にぃにがソダンへ

出かけたのを見送って

三つ子は誕生日ぱーちいの

会場作りを開始した

 

 

アッパ

まだもどらないわ

ハァ〜

 

 

困った顔で

ため息をつくいたのは

父親っ子のスニョンだった

 

 

しかたないわよ

おやくめが

いそがしいんだもの

自分たちでできることは

やっておきましょう

 

 

しっかり者のユニョンが

姉を励ますように答えた

 

 

と その時

 

 

バン!

 

 

何かが弾ける

大きな音がして

スニョンは身震いし

ユニョンは身構え

辺りを見回した

そして姉二人の目に

止まったのは

弟のサンとゴン

 

姉たちは

散らばったバルーンを

絶望的な顔で眺めた

 

 

何やってるのよ

サン!

 

 

ユニョンがすかさず

サンに言う

 

 

ええ?

サンじゃないよ

ゴンだよ

ゴンがやった

がぶってかんだの

それでバンってなったの

 

 

サンは涙目で訴えた

ゴンは何事が起きたのか

びっくりした顔で

尻餅をついて

アンアン泣き出している

 

 

そうじゃなくって・・・

ゴンの子守はおまかせって

サンがいったんだよ

なのにちゃんと見てないから

しょうがないなぁ 

もう!

こわれちゃったじゃない

これ つかえないわ 

よしよし

ゴン なかないの

ケンチャナヨ

 

 

ユニョンのいつもの

小言口調

ゴンにはものすごく

やさしい口調なのに・・・

 

サンは癪に触って

プイッと横を向いた

 

三つ子は当たり前だが

同じ誕生日で同じ年

 

ほんのちょっとの差で

姉と弟になったのに

ユニョンはいつも

上から目線で説教をする

それがサンは

面白くないのだ

 

それに

大好きなイサのことも

最近はユニョンが

独り占めしている気がして

腹が立つ

前はサンのことを一番に

抱っこして

遊んでくれたのに

気づくとイサの視線は

いつもユニョンの方を

向いているのだ

 

 

チエッ

なんだよ ユニョン

えらそうに〜〜

サンだって ちゃんと

ゴンのお守りしていたよ

だけど ちょっと

目をはなしたら

ゴンがいたずらしてたんだ

 

 

今日は

ぱーちいのじゅんびで

ヘジャもオクリョンも

クリムも

みんないそがしいの

サムウォルだって

これふくらませるのに

たいへんなのよ

だからゴンのめんどうは

サンにたのんだのに

 

 

ユニョンは盛大な

ため息を漏らす

それがさらにサンの

反抗心に火をつけた

 

自分は絶対悪くない

ゴンのお世話を

ユニョンがサンに

押し付けたくせに!

なんだよぉ

いつもえらそうに!

と・・・

 

 

サンだって

おかざりつくりたいもん

ユニョンばっかりずるい!

 

 

だって

サンはお花をつくるの

キライっていったじゃない

 

 

じっとしているのが

苦手なサンは

ちまちました装飾花を

作るのが

本当は好きではないのだ

だが・・・

 

 

まえよりかは

キライじゃないもん

それににぃにのぱーちい

サンもがんばりたい!

 

 

喧嘩が始まって

子守のサムウォルは

いつものこととはいえ

どのように収めようか

途方にくれていた

ヘジャでもいれば

うまく仲裁に入るのだが

あいにく奥の間には

サムウォルだけ

クリムも料理作りに

駆り出されている

 

二人とも頑固で

引かない性格なのは

屋敷のみんなが知っている

困ったぞ〜と

サムウォルは二人を

見比べた

 

そこへ天の助け

奥様が診療所の仕事を

切り上げやって来た

 

 

どお〜したのよ

ゴン 転んだの?

廊下の向こうまで

なんだかすごい音が

聞こえたけど?

 

 

泣いているゴンを

抱き上げると

ウンスは笑顔で

子供らに尋ねた

すると

スニョンがホッとした顔で

母親にボソボソ伝え始めた

 

 

ゴンがいたずらして・・・

サンとユニョンが

いいあいになって〜

 

 

あああ なるほど

そっかそっか

ゴンがやらかしたのね

怪我は?大丈夫?

この時期は何にでも

興味津々だし

口で確かめちゃうのよ

ゴンもびっくりしたのね

 

 

床に散らばった

バルーンの破片を見て

合点がいったように

ウンスは答えた

 

 

でもぉ

ユニョンが

サンがわるいっていうの

オンマ!

 

 

わるいって

いってないでしょう

ただちゃんとゴンを

見ていてっていったの

 

 

うふふ

はいはい

わかった わかったわ

ほら 言い争いを

している場合かしら?

急がないと

にぃにがお友達を

たくさん連れて

帰って来ちゃうわよ

パーティ準備が

間に合わなくなっちゃう

にぃにがっかりするわね〜

誰のためのお祝いだっけ?

 

 

二人はハッとして

顔を見合わせた

大好きなにぃにのため

いつも弟妹のことを

大事にしてくれて

守ってくれる

にぃにのために

頑張ろうと思っていたんだ

 

 

ミアネ サン

いいすぎたわ

 

 

ううん サンもミアネ

ゴンのこと

もっとちゃんと

みてたらよかったのに

 

 

よかったぁ〜

はい なかなおり〜

 

 

スニョンが二人の間を

取り持って

三人は手を重ねて笑った

 

 

さ 頑張りましょうね

バルーンをもう一度

ふくらませなくちゃ!

サムウォル 

リアンとルリも

呼んで来てちょうだい

 

 

オンマ

ばるんあーと

うまくいくかなぁ?

 

 

ええ みんなで

力を合わせれば

きっと大丈夫よ

 

 

ウンスは朗らかに言った

バルーンアートは

この国ではもちろん

珍しいもので

大きな熊(コム)三匹で

できていて

診療所の患者

kiitosさんがお祝いにと

わざわざ持って来てくれた

西洋の飾り物

 

他の装飾品 例えば

まん丸で色とりどりの

倭国の紙風船や

スニョンたちが作っている

装飾用の紙の花々と一緒に

絵師のrenaが描いた

家族絵と並べて

客間に飾られる予定なのだ

 

 

よし やろう!

サムウォル もいっかい

これをふくらませてね〜

サンはこの花作るの

てつだって〜

 

 

うん いいよ

ユニョン

ゴンはオンマにまかせた!

ねえ スニョン 

この花に色をつけるの?

 

 

ええ その方が

きれいでしょう?

にぃに きれいなものが

すきだから

 

 

ほ〜い

おまかしぇ〜

 

 

サン はみ出さずに

きれいにぬるのよ

できる?

 

 

ユニョン

わかってるって!

 

 

なんだか

ユニョンの小言も

サンは気にならなくなった

 

にぃにのために

最高のぱーちいにするんだ

 

三つ子たちは

輝く顔つきで

それぞれの役目に

取り掛かる

 

 

そうこうしているうちに

あっという間に

時間は過ぎて

 

 

イムジャ

戻ったぞ

養成所の学生が

なにやら表にいるが?

行かなくていいのか?

 

 

早朝王宮へ出仕した

この屋敷の主人

チェヨンがようやく帰還し 

そう言った

 

 

くま猫うさぎねずみトラ

 

 

アメンバーの皆様から

お寄せいただいた

ソンムルアイデアを

絡めながら

ゆるりとお話は進んで

おります〜

 

 

kiitos様

絵師rena

(yoshiannrena-ma2様)

 

アイデア

ありがとうございました

 

 

 

またおつきあいくださいませ

 

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