられず
その日その日を
どうやってやり過ごすか
そんなことばかり考えていた
でも
この国に来てからは
夢が思い描けたわ
まず私の夢は
ヨンにたくさん家族を作ること
これが一番!
で
これはもう叶ったでしょう?
ああ そうだな
五人の子供に恵まれた二人は
顔を見合わせ微笑みあった
あとはもちろん
これからも
子供達が元気に育つこと
ああ それは俺も
もちろん願っておる
そして
この国に女医を増やすこと
そのために仕事をもっと
頑張らないとね
そうか?
イムジャは頑張りすぎだぞ
これ以上何を頑張るのだ?
あら そお?
でも 夢が叶うって
幸せなことでしょう?
だから応援したいのよ
二期生の卒業生達が
診療所を開きたいって
言ってくれたのも嬉しかったし
子供達が夢を語るのを
聞いているのも大好き
誰かのために夢を見るのも
悪くはないわ
ああ
イムジャらしいな
俺はそんな妻が誇らしいぞ
うふふ
ヨンそう言ってもらえるの
嬉しい・・・
私もそんな旦那様に
めぐり逢えたことが誇らしいわ
これからも・・・
そんなヨンのそばにいたい
ずっと一緒にいたい
それで一緒に年をとって
可愛いハルモニと
かっこいいハラボジになって
仲睦まじく暮らすの
それが今の一番の私の夢かも
優しい口調で語るウンスの
手の温もりが体にしみて
チェヨンは心がぽかぽかと
温まっていく気がしていた
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『今日よりも明日もっと』
伝えることで
気づくこともある
伝わることで
わかることもある
日付が変わって〜
今日(三日)から
連休後半戦スタートですね
どうぞ安寧に
お過ごしくださいませ
またお付き合いくださいね〜