パーティー(本番) | h

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サルサのレッスンは、予想通りだった。

つまり、全然分からなかった。

一つの動きもちゃんと出来なかった。

ステップ分かってないし何やっても形にならない。

鏡に映る自分の姿は格好悪かった。でも笑顔だった。

音楽に合わせて体を動かし汗を流すこと

それ自体が久しぶりで、楽しかったんだ。

 

発表会ではないけど、生徒のパフォーマンスがある。

自分はもうレッスンを辞めてしまっているのだけど

それまで一緒に習ってた人が出演した。

衣装着て踊るのを見るのは初めてだった。

感動した。とてもきれいだった。

他の人らのパフォーマンスは正直どうでも良かった。

何組ものパフォーマンスがあったんだけど

あ、これなら自分のほうがまだ上手だわ

と思える水準の人がけっこう居たし

あと、本当に申し訳ないんだが

見苦しいくらいの状態の人もいて。

(基本ができないまま振り付けだけ覚えた感じ。)

 

先生たちのパフォーマンスは、やっぱり凄かった。

当たり前だが自分や他の生徒たちと比較にならない。

比較にならないから、何がどう凄いとも言えない。

ただただ、すごい!すっごい!という気持ち。

そしてパフォーマンスを終えた先生の話にホロリ。

「ダンサーとして生きる中で辛い思いをすることもある。
行き詰まって、へこたれてしまいそうになることもある。
そういう時、皆の笑顔が浮かんでくる。それで頑張れる。
皆の笑顔が原動力。今の私がいるのは皆のおかげ。」
ということを、その場で考え考え、話していて。
用意されたスピーチでなく、心からの言葉なんだなと。
それが伝わってきて、目が潤んだ。

一緒に習ってた人が衣装着て踊る姿を見て
自分が同じことをしてる様子を想像した。
いまいち出来てない生徒の踊りを見ては
自分の方がもっと上手く出来ると思った。
先生のパフォーマンスを目の前で見て
こんな凄い人に教わってたんだと再認識した。
心のこもった先生の言葉を聞いて
また教わりたいという思いが沸きあがった。
諦めたはずのダンスを、またやりたくなった。
一緒に習ってた人も強く勧めてきて、揺れた。
でも、振り切った。

 

ところで、帰って来てから腰が痛い。

ダンスのせいだとしか考えられないが

さほど腰使って(使えて)ないのに、どうして…。

ああ、そうか、ずっと踊ってなかったからだ。

辞めて3ヶ月経ってた。

3ヶ月使ってなかったら、こうなるわな。

 

 

Let’s Salsa!! 〜ベスト・サルサ・ダンス・コレクション〜[CD] / オルケスタ・デ・ラ・ルス